いわきFC:やっぱ、岩渕、持ってるぅ!
J2リーグ第24節、7月6日(水)、対とちぎFC戦をいわきグリーンフィールドで観戦。結果は、1-0の勝利。これで田村監督に交代して4戦2勝2分け、降格圏を脱することはできなかったが、直ぐ上20位の金沢と勝ち点24で並んだ。
小雨降る、週中の一戦、KO7時という条件ながら、観客は2,888名とかなり入った。前回の栃木戦(第11節4月23日)は、有田、遠藤選手が顔から流血という激しいバトルの末、0-1で敗れ、5連敗のきっかけとなった因縁の相手。今回は、「少なくともデュエルで相手を圧倒すること」がミッションとなった。結果、表現が難しいが、倒れて時間を使うのは、栃木の選手が多かった。つまり、球際で勝っていた。
さらに、このところいわきの戦い方には、大きな変化がある。縦に速いだけでなく、アンカーポジション(DFラインの直前)の下田選手配置したことで、同選手を経由するビルドアップスタイルが様になってきたのである。しかもこの試合では、直前の2試合とは異なり、下田選手を前半だけで下げるのでなく、フル出場させ、ロングボールとポゼッションを重視したビルドアップを併用したスタイルを使った。実際、下田選手の有効なさばきのパスが目立った。いわきのボール支配率は、55%で、秋田戦(54%)に続いて相手を上回った。
いわきのゴールは、後半17分から登場した。岩渕選手がもたらした。石田選手に代わって投入されたとき、いわきサポーターは、期待に胸を膨らませた。実際、会場の雰囲気が変わり、チームの勢いも増した。投入から約10分後、CKの流れから宮本選手の見事なダイレクトパスを、ペナルティエリア左隅の高い位置で受けた岩渕選手が右足を振りぬくと、ボールは、ゴール左ポストに当たりネットに吸い込まれた。そんな狭いところを狙って決めるとは、またまたやってくれたと会場はスタンディングオベーションで祝福した。岩渕選手は、これで3試合連続ゴール。いわきは、その後も攻撃の手を緩めず、32分には、山下選手が意表をついたFKで直接ゴールを狙い(前回の記事を読んでくれたのか?)、42分には河村選手のシュートがクロスバーをたたく惜しいシーンなどを経て無事勝利、勝ち点3を獲得した。栃木は、後半27分に、高萩洋次郎選手を投入、流石のプレーを見せてくれたのは、少しうれしかった。
次節は、中3日の7月9日(日)、ホームでの水戸戦(午後6時KO)。第2節2月26日(日)のアウエー戦では、2-2と引き分けた相手。この時は、有田、谷村選手の2トップがゴールして、今期への期待を抱かせたものだが、今や昔。いわきFCは、その後失速し、現在どん底からの再生・復帰中である。ようやく「魂の息吹くフットボール」を取り戻し、勝利の喜びを思い出させてくれた今、7勝目を信じて、いわきGFに応援に行こうと思う。