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次▷ 14話 ある休日、彼と彼女は再会した。 地元大学を卒業後、就職のため上京した雅史は、年に数回だけ地元に帰るのが習慣になっていた。この日の夜は古い友人と会う約束をしていたので、繁華街へと足を向けたのだった。 せっかく久しぶりの地元だから、かつてよく行っていたお気に入りの店にでも顔を出そうかと昼間から出かけることにした。 駅に到着して歩いていると、どこかで見たことがある後ろ姿があった。こんなにも雑多な人混みの中、しかも久しぶりの地元繁華街で一瞬で分かる人物などそ