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Best Duo of Football

はじめに

  私は、このノートでサッカーに興味が無い人でも「サッカー見るの面白いかも」と思ってもらえるような記事を投稿したい。その為に競技としてのサッカー以外の部分にフォーカスしたものを書いていこうと思う。

名コンビ

サッカーには数多くの名コンビが存在する。スアレスとカバーニ、マルセロとロナウド、アウベスとメッシ、最近で言えばベンゼマとヴィニシウスもその一つだろう。彼らは以心伝心で、他にないコンビネーションを披露する。お互いがどう動くか、どんなボールを欲しがるのか。言葉にしなくても分かりあっているようなプレーを私たちは目にするだろう。阿吽の呼吸があるといっても良い。

 

イチ押しコンビ

そんな中でも、今回は私イチ押しのコンビを紹介しよう。それは、ポーランド代表、ロベルト=レヴァンドフスキとドイツ代表のマルコ=ロイスのコンビだ。現地ではLEWANDOWSKIとREUSからとって、LEWEUSなどとも呼ばれる。彼らがコンビを結成していたのは香川真司選手も所属していたボルシア・ドルトムント時代。二人の息の合ったプレーは圧巻で、当時最強だったレアルマドリードを破り、チャンピオンズリーグ決勝に進出するなどの成績を収めた。そして二人とも俳優並みの顔立ちである。

ロイス
レヴァンドフスキ




二人の経歴

 まずは、レヴァンドフスキの方から経歴をさらおう。彼は、ポーランドのレフ・ポズナニ(世界史にでてくるポズナニ)でキャリアをスタートさせた。当時はスピードを活かしたFWだったが、ドルトムントに引き抜かれてからはストライカーとしての成長していく。
 続いて、ロイスの方はと言うと少しドルトムントと関係が長い。元々、ドルトムントのユース生であったロイスは体格の小ささからトップチームに昇格できず別チームへの余儀なくされた。しかし、抜群の得点感覚とドリブル、正確なキックで頭角を現すとドイツ中のチームが狙う有望株に成長。多くの候補を抑えてブンデスリーガMVPを獲得した。ドイツNo.1チームのバイエルンも当然彼をチームに加えようとしたが、ロイスは幼い頃から育ててくれたとして、ドルトムント復帰を決断する。高い給料や安定したヨーロッパでの成績を蹴ってまで心のクラブを選んだロイスの決断は多くの人に賞賛された。
 こうして始まった2012-13シーズンは先に述べたように若いドルトムントは快進撃を遂げる。中でも、レヴァンドフスキの4ゴールでレアルマドリードを退けた一試合は今でも鮮烈に記憶に残るだろう。決勝でバイエルンに敗れたものの多くのファンがドルトムントの国内リーグでの成功に期待を寄せていた。神童マリオ・ゲッツェをバイエルンに引き抜かれるものの、現チェルシーのオーバメヤンを迎え攻撃陣はさらに強力に。練習ではロイスとレヴァンドフスキのふざけあう姿のように、チームの雰囲気が良い事も分かり、全てが上手くいき始めるように見えた。




 

しかし…

 悲劇が起こる。国内最大のライバルであるバイエルンが、2013年のゲッツェに続き、レヴァンドフスキのフリーでの引き抜きを発表したのだ。ドルトムントのこれからを引っ張って行くと思われた若い黄金コンビは突如引き裂かれる事になる。この背景には、全てのドイツ人選手の憧れであったはずにも関わらずロイスに拒絶されたバイエルンの怨恨もあるのではないかとも言われる。
 

二人のキャリア

  バイエルン移籍後のレヴァンドフスキのパフォーマンスは知っての通りだ。名将ペップ・グアルディオラの下でプレーの幅を広げ、9分間で5得点というギネス記録を樹立したのに代表されるように、あらゆる形で点が取れる万能ストライカーへと進化する。2020年では、出場した全ての大会で優勝&得点王に輝き、続く2021年はゲルト・ミュラーの持っていた34試合41ゴールの大記録を塗り替えるなどキャリアの全盛期を謳歌した。
 一方、ロイスは当時の活躍から確実とされていた2014年ブラジルW杯のメンバー発表直前に前十字靭帯断裂の大けがを負う。発表の72時間前の出来事だった。その後も、試合に出れば活躍するも怪我前のトップフォームは維持が難しくなっていった。また、ロイス加入以降の10年間バイエルンがリーグを連覇し続けており、キャプテンを務めるロイスには批判が上がる事もあった。

それでも

 ドイツの二強同士として相まみえる事が多かった二人だが、試合前には必ずチームメイト時代のハンドシェイクを交わしている。レヴァンドフスキがバルセロナへと移籍した事で今後は見られなくなるだろうが、スポーツの美しさを象徴するような場面だった。

 

雑感

 ここまで二人の経歴や事件について語ってきた。この一見に関しては完全に、私の心のクラブである、バイエルンが悪役なのだが、いいチームだから見て欲しい。 
 多くのデュオやコンビは、プレーなど二人が一緒である事に美しさがあるのだが、ロイスとレヴァンドフスキは離れた後が美しいコンビだと思う。若手を「育てる」クラブであるドルトムントは入れ替わりが激しい。デンべレも、インモービレも、そして今を時めくホーランドもみなドルトムントで成長し、巣立っていった。その後は様々である。そんな中でもロイスはドルトムントに残り続けた。一度は追い出されたクラブであっても、バイエルンにあと一歩の所で優勝を奪われても、バイエルンに仲間を奪われても、キャプテンマークを巻きドルトムントを背負い続けた。そんなロイスと、バイエルンで世界を代表するストライカーになりバロンドール以外の全てを手にした、レヴァンドフスキ。この二人の残酷で美しい対比は、フットボールの様々な要素を内包した関係に見える。

まとめ

 はじめてフットボールについて書いた。ピッチの外にあるドラマは90分という時を超えて、私たちにこの競技を愛させてやまない。フットボールとは正に人生であるのだ。
 最後に二人の動画を送ろう。こんな素敵な友情も追う事ができるフットボールに少しでも興味を持ってもらえたらうれしい。



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