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自分に合った職種と役割をソーシャルスタイルに沿って見つける方法

こんにちは。堀内猛志です。
前回のnoteでは『自分の中にある自分だけのタレントの見つけ方』という内容について書きました。

前回はソーシャルスタイルの触りだけしか書けなかったので、今回はもう少し詳細に掘り下げていきたいと思います。ソーシャルスタイルは自分のタイプを覚えて終了だと意味はありません。自分のタイプの特性を理解して、それを如何にしてアウトカムに活かすかが重要です。

できるだけ具体的にわかりやすく説明しますので、自身のソーシャルスタイルのタレントを活かした職種、役割を学び、アウトカムを創出できるように動いてみてください。


ソーシャルスタイル別の価値観の違い

ソーシャルスタイルを見分けるのに有効なのは、表情、身振り手振り、服装、などの表面に現れている行動の違いを認識することです。下記はタイプ別の見た目の違いです。説明用に特徴を極端に強調しています。

ソーシャルタイプ別見た目の違い

パッと見ても違いはわかりますが、詳細の違いについてまとめます。

◆ドライバー
表情:あまり表情は変わらないが感情は読み取りやすい。
服装:ビシっとしている。「強さ」を感じる。
動き:貧乏ゆすりなどせっかちな動き。エスカレーターでは止まりません。

◆エクスクレッシブ
表情:ニコニコしていて表情は変わりやすい。
服装:派手で柄物を好む。「鮮やかさ」を感じる。
動き:身振り手振りが大きいが話題と手の動きが合っていないことも多い。

◆エミアブル
表情:穏やかで表情は少ない。
服装:無地やシンプルな服装を好む。「大人しさ」を感じる。
動き:身振り手振りはほぼなく主張が少ない。

◆アナリティカル
表情:表情は少なく固め。
服装:きちんとしていて乱れない。「細かさ」を感じる。
動き:メモをとるなど必要な動きのみをする。

このような見た目からわかる表層の行動の差は、深層にある価値観の差から来ています。ソーシャルスタイル別の価値観の差は以下の通りです。

ソーシャルスタイル別の価値観の差

何かの事象が起こり、それについて行動を起こす場合、まずは自分の中にある価値観の基準で物事を判断します。例えば、いきなり縁もゆかりもない地方への転勤を命じられた場面を想定しましょう。それぞれのタイプ別の気になるポイントのは以下の通りです。

◆ドライバー 勝/負
「それで報酬は上がるのか?」「役職は上がるのか?」

◆エクスクレッシブ 好/嫌
「誰とやるのか?」「楽しそうか?」

◆エミアブル 善/悪
「どうやってやるのか?」「やる意義はあるのか?(社会的理由)」

◆アナリティカル 正/誤
「なぜやるのか?(合理的理由)」「なぜ私なのか?」

ただし、そこまで価値観をむき出しにした行動をとる人も少ないでしょう。前回お伝えしたように、人にはナチュラルスタイルとワークスタイルがあり、経験を積んでいる人ほど、ワークスタイルが強めで、TPOに合わせて行動を変えることができます。つまり、価値観で判断して感情が反射的に動きますが、思考がそれを静止して行動をTPOに合わせるというステップが無意識レベルで行われるわけです。

深層から表層へ

深層に行けば行くほど変わりづらいと言われています。よって、自分を変えたいと思う場合、価値観の変化を狙うよりも、価値観と感情はあまり変わらない前提で、思考と行動を変えることを意識したアプローチの方が筋がいいわけですね。

アンガーマネジメントという言葉を聞いたことがあると思います。上記の自分の価値観の基準と違うことが起きると感情はイラっと反応します。しかし、6秒間黙っていると思考がその感情を制止して、冷静な言動を起こすことができるわけです。

蛇足になりますが、本を読まない人ほどボキャブラリーが少なく、ボキャブラリーが少ない人ほどキレやすいと言われています。これは、感情を思考が整理することができないことが要因です。感情を思考が整理するとは、感情を自分の中で言語化することです。言語化することで合理的に判断することができるようになり、キレることを止めることができます。しかし、ボキャブラリーが少ない人は言語化が苦手です。よって「ムキ―!」というような感情がそのまま言動に表れるのです。

ソーシャルスタイル別のタレントの違い

価値観から行動への変化を理解した後は、それをどうやって仕事に適応するかを考えます。まずおさらいですが、タレントとは、①動詞で表すことができる②息をするくらい簡単にできる、という2つの要素があります。これらを踏まえて、ソーシャルタイプ別のタレントを整理すると以下の通りになります。

ソーシャルスタイル別のタレントの違い

繰り返しになりますが、ソーシャルタイプは1つではありません。自分のメインタイプだけではなく、縦横に面しているタイプの特徴は出やすくなっています。よって、自分のタレントだと思う行動が複数のタイプにまたがって存在している場合もあります。

このタレントに沿って、活きる職種役割と活きない職種役割を当てはめてみると以下のようになります。

ソーシャルスタイル別の活きる職種役割と活きない職種役割

スライド面積の限界がありますので、ここにはカバーできていない職種や役割があることはご承知おきください。ご自身の職種がここにない場合は、似たような職種に代替していただければと思います。

ひとつの職種で活きるタレントは1つではない

上記の職種を見て、自分のタレントと職種が異なっている人もいるのではないかと思います。そうなのです。難しいのは、1つの職種が持つ機能は複数あるということです。例えば、人事という職種においても、採用、人材開発、制度設計、労務などの機能に分かれます。機能が違うということは必要な動きが違うわけで、それに伴って活きるタレントも異なってくるわけです。

例として、人事の機能を分解しソーシャルスタイル別のタレントに当てはめると以下のようになります。

ドライバーよりの人が活きる人事タレントとエミアブルよりの人が活きる人事タレント
エクスクレッシブよりの人が活きる人事タレントとアナリティカルよりの人が活きる人事タレント

採用という機能だけでも上記のように細かく分解することができます。作りながら感じましたが、機能や役割だけではなく、タスクまで分解していくとさらに分類が細かくなると思いました。面接の場面をイメージしてください。強くミッションビジョンを伝える場面もあれば、相手に寄り添って話を聞く場面もあります。また、合理的な基準に当てはめて判断する場面もあれば、情理的な基準で合否を判断する場面もあるでしょう。

このように、細かく分けると人は千差万別であり、100人いれば100通りのやり方があるわけです。しかし、細かくしすぎると思考が停止するので、まずは大きく4つの機能に分類し、大まかなアプローチから始めることが良いと思います。それをタイプの違うメンバーとチームワークを組んで実行する際に取り入れれば、みんながハッピーな仕事をすることができます。

お互いのタレントが別であれば、得意不得意の等価交換が可能になります。これができれば非常に効率的ですね。私は2つの会社を経営していますが、1つの会社は私1人で運営しており従業員はいません。しかし、全て1人で行わずに、自分のタレントではない機能を外部人材に任せ、自分しかできない業務に集中することで、楽に、楽しく、効率的に仕事ができています。人材不足で悩む企業の方も、業務の機能やタスクを分解し外部人材を有効活用すれば、人材不足をカバーすることができるのでお勧めです。

全て社内にいる正社員だけでまかなおうとするから不具合が起きます。また、石の上にも3年という日本人らしい忍耐の美学のせいで、自分のタレントではない業務に必死に向き合っている人もいます。それを続けても消耗するだけで非生産的です。従業員のタレントを見極め、外部のタレントを借り、効率的に業務を進める、ということを全ての企業で実施して欲しいと思います。

タレントは磨いてこそ光る

ここまで記載してきましたが、特に若い人には勘違いして欲しくないことがあります。それはタレントはいきなり機能しないということです。仮に自転車を漕ぐというタレントを持っている人がいたとしても、最初から補助輪なしですいすい漕げる人はいません。補助輪を外し、何度もこける経験をして、自転車を漕ぐというタレントが磨かれていきます。

また、そのタレントを活用して儲けようとすると、他の人よりもはるかに磨く必要があります。そこを忘れてしまうと、タレントを使えば何でもうまくいく、タレントではないことは全くやらなくていい、という極端な行動に出る人が生まれてくるかもしれません。20代はタレントを見つけ、30代以降はタレントを磨く時間です。それを忘れないでください。成功した経営者の方が「やりたいことだけをやれ」「好きなことだけに集中して生きろ」というようなメッセージをされることがしばしばありますが、彼ら彼女らがそれを言えるのは、自分のタレントが見つかり、人よりもはるかに磨かれているからです。その前提を忘れて上辺だけを救って真似をすると痛い目に合うので気を付けてください。

今回も長くなってきたのでこの辺で。

自分のタレントを見つけたいという人は下記よりご連絡ください。

自分のタレントを本業以外の場面で活かしたい、外部人材のタレントを自社に活用したいという人はこちらからご連絡ください。

それでは今日も素敵な一日を!

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