論文紹介 テロとの戦いを通じて米軍はどのような作戦ドクトリンを発展させたか
2001年から2006年までアメリカの国防長官を務めたドナルド・ラムズフェルドは、テロとの戦いを遂行する上でアメリカ軍のドクトリン開発の重点を国家間の正規戦から非国家主体が関与する非正規戦(irregular warfare)へ移したことで知られています。非正規戦の意義を強調したこと自体は、当時のアメリカがアフガニスタンやイラクに軍隊を展開し、非国家主体の脅威と交戦していたことを考えれば自然なことでした。
ただ、この時期のラムズフェルドの改革は必ずしもアフガニスタンやイラク