名作くん149・150話 制作ノート
制作ノート的な日記。
先週放送の「あはれ!名作くん」の放送は(色々事情があって)2本立て。
ちょうど2本とも結構お気に入りの回だったので、どんなことを考えて作ったか、ここは誰の手柄か、みたいなことを書きます。
※多少ネタバレがあるのでYouTubeの動画観てから読んでください。
149話「銀河鉄道の桃」
扱う名作は、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」。
共同脚本はアニメ作家の沼田友くん。
銀河鉄道、僕が原作ぼんやりとしか知らなかったのと、夢みたいな話だから扱いづらいと難色を示してたんだけど、沼田くんがどうしてもやりたいというので進めてみた。
結果、とても良くなったと思う。
ちなみにこの作品もそうだし「三枚のお札」の時とかもそうだったんだけど、マイナーな名作の時はできるだけ原作に寄せた設定にするようにしています。(そうしないとどんな話だか分からないまま終わるので)
ということで今回も銀河鉄道で目覚めるところから話がスタート。
わかりやすい星座ボケから、シリアスなストーリーに展開。
「銀河鉄道の夜」のSFっぽい雰囲気やエモさが出したいなと思って作りました。編集の大山さんもいい仕事。
車掌役はゲストの諏訪部順一さん。
大御所なのにお笑いノリもすぐ合わせてくれてありがたかったー。いい人。
悩んだところは、今回名作がジョバンニ、スウィーツがカムパネルラ役(役?)なんだけど、原作で川に溺れたのはザネリなんですよね。
ジョバンニは溺れてないのに名作が溺れてたのは、アニメのストーリーを優先したこちらの都合です。名作が溺れてないパターンの脚本もあったけどこっちのが面白いと思ったので。
こうやってバランスを取りつつ、なにかを取捨選択しつつ、脚本はできてゆくのです…
150話「つる公クラシック」
扱う名作は「クラシック音楽」。
共同脚本は構成作家の廣川祐樹さん。
廣川さん、さらば青春の光さんとかの作家もやってるゴリゴリお笑いの人なのに元吹奏楽部だそうで、時折吹奏楽部あるあるネタを出したがる。
そんな廣川さんの力で、クラシックの有名曲やトリビア曲を紹介できて、NHKの方からも「教育テレビっぽくていいですね!」と言われました。ナイス。
銀河鉄道がSFだったので、こっちは日常&あるあるでほのぼの回。
そんなに攻めてないようでいて、一枚絵で進行したり、落ちものっかるタイプだったり、チャレンジもできたなと。
サムネにもなってる後半の一枚絵、すばらしいですよね〜。
名作くんのキャラデザインはJUN OSONくん、作画は中内友起恵さんとスズキハルカさん。
役割分担としては、新キャラのデザインや、メインのポーズ、一枚絵はOSONくん。
各キャラのポーズとか小物とか背景は作画の二人にお願いすることが多い。
そんな中、今回のビラ配り部の一枚絵3連発は中内さんが担当だったんだけど、ポーズも動きがあるし、表情もいい!
たまにOSONくん「どんどん俺がいらなくなっていく…」って言ってるけど、作画の二人の画力のなせる技です。ありがたい。
アナウンス役でゲストの前野智昭さん。
会話劇のテンポ感つかむのめっちゃ早かった。そしていい人。
150話一言だけの出演でしたが、もちろん一言だけで呼ぶわけはなく、今週カッパの役で再登場します。
あとついでにBラッパーズ40話、ラップパートがめっちゃいいので聴いてください。
P.O.Pさんの素晴らしいラップ監修。澤田の映像演出もグッド。
制作ノート書いてみたけどどうかしら。
また気が向いたら書きます。
■今回の推しラーメン
埼玉・東岩槻「オランダ軒」。2度目の訪問だけど、新海ファイバリットラーメンはここになったかもしれない!がっつり系長岡生姜醤油。暫定1位。