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「不敬罪」に守られた立場

May 15,2023

Transcription

In Thailand, the leader of the opposition Move Forward Party says at least five other parties are in talks to form a coalition government.

In Turkey's presidential election, no candidate received 50 percent of the vote, so a second round will be held on May 28.

The U.S. government says the number of migrants trying to illegally enter the country fell after COVID-19 emergency measures ended.

And in Britain, Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy meets with Prime Minister Rishi Sunak to seek military support for Ukraine’s war against Russia.

訳例

タイでは、野党前進党の党首が、少なくとも5つの政党が連立政権樹立に向けて協議中であると述べました。

トルコの大統領選挙では、どの候補者も50%の票を得られなかったため、28日に決選投票が行われることになりました。

アメリカ政府は、COVID-19緊急措置終了後、不法入国しようとする移民の数が減少したと発表しました。

そしてイギリスでは、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領がリシ・スナク首相と会談し、ウクライナの対ロシア戦争への軍事的支援を求めています。

勝手に探究

タイでは野党が躍進しています。

<軍の影響力排除などを掲げる革新系の野党「前進党」が152議席を獲得して第1党となり、タクシン元首相派の最大野党「タイ貢献党」が141議席で第2党となりました。

一方、9年前の軍事クーデターを率いたプラユット首相の「タイ団結国家建設党」は、36議席にとどまりました>

<2党の議席を合わせると下院の過半数を超えますが、前進党は王室への中傷を禁じる不敬罪の改正などを公約に掲げ、タイ貢献党とは政策面で隔たりがあります>

前進党とタイ貢献党、両党連立の障壁となっているのが「不敬罪の扱い」であるとのこと。

正直「そこかよ」と突っ込みたくなるのですが、タイ国民の王室への信頼や尊敬は大きく、外野からとやかく言うもんではないですよね。ということで、今日はシンプルに不敬罪を調べましょう!

世界を見渡すと、タイ以外にもいくつか不敬罪のある国がありますね。

不敬罪が現行法の国 (Wikipediaより)

<サウジアラビアなどのイスラム諸国やデンマーク、スペイン、タイ王国、カンボジアは現在も不敬罪が存在する数少ない例である>とWikipediaにはあります。

そもそも王様がいないと成り立たない制度です。君主制であり現在でも不敬罪がある国となるとやはり少数ですね。

※上記ページに<2022年時点において君主制を取っている国家は、以下の43ヶ国である>との記述と一覧があります。興味のある方はご覧ください。

気になるのは、国土の広さから地図上ではかなり目立ってしまうロシアです。不敬罪がある国となっていますが、王様はいません。どうなっているのでしょう。

へ~、国家への不敬罪ねぇ。時の権力者が都合良く使いそう・・・。もっとも、あまりおかしなことをしたら不敬罪のない国でも何らかの罪にはなりそうですがね。こことかそことかで。

しかし、建前でも人間は皆平等であると言われて育っている日本人からすれば、特定の誰かに対してだけは重罪というのは、合理的である面があっても納得しきれないところがあるのはたしかです。

王室歌が流れたときに起立しなかったチュラーロンコーン大学の学生が、2年間の禁固刑を受けている>なんて聞くとぞっとします。

今回の選挙では不敬罪の改正を公約に掲げた前進党が第1党になりました。タイでも不満は高まっていたんでしょう。

とはいえ、タイの人たちはルールで縛らなくても王室に対する態度を変えることはないはず。そもそも尊敬とか強制するもんじゃないし。

尊敬とまではいかなくとも尊重される立場にある人たち(日本では年長者や上司など)は、ルールや慣習に守られていることを自覚し、そんなものがなくてもそれなりの人間関係を築けるようになりたいものですね。

参考にしたページ


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