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複利はヤバイ。

VOA60 January 13 2022

Transcription

In France, the European Union’s top diplomat, Josep Borrell, warns that aggression against Ukraine would result in "severe costs" for Russia.

China says punishments announced by the U.S. that target one group and seven people linked to North Korea's weapons programs are unhelpful. Four of five affected North Koreans are based in China.

The World Health Organization says COVID-19 has infected 10 million Africans and caused 230,000 deaths there.

And Americans are paying more for many goods, as inflation increased seven percent from last year. That is its biggest rise in 40 years.

訳例

フランスでは、EUの外交安全保障上級代表(外相)であるジョゼップ・ボレル氏が、ウクライナへの攻撃はロシアに「深刻な結果」をもたらすと警告しました。

中国は、米国が発表した北朝鮮の兵器プログラムに関連する1グループと7人を対象とした処罰は役に立たないと述べています。名指しされた北朝鮮人5人のうち4人は中国に拠点を置いています。

世界保健機関は、COVID-19により1000万人のアフリカ人が感染し、23万人が死亡したと発表しています。

そしてアメリカ人は、インフレ率が昨年より7%増加したため、多くの商品に対してより多くの支払いをしています。これは過去40年間で最大の上昇率です。

勝手に探究

インフレ率って時々聞きますが、ここで取り上げようと改めて考えてみると、「正直よく分からない」という結論になりました(汗)。

ここでは、教科書に載っているようなインフレ(やデフレ)の原因やメリット・デメリットではなく、実際の物価がどうなってしまうのか考えてみました。

「アメリカのインフレ率が昨年より7%増加」っとありますが、現在何%でしょう。

上記のページによると、昨年の1月には1.4%だったようなので、現在8.4%ということでしょうか。それで計算すると、物価は10年でほぼ1.5倍(!)になるみたいです。これで合っているのでしょうか?

ちなみに計算に使ったのは以下のページです。

1年間で生活に400万円支出する家庭の場合、8.4%のインフレ率で同じ生活水準を保つのには5年間で23,654,293 円必要だそうです。もちろん、インフレ率が0%なら5年で必要なのは2000万円ですから、3,654,293 円より多く資金を準備しなければいけません。5年間給料が変わっていないとしたらその365万円は出せそうにありません。

複利の怖いところは期間が長ければ長いほど、それこそ雪だるま式に支払いが増えるところです。

たとえば、日本は失われた30年などと言われ、低成長ならぬ無成長で一世代来てしまいましたが、もし30年間インフレ率が8.4%だとしたらいったいいくら必要になるのでしょうか。

先程の「生活費400万円レベルの生活水準」を30年保つとすると、インフレ率0%なら当然トータル120,000,000円で済むのですが、8.4%で計算すると487,757,288 円となってしまい、なんと4倍です!しかも、30年後には現在の400万円レベルの生活を維持しているだけなのに1年で41,486,727円必要になるようです。年収は10倍になっていないといけない計算です。恐ろしい。

額が大きくなりすぎてピンとこないので、もうすこし身近な例を挙げます。

国鉄が分割民営化されJRになってから(1987(昭和62)年4月1日)基本的に値上げしていないという新幹線の運賃。無成長ニッポンを象徴する我々庶民の味方です。失われた30年を超え、35年くらい変わっていません。今度はこの新幹線の運賃で考えてみましょう。

現在、東京〜新大阪間の「ひかり」「こだま」の指定席が14,400円、 自由席が13,870円です。自由席で往復すると27,740円ということになります(往復でも割引なし!)。

仮に35年間毎年東京から新大阪まで1往復していたとすると、総費用はインフレ率0%なら970,900円となりますが、インフレ率8.4%だと・・・5,226,911円!これ、合っているのか不安になるレベルです。

こちらも最後の1年を計算してみると、1年3万円弱の自由席が最後の1年では驚愕の430,628円になっています。とにかく複利はヤバイ。声を大にして言いたい。複利はヤバイ。1往復の料金ですよ。皆さんご一緒に、複利はヤバイ

ただし、支出や借金でなければ話は別です。金利2%で運用出来れば毎年10万円ずつ投資して35年待つと4,999,447 円となり、約150万円も増えます。同様に金利5%なら35年で9,032,030 円となり550万円も増えるわけです。10万円でこれですから、もっとがんばろうか、という気にもなりますね。

この話は特に若い人には朗報です。できるだけ早いうちにお金の勉強をしてローリスクと言われるインデックス投資などを始めると老後の2000万円問題なんかに怯えなくても良さそうです。

リンクを貼った両学長のリベラルアーツ大学では、とても分かり易く親切に情報提供してくれます。お金のことに無頓着な方は、ぜひご覧ください。

さて、アメリカのインフレでしたね。今後日本にも影響してくることは必至です。同様に給料が上がれば影響は少ないのですが、そううまくはいかないですよねぇ。

思わぬ長文となってしまいました。インフレ率に関して素人なので、間違っていたらコメントいただけると幸いです。

参考にしたページ


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