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【みやまの深山】
「命」のまちだ。みやま。
徳永順子さんにお誘いいただいて、1泊2日、”五感を呼び醒ます”ツアー@みやまに家族で参加した。
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住民仲間の方の会話から生まれたモニターツアー。15人ほどの参加者。
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正直、驚いた。
ポテンシャルがすごい。みやま市には、ルフランとか筒井花火さんとか、今まで何度も訪問したが、今回の焦眉は「清水寺」。
美しい庭園に、素晴らしい紅葉。静寂の中で自分と見つめ合う。
都会では絶対に得られない透き通るような静けさ。
これが本来の日本の心、日本人の過ごし方だな、と思い起こすとさらに興趣に浸れる。
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筒井花火の線香花火作りも、全国でも貴重な経験ができる場所。自分で作った花火を自分で楽しむ。
粋なものだ。
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夜は、ジビエのイタリアン。清水山荘のキッチンを使った料理は、筆舌に尽くせないおいしさ。
その日の猟で獲ってきたと言う鹿や猪が、魔法のような腕さばきで美しいイタリアンに仕上がって出てくる。
この山奥で、この温かな空気感の中で、至高のジビエ料理が食べられる。
ギターの生演奏もあって、じみじみ深い夜は進んでいく。
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初日のクライマックスは、大観峰にての天体鑑賞。
車で20分ほど上ると、そこには降りかかってきそうな数の星空。
地面にマットを引いて、みんなで仰向けになって、静かに、星空を我が物にしていく。
自分と星空が一体になる感覚。これも、都会では決して味わえないとてつもない贅沢。
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翌朝は、6時から、清水寺への山道を登り、道すがらの仏像に手を合わせ、数百段の階段を上り(僕は4歳児をおぶっての苦行となったが)、最後は本堂で瞑想と座禅、そして朝がゆをいただく。
寺の縁側での座禅は映画の一シーンに入り込んだようだ。
そして1粒1粒を残さない、水滴も拭い去って「もったいない」を体感する朝食は、すべての命を大切にする振り返りの時間となった。
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不思議な旅だ。旅を終えてなお、五感が研ぎ澄まされるだけでなく、宇宙や、命や、炎や、真っ赤な紅葉や、様々な映像が脳裏に刻み込まれる。その結果「命」の強さと優しさを感じる。
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地元の方々の少し大きなホームパーティーに招かれたような感慨も覚えた。
地元の方が、地元の魅力を、地元目線で掘り起こす。「穴場」の盛り合わせでもある。
ツアーの企画を、人任せ、業者任せではなく、仮説を立ててやってみる。
トライアル・アンド・エラーを繰り返す。そしてそれをお金にしていく。
そのプロセスの素敵さに膝を打った。
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まだまだ。
できる事はたくさんある。
動くかどうかだ。
このツアーを企画し、実現し、そして改善しようとする、皆さんのチャレンジを応援したい。
こういう動きが各地で続々と出てくる。そんなひとつの”砦”となってほしい。