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戦争を学ぶ

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戦争を学びたい人のためのマガジンです。軍事学のテーマを中心に、戦略、戦術、兵站、戦史などに関する記事を収録します。
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2023年9月の記事一覧

軍事上の必要性と社会の価値観をいかに調和させるか?『市民と軍人』(1985)の紹介

現代の国際社会でアメリカが指導的地位を維持できている要因の一つは、その軍事的能力の優越に…

武内和人
1年前
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メモ 時代によって軍事的プロフェッショナリズムの内容は変化していく

近世ヨーロッパにおいて軍人、特に将校の階級は貴族の男性だけに開放されており、金銭で職位が…

武内和人
1年前
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資料紹介 湾岸戦争で米軍の兵站家が指摘した作戦兵站の課題は何か?

1990年にイラクがクウェートに侵攻し、湾岸戦争が始まったとき、アメリカ陸軍軍人ウィリアム・…

武内和人
1年前
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古典的な兵站理論から導き出される軍事の洞察はどのようなものか?

軍事学の歴史においてアメリカ海兵隊員ジョージ・ソープ(George C Thorpe)はいち早く兵站の…

武内和人
1年前
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メモ 大英帝国の覇権を支えた海底ケーブル

19世紀から20世紀の初頭まで続いたイギリスの覇権国としての地位は、一般的に海上戦力を中心と…

武内和人
1年前
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情報技術の視点で20世紀の海軍史を捉え直すNetwork-centric Warfare(2009)の紹介

ネットワーク中心の戦い(network-centric warfare)とは、遠く離れた離れた部隊を広域的な通…

武内和人
1年前
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論文紹介 偵察衛星の普及が国際社会の平和と安定に寄与する可能性

1981年1月、アメリカのジミー・カーター大統領は退任の際に自らの経験を振り返り、「写真偵察衛星(photo-reconnaissance satellites)が世界情勢の安定化に非常に重要であり、国家安全保障のあらゆる分野に大きく貢献する」と声明を残しました。これは冷戦期の情報活動における偵察衛星の重要性を示す内容であるといえます。 冷戦時代に米ソ間で弾道ミサイルの応酬が始まれば、わずか30分にも満たない時間で大きな被害が生じることが懸念されていました。当初、アメリカ軍

¥100

劣勢であっても戦い続けることが一つの戦略になる理由 Who Wins?(2012)の紹介

戦争の歴史では、敵に対して圧倒的な軍事力を持つ大国であっても、戦略的に敗北した事例があり…

武内和人
1年前
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