中小製造業が戦うための3つの方策 ①己を知る
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という孫子の有名な言葉はご存じかと思います。戦う場合には、敵と味方の両方の情勢、つまり自分と相手の両方の優劣長短をよく知ることが大切である、といった意味の言葉です。これは勝負事全般に言えることですが、ビジネスにおいても重要な意味をもっています。
ところでビジネスの場合、自社(経営資源)のことはある程度分かっていても、競合他社については分からないことも当然あります。そして市場、すなわちこれから打って出る戦場については、ある程度知ることができます。
そこで私が提案しているのが、中小企業が大企業と互角に戦うための3つの方策、それが「敵を知り、己を知り、そして戦場を知る」という事です。今後全3回にわたって解説したいと思います。第1回目は「己を知る」です。
「己を知る」とは、まず自社が有する経営資源、つまり自社技術・設備等で何が製造可能かを体系化し、把握することと、ここでは定義します。中小経営者は、経営資源について最も良く知っています。実際、中小製造業は優れた技術を持っていることが多いです。しかし、そのポテンシャルについては、どうでしょうか?
既存技術を応用し、所有する設備をそのまま(あるいは軽微な改造し)、従業員のスキルを活用出来たら、製造可能な商品は広がるでしょう。例えば、4Mの観点からは、
・扱う機械(加熱、圧縮、切断、混合・・・)
・扱う材料(樹脂、金属、木材、食材・・・)
・扱う方法(上記機械の操作、材料の扱い・・・)
・扱う人(これらの知識と経験)
これらを整理すると、新たな製品の可能性が見えてきます。
これで、自社工場で既存製品以外に「実際に何が製造可能か?どんなものが生み出せるか?」という「己を知る=自社の能力・ポテンシャルを知る」が出来ます。
次回は、自社の能力を把握したうえで、市場の状況、例えばどんな製品が必要とされているか、つまり「戦場を知る」について解説します。
これらの方策について「もっと詳しく知りたい」という方は、無料セミナー形式で今回の話の詳細を説明していますので、お気軽に当方へコンタクトして下さい。
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