事実は小説より奇なり。ミャンマーのプリズンブレイク
October 19, 2022
Transcription
Russian President Vladimir Putin declares martial law in four Ukrainian areas that Russia annexed. The order calls for the creation of territorial defense forces.
In Myanmar, two bombs explode at the country's largest prison, killing at least eight people and injuring 13 others.
Britain's foreign secretary criticizes the treatment of a protester who was pulled onto the grounds of Chinese diplomatic offices in Manchester, England and beaten. The secretary called the incident "unacceptable."
And Cuba thanks the United States for providing $2 million in emergency aid following Hurricane Ian.
訳例
ロシアのプーチン大統領が、ロシアが併合したウクライナの4つの地域に戒厳令を敷きました。領土防衛軍の創設を求めるものです。
ミャンマーでは、同国最大の刑務所で2つの爆弾が爆発し、少なくとも8人が死亡、13人が負傷しました。
英国の外務大臣は、(中国政府に)抗議する市民をマンチェスターの中国総領事館敷地内に引き込み、殴打するといったやり方を批判しました。同大臣はこの事件を「容認できない」としました。
そしてキューバは、ハリケーン「イアン」の被害に対して200万ドルの緊急援助を提供した米国に感謝しました。
勝手に探究
今日のニュースはどれも深そうですよ。
では、ここで拾っておかないとスルーされそうな刑務所の爆発とか調べてみましょう。
「刑務所で死傷者が出ても、まぁ犯罪者だし」なんて思ってはいけません。
<小包爆弾2発がさく裂し、国軍によると職員3人と訪問者5人が死亡、18人が負傷した>
とあり、亡くなったのは職員と訪問者って、罪人じゃない!
さらに、
<目撃者の話として、爆発後に監視塔から看守か兵士が銃撃したと伝えた。目撃者は、被害者は爆発ではなく、銃撃で死傷したと語った>
どういうこと?爆発に乗じて、なぜか職員や外部のお客さんを狙った?
しかもこの刑務所、政治犯の収容先というではないですか。
<デモを撮影中に国軍に拘束され、禁錮刑判決を受けたドキュメンタリー制作者、久保田徹さんも収監されている>
軍政のミャンマーで収監される「政治犯」はもしかすると「正義の人」ですよ。そんな彼らを助けようと外部の人が起こした「脱獄作戦」なのかも。
情報量を整理してストーリーを考えてみます。
1.政治犯を救おうと活動する人たちが、刑務所内に協力者を得て作戦を決行。爆発物は目くらましであり誰かを傷つけるものではないが、その隙を突いてターゲットを脱出させる作戦であった。
2.爆発が起こって混乱する中、不穏な行動を見せる同僚の看守と訪問客の意図を察し、銃撃を浴びせる看守。
3.政治犯の救出はならず、民主活動家とその協力者であった看守を失った。作戦は失敗に終わったのだった。
書いてて思ったのですが、コレ、だいぶそれっぽくないですか?調べた情報は引用した1つの記事(「参考にしたページ」にあります)だけなんですがね。
ところで、助け出したかったのは誰なんでしょう。ドキュメンタリー制作者の久保田さんではないと思うんです。命がけの作戦であり、看守も協力する人物。おそらく、アウンサン・スーチー氏でしょう。
ここでもう1つ、思い切り想像の世界の話を加えます。
<現在は首都ネピドーの刑務所で独居房に収監されて>いるというスーチー氏。事件のあったヤンゴンの刑務所とは違うということにすぐに気付きますが、そんな重要人物の所在を軍政が明かしますかね。
味方の看守から「スーチー氏がヤンゴンにいる」との情報を得ての作戦であったのではないでしょうか。
その方が話が面白いってだけなんですが、本当は私が無知なだけで(絶対そうだ)スーチー氏以外の重要人物がヤンゴンにいたのかもしれません。
ちなみにそのヤンゴンの刑務所の名前はインセイン刑務所。
インセイン=insane=「正気でない」
あ、私のことですか?お後がよろしいようで。
◎「本当の話」はこちら↓
An armed anti-junta group claimed responsibility for the attack at Insein Prison in a statement posted on social media, saying it was "retaliation against (junta chief) Min Aung Hlaing".
"Today...the Special Task Agency of Burma (STA), carried out two attacks to execute the prison head. We're retaliating against Min Aung Hlaing and...the prison officers for continuously oppressing our revolution comrades," it said.
反ユンタ派の武装集団はSNSに投稿した声明で、インセイン刑務所への攻撃は「(ユンタ派の)ミン・アウン・フラインに対する報復」だと主張した。
「今日...ビルマ特別捜査局(STA)は、刑務所長を処刑するために2つの攻撃を行った。私たちは、革命の仲間を弾圧し続けたミン・アウン・フラインと刑務官に報復しているのだ」
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ミャンマー国内には、民主的に選ばれた国の代表に取って代わり、反対する者を厳しく弾圧する軍政には、根強い批判があります。
力で抑圧する政府への対抗手段はテロ行為しかないのかもしれませんが、混沌とするミャンマーで軍政側にも言い分はあるはず。ここは是非外国からの穏当な介入で、平和的に議論の出来る下地を作ってもらいたいと願います。
ちなみに、インセイン刑務所、英語表記では"Insein Prison"であり決してinsaneではございません。失礼しました。
※Inseinは地名です。