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戦争を学ぶ

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戦争を学びたい人のためのマガジンです。軍事学のテーマを中心に、戦略、戦術、兵站、戦史などに関する記事を収録します。
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2023年7月の記事一覧

メモ 技術が戦闘に与える影響を適切に分析することの重要性

以前、プロイセン陸軍の参謀総長を務めたヘルムート・フォン・モルトケが、19世紀の火器の性能…

武内和人
1年前
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砲艦外交を戦略として読み解くGunboat Diplomacy, 1919-1991(1994)の紹介

イギリスの研究者ジェームズ・ケーブル(James Cable, 1920-2001)は外交官として勤務した経験…

武内和人
1年前
21

第一次世界大戦前に予算管理で失敗していた英国海軍の調達行政

1914年に第一次世界大戦が勃発するまでのイギリスの国防政策を調査すると、1884年から1914年ま…

武内和人
1年前
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現代の軍隊の武器が高すぎる理由を考察したArming America(1974)の紹介

20世紀の科学技術は、軍隊が運用する装備品を効率的にする上で大きな効果がありましたが、それ…

武内和人
1年前
23

歴史学者ブローデルは戦争様相の多様性をどのように論じていたのか?

人間は世界中で戦争を繰り返してきましたが、その様相は決して一様ではなく、時代や地域によっ…

武内和人
1年前
15

メモ クラスター弾などの無誘導爆弾だけで戦局を一変できるわけではない

クラスター弾とは、複数の子弾を内蔵し、それを目標に向けて散布できるように設計された砲弾、…

武内和人
1年前
23

論文紹介 内戦が続く国で住民が組織する自衛民兵はどのように行動するのか

東アフリカの沿岸に位置するソマリアは、長期にわたって内戦が続いている脆弱国家の一つです。それぞれの地域の住民は無政府状態に適応しており、自衛を目的とした民兵を組織しています。ソマリアの政治で特に重要な民兵組織としては、ソマリアの南部に拠点を置くアル・スンナ・ワル・ジャマー(Ahlu Sunna Waljama'a, ASWJ)と中部に拠点を置くマーウィスリー(Macawiisley, Ma'awisley)です。2022年にこの二つの民兵組織の関係者に対して面接調査を行い、そ

論文紹介 テロ組織の指導者を標的とした斬首作戦は有効なのか?

非正規戦争で領域支配を確立できていない武装勢力と交戦する場合、反乱軍の指導部、特にその指…

武内和人
1年前
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メモ 19世紀の武器の発達を受けて、モルトケが縦深配備を重視した戦術的理由

プロイセン陸軍の参謀総長だったヘルムート・フォン・モルトケは、19世紀に戦闘の様相が大きく…

武内和人
1年前
14

メモ 第一次世界大戦で米軍はどのように情報活動を合理化したのか?

軍隊の指揮官は、刻々と変わる状況を適切に判断し、適切に決定を下さなければなりません。しか…

武内和人
1年前
18

軍事史で指揮システムの発達過程を追ったCommand in War(1987)の紹介

指揮(command)とは、組織から与えられた権限に基づいて、部隊や個人に対して自らの意志を示…

武内和人
1年前
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論文紹介 精密誘導ミサイルの使用が当たり前になることは何を意味するのか?

現代戦の特徴の一つは、長射程ミサイルによる打撃の精度、正確さがますます高くなっていること…

武内和人
1年前
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