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05. SUSTAINABLE

ネオ・クラシカル・メタルっぽい要素のある曲で、今回の作品の中では一番1stアルバムの作風に近い曲だと言えるんじゃないでしょうか?
自分達の音楽のスタイルを変えると意気込んでいたとは言え、これまでのファンに受け入れてもらえなかったらどうしよう…という不安はあったので、この手の曲も書いておかないと…という感じだったんでしょうね。
1stの頃なら間違いなくツーバス連打していたでしょう。

0:15~のギターで弾いているクラシカルなメロディーは、元々サビの歌メロのアイディアとしてストックしてあったものですが、何となくハメ込んでみたらバッチリとハマったので採用しました。

この曲はサビ始まりですが、意外にもTHE UNCROWNEDでサビ始まりの曲はこれだけなんです。
サビ始まりを避けていたわけではありませんが、この曲はアレンジする際に自然にサビ始まりのイメージが見えていましたね。
他にアレンジ面で目立つ部分と言えば、間奏(3:01~)で拍子が6/8拍子に変わるところですかね。
拍子を変えてやろうって気持ちは全く無くて、あそこのギターのフレーズが自然に頭の中で鳴っていたので、それを形にしたという感じです。
結果として曲の緩急がついて良かったと思います。
この手の曲は緩急をつけるのが難しいですからね。

この曲の歌録りはSHALが首の手術をした後に行ったのですが、今まで出せていた声が出なくなったことに加え、手術の影響による顔面麻痺でろれつが上手く回らなくなっていました。
また元気だった頃に比べると体力もだいぶ低下していました。
そんな状態でのレコーディングだったので、今回のレコーディングの中でも最も苦労した一曲だったと記憶しています。
大体の曲の歌録りは1日で済ませていましたが、この曲は3日ほど掛かっていました。

サビ頭の「ごめん」が上手く歌えずにいたときに、「『ごめん』の前に助走みたいな感じで何か声を出せば歌えるかも…」とSHALが提案してきたのをキッカケに1:19~の部分にも声が入る事になりました。
その頃にはもう何度も歌う体力がなかったので、渾身の「ごめん」のテイクをその後の各サビでも使わせてもらいました。

ちなみにSHALは1:16~の「覚めない夜を壊して」の部分の展開とメロディーがお気に入りだったようで、「ココ、良いよね~」とよく言っていました。
Bメロ(1:01~)はわりと浮遊感があるというか、あまり押しの強くない音使いをしているのですが、1:16で転調して浮遊モードを解除、その後の”助走声だしパート”で更に転調してサビに繋げています。

今回のアルバムを聴いてくれた人達の多くが彼女の声を「闘病中だったとは思えない歌声」と言ってくれますが、この曲のレコーディング初日に収められたテイクは正直なところ「闘病中だし仕方ないよね」という感じの歌声でした。
彼女の体調を考慮して「これ以上歌わせるわけにはいかない」という気持ちと、「彼女の最後の作品になるかもしれないのに、こんなテイクで終わらせて良いのか?」という気持ちの間で悩んだ末、再度歌い直して貰うことを決めました。
「もうこれ以上私に歌わせないで」とも言われましたが、彼女が頑張ってくれたおかげで魂の叫びとも言えるようなテイクが収められたと思いますし、彼女が「歌い直して良かった」と言ってくれたのが何よりもの救いでした。

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Takeshi @ THE UNCROWNED
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