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戦争を学ぶ

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戦争を学びたい人のためのマガジンです。軍事学のテーマを中心に、戦略、戦術、兵站、戦史などに関する記事を収録します。
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2022年8月の記事一覧

論文紹介 武装勢力の戦い方は支配領域の有無によって大きく左右される

一部の非合法的な武装勢力は個人単位で行動し、警察官、軍人、公務員、政治家、経営者などを攻…

武内和人
2年前
10

論文紹介 反乱軍の戦い方は国際システムの影響でも変化する

内戦で政府軍と反乱軍が争う場合、反乱軍の部隊は政府軍の部隊よりも少ない人員や武器で交戦し…

武内和人
2年前
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勢力の優劣が不明確であることのリスクを説いた『戦争の原因』(1988)の紹介

数多くの思想家、著述家、研究者が戦争の原因をめぐって議論を交わしてきました。その中には価…

武内和人
2年前
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第一次世界大戦でドイツが冒した失敗を分析した『ドイツの戦略とヴェルダンへの道』(2…

第一次世界大戦(1914年~1918年)で膨大な犠牲者が出た戦闘の一つにヴェルダンの戦い(1916年…

武内和人
2年前
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論文紹介 フランス革命が戦争の歴史に与えた影響を統計的に検討する試み

1789年のフランス革命の意義は単にフランスで君主制が崩壊し、共和制が成立しただけにとどまり…

武内和人
2年前
22

論文紹介 中国は本当に台湾を武力で統一するつもりなのか?

中国と台湾は70年以上にわたって本格的な武力紛争を避けてきましたが、これからも両者の間で武…

武内和人
2年前
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論文紹介 兵士は1週間ほどで戦闘に慣れるが、4週間で精神の限界に達する

19世紀以前の陸上戦では1日から2日の間に戦闘が終結することが一般的でした。しかし、20世紀以降では戦闘が1週間、2週間と続くことも珍しくなく、第一次世界大戦(1914~1918)では惨事ストレスなどで精神疲労を蓄積した兵士が戦闘不能になる事例が相次いで報告されました。このため、軍事学や軍事医学の研究者の間では、精神衛生が人的戦闘力の維持において極めて重要な課題であることを認識するようになり、調査が行われるようになりました。 1946年に出版された「戦闘神経症:戦闘疲労の経

¥200

メモ 冷戦の最初期に書かれた核戦争の戦略論『もう時間がない』(1946)の紹介

核戦略の分野でウィリアム・ボーデン(William Liscum Borden)の知名度はバーナード・ブロー…

武内和人
2年前
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冷戦期に対反乱戦略を編み出した『共産主義者の反乱を打倒する』(1966)の紹介

1945年に第二次世界大戦が終結すると、国家間で大規模な戦争が勃発する機会は減りましたが、そ…

武内和人
2年前
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論文紹介 なぜ国家が国民を強く抑圧するほど、反乱軍に有利になるのか?

国内で武装集団が組織され、反乱を起こしたのであれば、国家は断固とした手段でその脅威に対処…

武内和人
2年前
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メモ フォーカル・ポイントとは何か、なぜ戦略の研究で重要なのか?

フォーカル・ポイント(focal point)とは意思の疎通がまったく不可能な状況下において、相互…

武内和人
2年前
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