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商店街のラーメン vs カップヌードル

近況報告がてら、研究成果発表です。

同じラーメンでも、売るために重要な要素って違います。
カップヌードルは安ければ売れますが、聞いたことのない商店街のラーメンがネットで激安売っていてもちょっと買い渋ります。
商店街のラーメンを買おうとする時にレビューは気になりますが、カップヌードル買う時にレビューはあまり気になりません。

これってECの施策の重要度が違うってことになるのですが、
何で同じラーメンでもこの違いが生まれちゃうんでしょう。

これは、WEB広告の世界から、ECの世界に戻ってきて、最初に考えたテーマなのですが、「だれでも売れる施策を考えられるように」するための思考スキームを作りたいと思った時に、一番最初に壁と感じたのが、商品ごとに有効な施策が違うこと、でした。

ファッションでは、メルマガやLINEなどのCRMは重要だけど、パソコンとか家電では重要じゃないよね
家電はとにかく最安値にすれば売れるけど、グルメってそうでもないよね
みたいな話ですね。

その商品に対して有効な施策を絞り込めないと、見当違いのところに時間を使ってしまい、効果も出にくくなってしまう。。そうならないためにはどうすればよいか。
楽天にいた頃は、これを「そのジャンルでの経験の有無」で片付けてしまっていてそのジャンル担当したことないので、コンサルティング出来ないです~、といった言葉で片付けていました。

でも、これでは一人前のコンサルタントを育てるためには、いろんなジャンルを経験しないとそのジャンルごとの有効な施策が身につかないので、長期の育成期間が必要になってしまいます。
スキームづくりをやってきた身としては、どうしても破りたい壁です。

個人的には、どんなジャンルのコンサルであっても、
育成のために必要なものは
・知識
・思考スキーム

の2つだと思っていて、この思考スキームが特にキモだと思っています。
一流の思考を、スキームに落として、どれだけ再現性高く他の人でも実行できるか、で育成スピードが変わってきます。

なので、最初は自分の頭の中で何度も考えてみて、パターン分けをしていきました。当初は10個くらいのカテゴリーに分かれるのかな、と思って始めたのですが、結果的には違いました。

最終的には独立した5つほどの軸にまとまりました。
この内、いくつかを紹介します。

目的買い vs ついで/衝動買い

これは広告の選定など、ユーザーをどう捕まえるべきか、に関わる軸です。

目的買いに該当するのは、最初からその商品を買う目的・意欲があるユーザじゃないと買いにくい商品です。旅行バッグ、パソコン、冷蔵庫、クリスマスツリー、などが該当しやすいです。

ついで・衝動買いは、その逆で目的が無くても買われる商品です。
水、Tシャツ、おつまみ、スイーツ、など消費財が該当しやすいです。

目的買いは、目的を持っているユーザじゃないと購入に結びつきません。
なのでディスプレイ広告などの効果は非常に悪く、
検索広告などの「目的を持って行動しているユーザが捕まえられる場所」で勝負をする必要があります。

ついで・衝動買いは、その逆です。多くの人が潜在的に買う可能性のある商品なので、店舗内のサジェストに表示すると買われる可能性がありますし、販促イベントなどで安いと思ったら買っていってくれる可能性があります。

ここを間違えると、効果の薄い集客方法、広告枠の選び方をしてしまいます。

Private Brand vs National Brand

これは、冒頭にあったカップヌードルと商店街のラーメンの話です。

Private Brandは、いわゆるオリジナル商品で、自社でしかその商品を扱っていないケースです。
National Brandは、仕入れ可能商材です。どこのお店でも同じクオリティの商品が変えます。

Private Brandでは、優位性・信頼性、といったキーワードが重要になります。
オリジナル商品なので、理解度もゼロスタートです。端的にどういう商品なのか、何が他と比べて優れているのか、なぜこの商品を買うべきなのか、
など商品の魅力(優位性)をわかりやすく伝えることが重要です。
また、知名度・信頼度も自分で築き上げていく必要があります。なのでレビューが大切になりますし、ランキング・表彰実績、レビュー、商品ページデザイン、など信頼性向上施策が重要です。

一方で、National Brandはそんなものは重要ではなく、価格で低い方、何らかの価値で優る方にユーザは流れます。



こういった軸で、それぞれどちらに属するか、で有効な施策が変わります。
経験の少ないコンサルであっても、この考え方を使い、売りたい商品がそれぞれどちらに属するかを先に分析することで、施策の優先度を間違えることはぐっと少なくなります。


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