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第9回 面接における効果的な「なぜ?」の使い方4 応用編<中途採用の場合>

1 中途採用の確認面接における「なぜ?」の使い方

 シリーズ第5回からは「理念採用」で「合うか、合わないか」を最終確認する面接の実践ステップに入っています。

 前回第8回は“面接における効果的な「なぜ?」の使い方3 応用編<新卒採用の場合>”と題して、「理念採用」での新卒採用成功に向けて、「なぜ?」の質問の基本ノウハウをお伝えしました。

 今回は引き続き“「なぜ?」の使い方4 応用編<中途採用の場合>”と題して、中途採用における「なぜ?」の質問の基本ノウハウをご紹介します。

 今回もポイントを3つにまとめてみました。

■「なぜ?」の質問を効果的に使いこなすための応用~中途採用の場合~
【ポイント1】 [応募書類]の“間”をつなげる「なぜ?」で本質に迫る
【ポイント2】 [大切にしている価値観]に関わる「なぜ?」をこちらから聞く
【ポイント3】 [専門的な経験やスキル]の確認は専門家に任せる

 新卒採用との大きな違いは、当たり前のことですが社会人としての経験です。ただし、その長さは年齢にもよりますし、経験社数も1社から何社もある人までさまざまです。

 新卒採用との共通点は、“どちらも一人の人間である”ということ。一人の人間である以上、それなりの一貫性があるはずです。

 一貫性が弱いとすれば、あまり深く考えないで生きてきたか、やや精神的に不安定なのか、一貫性はあるがそれをうまく相手に伝えられないのか。いずれにしても共に働く仲間として迎えるには慎重にならざるを得ません。

 中途採用は新卒採用に比べて、社会人になって以降の情報が多く、また一人ひとり中身が異なる分、一見複雑に見えます。が、裏を返せば中途採用の場合は実際に仕事を経験している上に、そこで自分なりにいろいろと考えている分、「合うか、合わないか」の本質に迫りやすいともいえるのです。

 その人が最終的に当社を選んで訪問してくるまでに何があったのか、本人が目指している目的や大切にしている価値観と当社のそれは基本的なところで一致するのかどうか。

 新卒と違って履歴書や職務経歴書もあらかじめ手に入ります。多くのヒントを基に丁寧に順をたどっていけば、「合うか、合わないか」の本質に迫ることは新卒採用よりも意外とたやすいのかもしれません。

 では早速【ポイント1】から順番に、中途採用における「なぜ?」の質問の基本ノウハウを見ていきましょう。

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