おじいちゃん・おばあちゃんのために
私はリサイクルの仕事をしています。仕事のために今日コミュニティバスに乗ると、普段は空いてるのにおじいちゃん・おばあちゃんで混んでいました。今日は暑かったので、バスに乗ったのですね。おじいちゃん・おばあちゃんは、〇〇センター前という停留所で降りました。停留所の名前から推察できるように、元々は役所関係の施設前のバス停なのですが、今は移動して地元のスーパーのお店の真横に位置するようになりました。私は何故バス停が移動したのかピンとこなかったのですが、今日お年寄りが下車するのを見て、買い物にコミュニティバスを利用したいという要望があったのだと理解できました。高齢者は暑い中買い物に出かけるのも容易ではないのですね。
それなら、おじいちゃん・おばあちゃんのために買い物を電子商取引に置き換えられないかと思います。Amazonのような通信販売も定着したし、セブンイレブンのようなコンビニや地元の中堅スーパーでも買い物代行のサービスをアナウンスしています。UberEatsの配達の自転車も良く見かけるようになりました。電子商取引は確実に私達の生活に定着しました。
でも、高齢者がスマホでサービスを利用するのは難しいです。まず文字が小さすぎます。そして高齢者の中には手が震える人がいるので、余分な画面の部分を押してしまうこともあります。スマホを使ったサービスは、若い世代のお客さんを念頭に作られているのではないでしょうか?。
私は一層のこと、〝国民的端末〟というべきものを開発したらどうかと思います。(端末の仕様などは、技術者の方を入れて別途議論したいです。)私の念頭にあるのは、インターネット全盛時代の前にフランスで使われていた、ミニテル端末です。ミニテルは、電話網時代に①情報サービス機能、②電話帳機能、③端末間交信機能を提供していました。今のWEBサービス時代から見ると陳腐なサービスではありますが、注目してほしいのは当時の最先端技術を社会的にどう使っていくかという議論が、フランス国内でされていたことです。この点は日本で決定的に欠けている点ではありませんか?。SNSでの議論を見ても、chatGPT4oはマルチモーダルに対応したとか、MicrosoftがCopilot+PCというAIパソコンを発表したとか、AppleがOpenAIと提携してiPhoneにchatGPTとの連携機能を実装するとか言う話を我先に紹介しようとする論者は数多くいますが、それらを使ってどのような社会を作りたいかという議論がないのです。技術的な話題に絞っても、NTTのLLMであるtsuzumiや光電融合技術、なかんずくそのネットワーク応用であるIOWNが正当に評価されているとは思えません。おかしくないですか?。(蛇足ですが私は排外主義者ではないので、スマホはGoogle Pixelシリーズを使っているし、グループウェアはGoogle Workspaceを契約しています。国の内外を問わず良いものは良いと認め、より良い政策のため使っていきたい、というのが私の立場です。)
おじいちゃん・おばあちゃんのための施策に話を戻しましょう。〝国民的端末〟にもう一つ載せたいと私が思う機能は、行政手続き用AIです。民間のサイトで契約書の妥当性を診断するものがありますが、契約書は典型契約にとどまらず、変貌する経済情勢に応じて例えば譲渡担保のような契約類型を作っていかなければなりません。これに自己否定できない現在のAI技術は十全には対応できないのではないでしょうか?。その点行政手続はそう頻繁に改正されないし、行政手続法も施行されているので民事の電子化より成果が出やすいと思います。
私が行政手続きのAI化を志向するのは、人は高齢になればなるほど行政サービスを必要とするからです。介護保険や後期高齢者医療保険などいろいろありますよね。そのたびに役所に出向かなければなりません。特に地方の役所は都心に比べて物理的な距離があり、それ故にいくつになっても自動車等の交通手段を使わざるを得ず、高齢者の事故の一因になっています。だから私は電子商取引と同様に行政手続きも電子化してあげたいのです。
なるほど、高齢者は情報端末など使いこなせず、買い物や役所への申請手続きは無理だ、という意見もあると思います。しかしながら、最近のAIブームの元になった大規模言語モデル(=LLM)やGUI(=Graphical User Interface)、UNIXのコマンドインターフェイスなどコンピュータの技術革新はコンピュータの処理能力をユーザーが使いやすいように進化してきたのであり、おじいちゃん・おばあちゃんにも使いやすいコンピュータ環境は開発されると私は思っています。(どうしても足りない部分は教育で補えば良いと思います。)疑問に思う方は、最新のAI技術を確かめられると良いです。
以上、今朝のコミュニティバスで思ったことを端緒に乱筆乱文を綴ってきました。読者の皆さんの忌憚のないお叱りを頂戴したいと思います。ここまで読んで頂きありがとうございました。m(_ _)m