外国人と接して感じること(1)
昨年8月に役割が変わり、
人事責任者からアジア事業責任者になりました。
なぜ私がアジアなのか?
ということについては、
いずれお話ししたいと思います。
今、担当しているのは中国が中心です。
中国へはもう100回以上渡航していると
思います。
イミグレーションで押してもらう
スタンプはほぼ中国です。
怪しい人と思われていないか、
ちょっと不安になるときがあります。
現地法人の社員と話していて
感じていることを、
NLPのフィルタを通して
見て、聞いて、感じてみると、
いろんなことがわかります。
1)「中国人は○○○である」
という思い込みは捨てる方が良い。
中国人に限らず、
日本人が外国人とお話しして
感じることの1つは
「ストレートに言われる」
ことによるプレッシャーやストレスです。
日本人は全体的に
「奥歯に物の挟まったような言い方」
になりやすいのは
(もちろん、これも人によりけりです)
例えば「協調性を重んじている」とか
「言語的にあいまいな表現が多いこと」等が
理由だろうと思います。
来日する外国人観光客のうち
中国人についての報道は、
例えば転売ヤーとか
大声でお店の中で会話するとか、
そういうところが
強調されているように感じます。
多分それは来日する中国人観光客の
一部のマイノリティのことだろうと
思います。
マジョリティに焦点を当てると
違った景色が見えてくると思いますし、
「ストレートに言われる」ことも、
言い方や態度ではなく、
言っていることの中身に焦点を当てると
理解しやすくなります。
実は、このような焦点の当て方を
変えてみたら?という提案は、
中世のカトリックの司祭であり
思想家でもある
トマス・ア・ケンピス
の著書にも見られます。
ケンピスの名言で
私が常々大切にしていることは
誰がそう言ったかを尋ねないで、
言われていることは何か、
それに心を用いなさい。
この教訓です。
前半の「誰がそう言ったか」は、
NLPではメタモデルの質問、つまり具体化です。
後半の「言われていることは何か」は、
ミルトンモデルの質問、つまり抽象化です。
メタモデルがダメでミルトンモデルが良い、
ということではありません。
もし、何かしらのバイアスや思い込みが
働いているかもしれないと思えるときは、
ミルトンモデルを用いてコトの本質を見極めよ、
ということだろうと思います。
「中国人は○○○である」
という思い込みを外すには
「中国人が求めていることは何か」
ということに焦点を当て直し、
ミルトンモデルを活用して
彼らの意図を探ることができれば、
意外と普通のことを言っているだけ、
ということに気づけます。
先週、上海と浙江省に出張し、
たくさんの中国人の方とお話ししました。
私が人に恵まれていることを少し差し引いて
考えても、お会いする中国人の方の大多数は
「積極的」であり「確立された
アイデンティティを持っている」人です。
一方で、中国人の20代の若者との会話で
感じることは「日本人の20代の若者と
あまり変わらない」人が多いということです。
もし、特定の傾向のある人たちとの
付き合いが苦手だと思う方は、
ちょっと考えてみて下さい。
『どのような人と付き合うのが苦手ですか?』
『その人はどのような人だと思っていますか?』
そして
『それ(その捉え方)は真実ですか?』
さらに
『その人が本当に言いたいことは何ですか?』
このような単純な質問でバイアスや思い込みを
外してみてはどうでしょうか。
バイアスや思い込みを外してしまうことに
恐れや抵抗を感じる方は、
・バイアスや思い込みを外しても、
その人と無理に付き合う必要はない。
・誰と付き合うかは自分で決めること。
こんなマインドセットを持っておくと、
気が楽になるかもしれません。
いかがでしょうか。