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戦争を学ぶ

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戦争を学びたい人のためのマガジンです。軍事学のテーマを中心に、戦略、戦術、兵站、戦史などに関する記事を収録します。
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2022年4月の記事一覧

戦闘で敵と味方の優劣をどのように判断すればよいのか?

戦闘は一度に敵と味方の部隊が衝突して勝敗を決めるものではありません。特に陸上戦では、ある…

武内和人
2年前
26

機動戦の基本は敵に先んじて意思決定を下すことである;リンドの戦術的考察

軍事学の研究者が戦闘を分析する際に、消耗戦の特性を機動戦の特性と対比させることがあります…

武内和人
2年前
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なぜ一部の交戦国は絶望的な戦況でも戦争を続けるのか? 『戦争と懲罰』の紹介

戦略の原則として、戦争は可能な限り早期に終わらせる方が有利です。戦争を遂行するための支出…

武内和人
2年前
24

メモ 戦争で国民を大規模に動員すると、権威主義体制の存続には不利になる

政治体制としての権威主義(authoritarianism)の特性は、個人、あるいは少数の特権的な集団が…

武内和人
2年前
35

ロシアはいつまでウクライナで戦い続けようとしているのか?

2022年2月にロシアがウクライナの全土で侵攻を開始してから、すでに50日以上が経過しています…

武内和人
2年前
21

メモ 戦争で敵と味方がいずれも戦闘を中断し、静止する局面があるのはなぜか?

戦争では、敵と味方に分かれた2か国以上の交戦国が、互いに自らの政治的な目的を達成するため…

武内和人
2年前
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冷戦時代の核戦略理論家バーナード・ブローディは何を考えていたのか

アメリカの研究者バーナード・ブローディ(1910~1978)は、核戦略の研究で重要な成果を上げた研究者であり、特に抑止の分析で高い評価を受けています。日本でも安全保障を専門領域としている研究者の間ではよく知られていますが、日本で訳書が公刊されたことがありません。 そこで、この記事ではブローディの代表的な著作である『絶対兵器』と『ミサイル時代の戦略』を取り上げ、彼がどのような戦略思想の持ち主だったのかを紹介しようと思います。 『絶対兵器』(1946)『絶対兵器:原子力と世界

メモ 軍隊で用いられる軍事意思決定過程(MDMP)とはどのようなものか

社会科学の研究者は、さまざまな研究領域で合理的な行為主体を想定することで、モデルを構築し…

武内和人
2年前
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西欧の「軍事革命」の研究を通じて見直されてきた戦争の世界史

軍事革命(military revolution)は、軍隊が用いる戦略、あるいは戦術に抜本的な変化が生じた…

武内和人
2年前
35

戦争の結果を予測できるのか? クラウゼヴィッツが否定的だった3つの理由

戦争が勃発すると、人々はその結果をさまざまな手法で予測しようとしますが、19世紀のプロイセ…

武内和人
2年前
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論文紹介 目標が適切でも、十分な資源がなければ、よい戦略とはいえない

合理的な意思決定のためには、直観や感情に逆らい、論理や計算に従って思考を進めることが必要…

武内和人
2年前
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