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戦争を学ぶ

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戦争を学びたい人のためのマガジンです。軍事学のテーマを中心に、戦略、戦術、兵站、戦史などに関する記事を収録します。
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2024年10月の記事一覧

メモ 一次大戦で米国社会が直面した鉄道輸送の渋滞と長距離トラック輸送の台頭

1917年にアメリカ政府が第一次世界大戦に参戦すると、それまで見過ごされていた準備不足が次々…

武内和人
3か月前
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ベトナム戦争におけるリモート・センサーの運用を記述したWiring Vietnam(2007)の紹介

ベトナム戦争で北ベトナムがアメリカの軍事的支援を受ける南ベトナムの対抗し、1975年には南北…

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武内和人
4か月前
13

メモ ソ連の軍事理論家スヴェチンは軍事産業の管理をどのように考えたのか?

ソ連の軍事理論家アレクサンドル・スヴェチンは『戦略』(1926)で独自の戦略理論、作戦理論を…

武内和人
4か月前
26

核の時代における防衛知識人の働きを記したThe Wizards of Armageddon(1983)の紹介

フレッド・カプラン(Fred Kaplan)はアメリカの防衛問題を専門とするジャーナリストであり、…

武内和人
4か月前
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メモ なぜヒトラーは降伏しなかったのか

イアン・カーショー『ナチ・ドイツの終焉』(宮下嶺夫訳、白水社、2021年)は外交によって戦争…

武内和人
4か月前
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論文紹介 指揮統制システムが第三次中東戦争でのイスラエル軍の優位を支えた

1967年に勃発した第三次中東戦争はイスラエルが数的に劣勢であるにもかかわらず、作戦、戦術の…

武内和人
4か月前
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冷戦期のソ連軍は戦術核兵器をどのように使用することを考えていたのか?

1945年に第二次世界大戦が終結してから、ソ連の最高指導者であるヨシフ・スターリンは自らの戦時の指導者としての名声が損なわれる事態を警戒し、軍事学、特に作戦・戦術に関する調査研究を抑圧しました。この抑圧が緩和されたのは1953年にスターリンが死去し、建設的な調査研究を妨げてきたイデオロギーを取り除くことができるようになってからのことであり、この時期に核兵器の運用に関する研究がソ連で本格化しています。 まず、ソ連軍においてはアメリカ軍との戦争を想定し、核兵器の戦略的な重要性が

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