日記 2024年10月27日〜10月31日

10月27日(日) 晴れのち曇り
ゴミ出しの日。雑誌と段ボールを市役所の駐車場に運ぶ。思い切って捨てたつもりだけれど、まだ家の中には本の山がある。どうしたものか。
『あさつなぎ』(十田撓子/Le Petit Nomade)が届く。Twitterで偶然知った詩集。11月末発送予定とのことだったが、ひと月早く届いた。荻窪のTitleで刊行記念展があると同封されたポストカードが教えてくれる。海なのか山なのか、水色の濃淡のある写真のポストカード。撮影者は作者なのかしら?

10月28日(月)雨のち曇り
IKEAから注文した本棚が届く。一台5000円ぐらいなのだが、段ボールに梱包された部品はずしりと重い。一人では持ち上げることもできないので、家人に手伝ってもらって三階まで運ぶ。配送の人は一人で抱えてきたけれど、持ち方のコツがあるのだろうか。
『本屋で待つ』(佐藤友則・島田潤一郎/夏葉社)を再読。あらためて絵がいいと思う。写真を絵に起こしたような作品だが、作者の眼差しが感じられていい。写真ではなくて絵という選択がこの本をさらにいきいきとさせているのかもしれない。描き手はひうち棚さん。漫画家らしい。

10月29日(火)曇りのち雨
ルーティーンのストレッチ、筋トレ、ジョギングの後、終日本の片付け。2階の洋間から本棚を設置した屋根裏部屋へ本を運び、並べる。何十回往復したのだろう。半日費やしたけれど、まだ半分も行っていない……
『あこがれ』(川上未映子/新潮文庫)をaudibleで聴く。小学生の男の子女の子の友情(?)の物語。まっすぐな性格の女の子、ヘガティがとても素敵。最後のおかあさんへの手紙のところでは泣きそうになってしまった。朗読を聴いているから余計に感じるところがあったのだろう。朗読は三木美さん。声優さんらしい。物語がすっと耳に入ってくる読み方があるのだなあ。次に同じ作者の作品を女優さんが朗読しているのを聴いて、途中で止めてしまったから余計にそう思う。朗読というよりも、その女優さんのつぶやきを聴いているようで、話の展開が頭に入ってこなかったのね。それも含めてこの人だからいいという人もいるとは思うけれど。

10月30日(水)雨後曇りそして晴れ
朝起きたら雨が降っていた。月曜日も走らなかったので、サボり癖がつきそうでイヤだなあと思いつつ、とりあえずのストレッチ、筋トレをしてぼんやしていたら、いつの間にか雨が上がっていた。
11時の雨上がりの町を走るのはなんとも新鮮で気持ちがよかった。5キロちょっと走って、10月のトータルは142キロ。残り1日で8キロ走ると150キロになるけど、明日の私はきっと無理はしないと思う。
昨日届いた「ちくま 第644号」をパラパラと。最果タヒさんの「最果からお届けします」に昨日『あこがれ』について「友情(?)の物語」と書いたときに思ったモヤモヤしたことの答えのような記述があって、なるほどと思う。ちょっと長いけど引用しますね。
「愛や恋や友情よりも前に、人のことを思いやること、その気持ちの繊細な部分をそっと受け取ろうとする人が目の前にいる、ということが、どれほど人生を満たしてくれるかについてたまに考える。関係性には名前がない方がもしかしたらいいかもしれないな 〜中略〜 自分が精一杯伝えようとすることを、相手が精一杯受け取ろうとしてくれるとこ、一つ一つのやり取りに光がまぶされて、それだけで幸福で。人を信じて、自分の心を差し出すことって、こんなにも幸せなんだと思うとき、愛という言葉は合うのだけど、違う気もする」」
『氷柱の声』(くどうれいん/講談社)をaudibleで。子どもの頃に東日本大震災を経験した若者(?)たちの物語。定型の感動物語には収まらない心の内側を丁寧に語ろうとしているところに好感を持ちつつも、もうちょっと小説としてのマジックがあってもよかったかもと思ったり。どんなマジックがよいのは私はわからないけれど。それと、小説であるなら長いあとがきはいらないかもね。

10月31日(木)
朝から快晴でうれしくなって、タオルケットを洗濯する。洗濯、掃除、買い物と家事に邁進する午前中。働いた自分へのご褒美でお昼にビールを飲んだら、途端に午後はだらけてしまった。なんてことでしょう。
勤めていた会社の同僚から、西瓜押しの喫茶店の写真がLINEで届く。外から西瓜の入った冷蔵庫が見えるようになっていて、「おいしく冷たいスイカが店内でお待ちしております」との看板が添えらている。喫茶店で西瓜にかぶりつくのかと目を転じると、「白玉団子」「宇治みるくクリーム」などの商品サンプルが並んでいるシューウィンドの目立つところに「氷西瓜」「おしゃれ西瓜」などのスイカ関連デザートが並べられている。洗面器大の器にこんもりと氷が盛られ、八方に三角にカットしたスイカが添えらているのが「氷西瓜」。大量のかき氷を啜りつつスイカをワシワシとかじるのかしら。想像しただけでカラダが冷たくなっていく。価格が1050円と表示されているのは、消費税が5%の頃にできたメニューだからなのだろうか? 「おしゃれ西瓜」はやはり洗面器大の器に山盛り氷が盛られ、その背後に、八分の一ぐらいに切った西瓜がそのまま添えられている。加えて添えられているソフトクリームだか生クリームだかわからないものが「おしゃれ」の由来なのかもしれない。よくわからないことが多いけれど、よいものを見せてもらった。

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