もっと大雑把に考えようよ
Transcription
In Australia, this family is giving their house to strangers FOR FREE. It has a swimming pool, a beautiful lounge, and even a car! And you don't pay a dollar. But why?
You see 21 years ago, a kid named Kyle was in the hospital suffering from leukemia. And before he passed away his only wish was to give other kids with cancer a good time in his town.
And so his town of Broome Australia came together. The airport donated the land. The builders donated the pool. The dealership donated the car and the entire community donated time and effort to build this house.
And any kid fighting cancer can stay here for free just like Kyle wanted. They say it takes a village to raise a child but in Australia, an entire village is making kids’ dreams come true.
That’s 1 minute, see you tomorrow!
訳例
オーストラリアでは、この家族が自分の家を見知らぬ人に無料で提供しています。プールや美しいラウンジ、そして車まで付いています。追加料金はありません。でもなぜ?
21年前、カイルという子供が白血病で入院していました。亡くなる前の彼の唯一の願いは、自分の町で癌の子供たちに楽しい時間を与えたいということでした。
すると、彼の住むオーストラリアのブルームという町が協力してくれました。空港は土地を、建築業者はプールを提供しました。ディーラーは車を寄付し、地域で一丸となって時間と労力をかけてこの家を建てたのです。
そして、がんと闘う子供たちは、カイルが望んだように、この家に無料で滞在することができるのです。子供を育てるには村が必要だと言われますが、オーストラリアでは村全体が子供たちの夢を叶えています。
以上、1分プログラムでした。また明日お会いしましょう!
勝手に探究
「子供を育てるには村が必要だ」というのは確かにそうですね。「地域の子どもを地域が育てる」とも言います。日本ではとかく子育てと言えば親の責任といい、学校に上がれば学校の責任としてしまいますが、そのせいで親も学校も相当に窮屈になっているように思います。
どうしてこうなってしまったのでしょうか。
「地域で子育てする」ためにはまず親同士がコミュニケーションを密に取っていなければいけません。どんな人が周囲にいて、誰がどの家の子なのか。それが分からないようでは声かけも難しくなります。
・・・はい、「地域で子育て」が難しい理由が分かりました。これですよ、これ。
この前提が嫌なんでしょうね。町内会の類いの交流が希薄になっているようですし、なんならできるだけ参加したくない、という本音があるようです。そういえば、町内運動会なんかなくなってしまったような・・・。残っているのは秋祭りくらい?
その方が気が楽、といえばそうなんですが、その結果、「町内」は霧散し(言い過ぎ)、責任は文字通り責任者が取る世の中になってきました。それは言い換えれば、それ以外は無責任、というか無関心の世界です。それって住みやすい街なんでしょうか。考えさせられます。
責任者にはそれなりの資格があり、ゆえに責任者たり得るのですが、「特別な資格がなければ誰の面倒も見られない」としたら、やはり行き過ぎだと思うのです。同じ街の住人というだけでは資格に足りませんか?
世の中にはいろんな人がいて、それぞれに考えがある。昔話をするのは後ろ向きですが、公園で遊んでいるうちに身につけられたことだったはず。そんなことを感じさせる、地域一体となったオーストラリアのお話でした。