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02. WITNESS

今回のアルバムタイトル曲であり、MVにもなった曲です。

インタビュー等で語っている通り、元々はMVにするつもりがなく、アルバム中の脇役的な位置づけで書いた曲でした。
なので初めはもう少し地味で、起伏が少なめな曲でした。

あと、Bメロの情報量多すぎ問題もありました。(これは解決していない)
0:43からAメロより少しパワーダウンした雰囲気でBメロが始まり、0:51~で転調&加速。
そのまま素直にサビに行けば良いのに、0:55~でまた減速…。
1:02~のキメで「今からサビですよ」感を出して、更に転調してサビに行き着く。
自分の中ではそんなイメージがあって、ちょっと回りくどいかなぁ…、でもリード曲じゃないしまぁ良いか…と思っていました。

しかしそんな曲をSHALがMVにしたいと言い出したので、もう少しアレンジを練り直す必要があると思ったわけです。
SHALが元気なら、展開をもう少しシンプルにして、必要なら歌も部分的に録り直すことが出来ましたが、この曲をMVにする事が決定した時点では既に歌い直すのは難しい状態でした。
なので歌のテイクや展開はそのままで、楽器隊のアレンジ変更だけで楽曲の魅力をアップさせる必要があったわけです。
ドラムのパターンやギターのアレンジをいじり倒して、何とか今の形にまで仕上げましたが…いかがでしょうか?
あとはイントロにも強いインパクトが必要だと思って「WITNESS」と囁いてもらいました。

SHALは「私って元気で前向きなイメージだと思うんだよ。だからそんなイメージ通りの笑顔で歌えるような曲をMVにしたい。」と言っていました。
もしかしたらこのアルバムが彼女の最後の作品になるかもしれないと思っていたので、出来るだけ彼女の希望を聞いてあげたいという想いがあった一方で「言いたいことは分かるけど本当にこの曲で大丈夫かな…?」という不安もありました。(前述の通り俺の中では脇役的な位置づけの曲だったので…)
この曲が嫌いになるんじゃないかってレベルで悩みましたが、完成したMVのSHALの笑顔を見た瞬間「あぁ、これで良かったんだ」と思えるようになりました。
この曲のMV、SHALにも見せてあげたかったです。

因みにサビで歌に合いの手を入れるようなギターのアイディアは、歌のメロディーが思い浮かんだ時点からあったもので、俺の中では歌声とこのギターがワンセットでこの曲のメロディーって感覚なんです。
例えばサビで「剥がれ落ちてく瞬間に」と歌った後に、続けてギターのメロディーも口ずさんじゃうみたいな…。

ギターパートで個人的に気に入っているのは、1:58~の箇所で右側で鳴っているちょっと邪悪な雰囲気のフレーズですかね。
その後、2:06~のBメロでギターが左右入れ替わりながらちょこまかと細かいフレーズを弾いている箇所も結構好きです。
あそこは柔らかいニュアンスを出すためにタッピングのみで弾いています。
どの曲もそうなんだけど、1番と2番ではAメロ、Bメロのバックのパターンが結構違うので、是非ヘッドホンやイヤホンで聴いてみて欲しいですね。

ギターソロは後半3:22~のブルースっぽいフレーズからの、ペンタトニックスケールを高速で駆け上がっていくところはダグ・アルドリッチ風を狙ったもので、なかなか勢いがあって良いかな、と。

あとはこの曲の歌詞を見せてもらったときに2:09~の「今宵君と踊りましょう」て部分にえらく感激した覚えがあります。
とにかく意味は関係なしに、メロディーと言葉のハマり具合や響きが良いなって。

最後にめちゃくちゃマニアックなネタを1つ。
イントロのウィスパーボイスのすぐ後のタムのフレーズ(0:07~)。
ドラムを知っている人なら分かる話ですが、ドラムを普通にセッティングすると、タムって高い音から低い音に流れるようにプレイする事になります。
しかしこの部分のタムは、低い音から高い音へと流れるパターンになっています。
B'zの太陽のKomachi Angelって曲、あるじゃないですか。
実はあの曲のイントロのタムは低い音から高い音に流れるようになっているんですよ。
なので同じような事をやってみようという遊び心を盛り込んでみました。
これも一種のオマージュのようなものですね。

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