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「信念」がはらむ理想と現実

VOA60 January 5, 2022

Transcription

In Kazakhstan, the president accepts the resignation of the government after high fuel prices lead to violent protests.

Taiwan’s Air Force holds an exercise to defend the island’s airspace against military aircraft from mainland China.

In Australia, tennis star Novak Djokovic says he has a special exemption from COVID-19 vaccination, but it remains unclear if he will be permitted to compete in the Australian Open.

And in Nigeria, police say nearly 100 hostages have been rescued after being held by armed groups for more than two months in Zamfara state.

訳例

カザフスタンでは、燃料価格の高騰により暴力的な抗議活動が起こり、大統領は内閣の総辞職を承認しました。

台湾空軍が、中国大陸の軍用機から島の領空を守るための演習を実施しました。

オーストラリアでは、テニス界のスター、ノバク・ジョコビッチがCOVID-19の予防接種を特別に免除されたと発表したが、全豪オープンへの出場が許可されるかどうかは依然として不明となっています。

また、ナイジェリアでは、ザムファラ州で2ヶ月以上武装集団に拘束されていた約100人の人質が救出されたと警察が発表しています。

勝手に探究

ナイジェリアの武装集団の話。ナイジェリアでは乱暴な反政府運動が目立ち、時々住民の拉致や虐殺などでニュースになります。テロ集団はボコ・ハラム。彼らは何を思ってそんな行動に出るのでしょう。

調べる気になったのは、今回のニュースで解放された人質について検索すると、新たな事件が昨日(1月9日)起こっていることに気づいたからです。

被害の大きさを考えると武装集団の規模も相当なもので、「指導者の死後、ボコハラムは弱体化した」というニュースに安心してはいられません。

簡単にボコ・ハラムの歴史を見るだけで、とんでもない凶悪集団だということが分かります。

ナイジェリア国内で不満を抱く者は多く、反政府運動に加担する土壌が出来上がっています。それが、こんなテロ組織が勢力を保っている理由でしょう。

テロをするほどの不満の原因は、結局は「貧富の差の拡大」です。米英の自由民主主義の恩恵を受けられない多数の庶民にとっては、西洋文化は受け入れるメリットがない上に、「にわか成金」がイスラム教の習慣や伝統を破壊している現実に憤りを感じてしまうわけです。理想に燃える若者が原理主義に走るのも理解はできます。

単純に善悪では分けられない。世界のほとんど全ての問題に当てはまる真理です。我々はアメリカ的な思考が染みついていて、すでにニュートラルには考えられなくなっているのかもしれません。そう自戒し、特に、「自由や民主主義の敵」と目される人物や集団が何を思って行動しているのか理解するように努めるべきでしょう。彼らにとっては我々こそが敵になりうることを自覚して。

ナイジェリアの人たちの苦難はまだ続きそうです。政府がボコ・ハラムに強硬な姿勢でいるからです。たとえ米軍の力を借りテロ組織を完全に破壊できたとしても、その根底にある不満が解決しなければアフガニスタンのように元の木阿弥になってしまう可能性は高いと言わざるを得ません。ならば、徹底抗戦から融和に動くべき、と思うのは平和ボケ日本人の妄言でしょうか・・・。

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