感情に囚われる指導者の外交を分析したEmotional Choices(2018)の紹介
政治学では軍事的に劣勢な国家の指導者は、外交交渉により不利な立場を受け入れざるを得なくなると考えられていますが、それは外交交渉が決裂し、戦争状態に移行したときに支払わなければならないコストが、相手国よりも大きくなると予想されるためです。
しかし、現実の世界では軍事的に極めて不利な状態であるにもかかわらず、頑なに譲歩しようとしない指導者も存在します。これは国家の指導者の政策選択を説明する上で「合理的選択アプローチ」に限界があることを示しています。この課題に取り組むために、近年