美談の裏側にあるもの
Transcription
This woman can cook and win a MasterChef even if she is BLIND.
“Hi, Nasdaily. I'm Christine Ha and I won MasterChef in 2012.”
She fell in love with cooking when she was young but around the age of 20, she started to lose her vision. And she got worried that her dreams are dead.
But instead of giving up, she decided to relearn how to walk, read and cook without seeing. Now she's able to make dishes like these!
And one day, she took part in a cooking competition and guess what she won. She won against people who could see. Her lack of vision made her cooking better tasting than anyone else.
Christine won MasterChef, opened 2 restaurants, wrote a cooking book all because she didn't let her blindness stop her. Now that is impressive.
That’s 1 minute, see you tomorrow!
訳例
この女性は、目が見えなくても料理ができ、マスターシェフで勝利できるんです。
「こんにちは ナスデイリー 私はクリスティーヌ・ハーです。2012年にマスターシェフで優勝しました。」
彼女は若い頃、料理を好きになりましたが、20歳頃、視力が低下し始めました。そして、彼女は自分の夢もおしまいなのではないかと心配になりました。
しかし、彼女はあきらめることなく、目が見えなくても歩けるように、読めるように、そして料理ができるように勉強し直すことにしたのです。今では、こんな料理も作れるようになったんですよ。
そしてある日、彼女は料理コンテストに参加し、なんと優勝してしまいました。目が見える人たちに勝ったのです。目が見えないからこそ、彼女の料理は誰よりも美味しく感じられたのです。
クリスティーヌはマスターシェフで優勝し、2つのレストランを開き、料理の本を書きました。全ては、目が見えないことを理由に歩みを止めなかったからです。なんて素晴らしいことでしょう。
以上、1分バージョンでした。また明日お会いしましょう。
勝手に探究
うまくいかないことがあると、その原因を他者に求めたくなるものです。独力で問題解決に至らない理由があれば、それ以上の工夫や努力から解放されますし、気は楽になると思います。
「障害」などはその最たるもので、実際「出来ない」のだから仕方ない、と考えるのが普通でしょう。
ところが、NasDailyでは、disabled「身体障害のある」をdifferently abled「別の心身能力を持った」と呼び、甘えさせてくれません(「クリスティーヌさんのような人は」とは言っていますが)。
クリスティーヌさんの成功が社会に与えるインパクトは大きく、改めて想いの強さ、努力の大切さを思い知らされます。しかし、本当は、彼女のような前人未踏の取り組みでなくとも、普通の努力で普通に評価を得られるような社会の方が望ましいと思うのです。
「障害を持つ方が活躍するためには、並外れた努力が必要です。」となってしまうと、とんでもない不平等に感じますし、能力者の超人的な努力に依存していては、皆に開かれた社会とは言えません。
障害の有無に関係なく、持っている能力を生かせる社会で暮らしたいものです。(情報量の多い、より感動的なフルバージョンはこちら↓)