LANYが6ヶ月で、7人→27人に採用を成功させた秘訣7選
こんにちは。デジタルマーケティングエージェンシーLANY代表の竹内(@take_404)です。
2020年10月に創業したLANYですが、次のような時間軸で組織を拡大させてきました。
元々は、創業メンバー3人で2年ちょっと会社を経営してきており、3年目から3人→7人→29人と採用を強化してきました。
元々は少数の正社員 + 業務委託によるエージェンシーモデルを構想しておりましたが、顧客への提供価値を最大化するために何をすべきかを考えた結果、LANYは正社員モデルを採用することに決めました。
その意思決定に合わせて採用計画も引いて、3期目に+4人の7人の組織になり、4期目に+22人の29人の組織となって、現在も拡大中です。
将来の自分達に向けた「採用を頑張った記録」として残しておきたいと思いやってきたことをまとめます。
LANYと同じような〜30名程度の規模ベンチャー・スタートアップで採用に困っている方に少しでも参考になれば嬉しいなと思います。
採用のためにやったこと
LANYが、3人から29人に組織を拡大させるにあたり、採用面で行ってきたことをまとめます。
まず、簡単にLANYの採用活動の前提をお伝えさせてください。
4期目の途中から、採用コンサル兼RPOとして信頼できるパートナーさんにご支援いただいていますが、社内では人事担当をアサインすることなく「全員採用」を掲げて全社で取り組んできました。
また、可能な限りエージェント依存ではなく、オウンドメディアリクルーティングとダイレクトリクルーティングによって、カルチャーフィットの濃い組織を作るように意識してきました。
それでは、採用のためにやって良かったことをおまとめします。
愛を込めたスカウト
スカウト経由で多くの仲間の採用が決定しました。LANYは下記のスカウト媒体を利用しています。
YOUTRUST
Wantedly
Pitta
Green
特にYOUTRUSTを積極的に活用し、実際の採用にも多くつながっています。
代表(私)自らが一緒に働きたいと思った人に対して "愛" を込めてスカウトをお送りしていました。
組織規模的にも、素敵な方が1人採用できることが事業に与えるインパクトが非常に大きいため、たとえ莫大な時間がかかったとしても自分自身で1通1通愛を込めて送るべきだと判断しました。
当時は、毎朝 9:00 - 9:30に「人事TIME」という定期の予定を設定して、スカウトしたい人の探索とスカウト文の作成と送信を行なっていました。
実際に、スカウト経由で採用が決定した方々(一部)へのスカウトメッセージは次のような感じです。
小手先のTipsは特にないです。シンプルに、一緒に働きたい人に対してとにかく愛を込めてスカウトを打つことが大事だと信じています。
もちろん、1通のスカウトにそれなりの時間がかかるので決して効率的ではありません。
ただ、先ほども伝えたとおり、素敵な人を採用することによる事業インパクトはあまりにも大きいため、「効率」ではなく「効果」を求めるべきだと判断してやり切りました。
愛を込めた本気のスカウト、大事だと思います。
本気の採用プレゼン
自分達が採用したいと思ったタイミングで、相手も転職をしたいと思っていることは稀です。
特に、素敵な人ほどきちんと現職で活躍されていたりおもしろい仕事を任されたりしているため、声をかけられたからといっていきなり転職をしようと意思決定をすることはないと考えています。
だからと言って「転職を考え始めたらまたお声がけください」だと、もったいないと思っています。きっと一緒に働きたい気持ちが伝わりません。
LANYでは、本当に一緒に働きたいと思った方に対して「なぜあなたと一緒に働きたいのか」を50ページ以上の資料にまとめてプレゼンをするなどもしてみていました()
採用候補者との会食の場などで、唐突に採用プレゼンをさせてもらうなどの攻撃的採用も行っていました()
(下記にプレゼンを受けて入社を決定してくれた社員のnoteがあるのでぜひ読んでみてください)
採用活動も基本的にはセールスと一緒だと思っています。
相手は発注するかどうか(転職するかどうか)はまだ決めていないが、少しは興味は持っている状態であれば、セールスと一緒できちんと相手のニーズをヒアリングした上で、最適な提案をすべきです。
セールスでもそうですが、良い提案であれば、相手の人生を好転させられるため、自信を持って提案をすべきだと考えています。
相手の求める環境や条件、キャリアビジョンをきちんと把握した上で、その人の人生にとって大きなプラスとなる環境を提供できる自信があれば、積極的に提案(オファー)をして良いはずです。
なぜ一緒に働きたいのか、一緒に働くことでその人の人生がどう良くなるのかを、熱くプレゼンしましょう。
採用イベントの開催
採用イベントも主催、共催で複数回行いました。
イベントの良いところとしては、「興味なし以上、カジュアル面談以下」の方との接点が持ちやすくなるところです。
イベントを全面的に採用目的としているわけではないため、LANYへの転職にあまり興味がなかったとしても参加ができるような設計にしています。
イベント参加者の中で少しでもLANYに興味を持ってくれている人がいたら積極的にこ声をかけてみたり、たとえLANYに興味がなさそうでも、一緒に働きたいと思えば積極的に仲良くなりにいきました。
実際にイベント経由の採用も数名決定しています。イベントで多くの社員と一気に話すことによって、会社や事業、組織への理解が進み、スピード感をもって採用決定まで進む印象もありました。
イベントでは、運営スタッフ全員が採用の意識を持って参加することが大切です。どのスタッフでも、参加者からの会社の質問に対して適切に答えられるようにしておきましょう。
運営スタッフが多くの方とお話をしながら、少しでも良いなと思う人がいたら積極的にカジュアル面談やランチ・飲み等のお誘いをするようにします。
また、過去に採用活動でアプローチをしていて「転職はまだちょっと」となっていた人をイベントに招待するのもおすすめです。良い人を採用しようと思ったら、採用候補者と定常的に接触し続けることが重要になるため、イベントはその点で使い勝手が良いです。
会場の手配やコンテンツの準備、当日の運営など、一部大変なところもありますが、一気に数十名とお会いしてお話しできるチャンスではあるので、ぜひイベントも活用してみてください。
定期的な接触(飲み会)
先ほどもお伝えしたとおり、素敵な人ほど「いますぐに転職」とはなりづらいです。
それを加味すると、定期的に接触し続けてその方の転職タイミングをキャッチするなり、接触し続けることで転職先としての第一想起になることが重要になります。
そのために効果的(かつ、楽しい)のが、定期的な飲み会です。
実際に、はじめてオファーしたタイミングから、1年や1年半後に「LANYに転職します」となって採用決定した人も2人いました。
その方々とは、3ヶ月に一回くらいは定期的に飲みに行っており、私個人でサシ飲みに行ったり、メンバーを連れて複数名での飲み会をしたりと、いろんな会を開いて接触し続けていました。
飲み会のたびに一緒に働きたい気持ちは伝え続けていましたが、基本的にはお互いの近況報告をしながら、シンプルに「友達」として飲むことが多かったです。
何回も飲みに行くことでお互いのことや会社のことを理解し合えます。
常に「いつでもLANYで待ってます」という気持ちは伝えつつ、現職でやり切りたいことがあればやりきってもらえるように応援すべきです。
定期的に飲みに行き続けて「別の会社に転職することにしました」となるパターンもありますが、仮にそうなったとしても引き続き良い関係性で飲み続けることで、3年後5年後に、もしかしたらLANYに来てくれるかもしれないとも信じています。
一緒に働きたい人とは、縁を大事にして、何年かかっても口説き続けるべきだと思います。
RPOの導入
4期目のタイミングは、7人から30人近くに一気に採用を急拡大すると決めたので、RPOも一部導入しました。
我々の業界理解も深い、全幅の信頼をおける方に、パートナーとして入っていただき、下記のような業務を途中からお願いしました。
スカウトリストの作成
エージェント対応
一部のカジュアル面談
一次面接
面談や面接の日程調整のやりとり
小規模な組織であったため、事業メンバーに毎週数件程度の面接や面談をお願いし続けるのは難しい現実もあります。
LANYで言えば、日々のコンサルティングワークに向き合いながら、書類選考や面接、面談、細々した採用業務を並行して行うのは非常にハードです。
よって、社員がやるべきところと、パートナーに協力してもらえるところをきちんと切り分けて、一丸となって採用活動を行いました。
毎週MTGを組んで、採用目標の進捗や日々の課題をディスカッションしながら、どんどん進めていくことができ、非常に助かっています。
採用を一気に強化するタイミングでは、RPOが必須だと感じました。
WeWorkへの入居
社員数が7人くらいのタイミングで、WeWorkリンクスクエアにオフィス移転をしました。
オフィス移転の目的は、採用強化です。
移転前は、幡ヶ谷駅にある10人でパンパンになる60平米くらいのオフィスに入っていました。
その際に「30人の組織にするぞ!」と採用目標を立て、180平米くらいのWeWorkのオフィスに移転する意思決定をしました。
新宿駅から徒歩数分という好アクセスで、社員が働きやすい環境が非常に整備されているWeWorkに入居することで、採用面で確実にプラスになると信じて、(家賃も数倍に跳ね上がりましたが)入居しました。
「この時代に、オフィスにお金をかけるのってどうなの?」って声もありますが、採用のための広告宣伝費だと思えば安いとすら考えてますし、肌感覚としても費用対効果は十分見合っています。
社員がまだ7人の時代に30人以上入れる家賃数倍のオフィスの契約を意思決定するのは、いま振り返るとかなり攻めた意思決定だったとは思いますが、結果的には大正解だったと思います。
採用コンテンツの発信強化
ベンチャーやスタートアップの採用で重要なのが、カルチャーフィットです。
エージェント経由の採用も大切ですが、自社のオウンドメディア等で発信した情報を見てビジョンやミッション、カルチャーに共感してくださった方に入社してもらった方が、組織へのフィット感を高めることができると思います。
LANYでは、採用コンテンツの発信を強化することによって、自社応募経由での採用決定が半数以上を占めています。
当時はそもそも採用サイトがなかったので、思いつきでCOOの市川にSlack+雑な要件を投げたら、秒速で採用サイトを作ってくれました。
採用サイトを立ち上げた上で、LANYが伝えたいメッセージが伝わるように、色々なコンテンツも作り込みました。
noteなども活用しつつ、とにかくメッセージを発信して、コンテンツとして残しておくことを大切にしました。
また、『LANY FM』という、CEO(私)とCOO(市川)の2人がただ雑談をするというラジオも始めたりして、地味にこれが寄与して採用につながっていたりもします。
ちなみに上記のLANY FMはこちら。
コンテンツは資産になります。発信しなければ採用候補者に会社のことをきちんと理解してもらうことができません。
やりすぎくらいに発信することが大切だと思いました。
【まとめ】結局、本気で採用に向き合うことが大切
LANYが、7人→27人に採用を成功させた秘訣7選というテーマでやってきたことを紹介しましたが、結局、本気で採用に向き合うことが大切だったと思いました。
30人規模の組織にするぞ!と目標を決めてからは、毎朝時間をとって自分でスカウトもしましたし、毎晩一緒に働きたい人と飲みにいきましたし、採用イベントや採用コンテンツの作成などにも本気で取り組みました。
事業を伸ばしながら、採用活動にも本気になるのは、正直しんどいです。ただ、素敵な人が採用できた時に、事業は大きく伸びると信じているため、事業を伸ばすのと同じくらい採用活動も重要だと信じています。
まずは経営陣が採用に本気になること、そしてその本気度をメンバーにも伝えて、全員採用をすることが、ベンチャー・スタートアップの採用の勝ち筋だと思います。
ぜひ少しでも参考になる情報が伝えられていたら嬉しいです。