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●オリムピックこぼれ話●~その漆~

★1964年10月21日の朝日新聞(号外)…体操男子“ウルトラC”で連続王座
長い近代オリンピックの歴史の中で、体操競技は当初から正式種目であるが、その競技の評価要素として技の難度というものがある。1964年の段階ではC難度が最高峰で、それを実質的に上回ると考えられた技が「ウルトラC」と呼ばれたようである。現在は、種目によって多少の違いはあるものの、男子は「I難度」、女子は「J難度」が最高峰のようである。

現在、主な最高難度の技には次のようなものがある。
男子の床の「ナゴルニー」はI難度(後方屈身3回宙返り)
男子の鉄棒の「ミヤチ」もI難度(バーを越えながら後方伸身2回宙返り2回ひねり懸垂、伸身コバチ2回ひねりまたは伸身ブレットシュナイダーのこと)
女子の床の「バイルス2」はJ難度(後方抱え込み2回宙返り3回ひねり)

なお、夏のオリンピックで村上選手が披露した「シリバス」はH難度(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)で、「新月面宙返り」とも呼ばれている。この技の元になる「月面宙返り(ムーンサルト)」にしても、こちらの「新月面宙返り」にしても、実際に月面ならばそれができるということではなく、あくまでもイメージとして、重力が地球ほど強くない月ならば、宙に浮いているかのように回ることができるだろうということで名づけられたものといえる。

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★1964年10月21日の朝日新聞(社説)…アジア開発銀行の設立へ
アジア開発銀行(ADB)は、アジア・太平洋地域の経済成長・経済協力を推進するため、途上国の経済開発を支援する目的で1966年に設立された地域開発銀行である。この銀行の設立を主導したのは日本とアメリカであり、現在でも両国の出資比率が高い。

本部はフィリピンのマニラに置かれており、68の国・地域が参加している(2020年)。また歴代の総裁は全て日本人が務めている。

また1974年に、低所得国の発展のため貸し付けなどの条件を緩和した特別基金として、ADBはアジア開発基金(ADF)を設立している。

その後、2016年にはアメリカへの対抗姿勢を見せている中国が主導となり、インフラ整備などを中心とした融資を行うアジアインフラ投資銀行(AIIB)が設立されている。本部は北京であり、加盟国は開業1年でADBの加盟国を上回り、2020年には103か国となった。

途上国支援としては、戦後当初から世界銀行なども存在しており、ADBや世界銀行とAIIBの棲み分けが不透明と考えられているが、中国は「ADBや世銀を補完する役割」と説明しているようである。資金援助や融資は、国家戦略の一つとして外交カードに使われてしまう現実は否定できず、中国の「一帯一路」構想の一環という見方もされている。

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★1964年10月21日の朝日新聞…衆院選の定数配分、違憲とはいえぬ
高度経済成長という事象は、日本が先進国の仲間入りを果たすことなるが、その光の部分によって生み出されてしまう様々な影の部分として、産業公害・都市公害、農村の過疎化、労働環境の劣悪化など、経済的な側面に結びつく問題が取り上げられることが多い。

しかし問題はこれだけではなく、都市への人口流入、地方からの人口流出が政治的な側面にも影響を与え、「一票の格差」が顕在化するのも、高度経済成長に始まる影の部分である。

これまで最高裁は、衆議院選挙において二度、選挙区間での「議員定数の不均衡」について「違憲」であるとの判決を下している。ただし、選挙結果を無効とすることは、世の中を混乱させてしまうとの見地からいわゆる「事情判決」という形で、選挙無効とはしていない。

衆議院選挙では上記の2例以外にも、一票の格差があり議員定数の不均衡が認められることを指摘した判決が存在するが、他の例では、国会が早い段階で公職選挙法を改正し、格差の是正を行っていることから、格差自体は「違憲状態」であるが合理的期間内(一般には5年程度とされる)に是正が行われたため、最終的には「合憲」との判断をしている。

参議院選挙でも同様に格差自体は「違憲状態」であるが、合理的期間内の是正があったことを受けて、「合憲」と判断した例がいくつかある。

今度の夏には参議院選挙が行われるが、現在のコロナ禍での政府・与党の対応を国民がどのように評価するのか、また近年の投票率の低迷はどのように推移していくのか、さらには選挙年齢引き下げによって若者は現在の政治をどのように捉えながら実際に投票を行うのかなど、昨年10月末に実施された衆議院選挙と同様に注目されるところである。

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