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いわきFC:エキサイトメントをもっと!

 J2リーグ第31節、8月19日(土)、対東京ヴェルディ戦をいわきGFで観戦(ネット配信で二度見した)。結果は、0-0のドロー、勝ち点34、18位となっている。今回の田村采配は、「やりくり」と「わりきり」がベースであったように思う。GKは、リーグ戦初出場の田中選手(背番号1)。前節出場のGK高木和選手は、前所属がヴェルディなのでこの試合は不可。なんと、今シーズン12試合出場の鹿野選手に代わって、チーム最年長(33歳)がリーグ戦で初めてゴールマウスを守った。事情は不明だが、監督には何かひらめきがあったのか。結果は、クリーンシートでOK。一度だけ、危なっかしい場面があったが、フィードもほぼミスなしで合格だった。いわきの布陣(システム)は、長崎戦に続いて3バック。コロナから回復した家泉、遠藤選手に加え、安定の宮本選手が最終ラインに入った。引き続きコロナの影響が懸念されたが、ベンチ入りを含めて主要メンバーは、ほぼそろっていた。ただ、永井選手がベンチ外だったのは、個人的に残念。一方、遠藤選手が、後半途中で交代したのは、コンディションの問題があったのだろうか。今後も「やりくり」が大変そうである。
 「わりきり」の方では、ゴールキックがすべてロングフィードであったように、つなぎのサッカーを封印して、「とにかく相手陣内での勝負」に徹していた。前回対戦でヴェルディの技術の高さを見せつけられていたので、合理的な戦法。確かに、ヴェルディの背番号7と8(森田、斎藤選手)のボール扱いは、別格のもので「敵ながらうまい」と思わせた。ヴェルディには、長崎や甲府のように「怖い」外国人選手はいなかったが、リーグ最少失点の守備陣は、なかなか崩せそうになかった。それでも何回かチャンスは作った。最も惜しかったのは、前半35分。下田選手がドリブルで持ち上がり、絶妙なショートパスをゴール前に空いていたスペースに出す(うまい!)。すると、有馬選手がこれに素早く反応し右足を振りぬいたが、強烈なシュートはクロスバーをたたいただけで得点ならず。この試合、シュート数は、9対8でいわきが多く、勝ち切りたかった。試合前のインタビューで、ヴェルディの城福監督は、「いわきの走り切る姿勢」を警戒、「選手交代を含めて、強度で負けないようにする」と述べていた通り、後半、新手を次々と投入して、いわきの攻勢を最終的にかわし切った。中でも、後半15分に投入された長谷川竜也選手(横浜FCからの新加入、29歳)は、川崎フロンターレでも活躍したことがあるいわば「J1」レベルのスピードとテクニックを持ち、真の「脅威」を感じさせた。
 結局、ここ4試合は、1敗3分。得点も、甲府戦の1点のみである。サッカー観戦で最も興奮するのは、応援しているチームのゴールをあげた時である。ここ4試合(ホーム2戦)で1点は、ちょっとさみしい。ゴール以外でのエキサイトメントと言えば、肉弾戦やドリブル突破もある。走力争いでは負けていなかったいわきも、ドリブルの仕掛けでは、もの足りないものがあった。やはり永井選手の不在と宮本選手の最終ラインでの出場が痛い。永井選手は、「持てば何かをしてくれる」雰囲気がある。まだゴールを奪えてはいないが、いわきの三苫を目指して精進してほしい。また、宮本選手は本当にいろいろ優れた選手なので、攻撃面でその威力を発揮できるようにすべきである。思えば、第22節の大宮戦、前半25分、いわきの2点目となる宮本選手のドリブルからのゴール左隅への鋭いシュートは、何とも素晴らしかった。もっと見たい。さらにもう一つのエキサイトメント要素として、キックの名手である山下選手の直接FKからのゴール。これをいわきの「売り」にしてほしい。今回も一度狙ったが、もっとどんどん仕掛けてほしいものだ。
 次節は、8月27日(日)、アウエーでロアッソ熊本戦(午後7時KO)。前回は、6月3日(土)第19節のホーム戦で0-4と完敗。前半と後半に2点ずつ献上。シュート数は、いわき14対熊本18と、一方的ではなかったのに敗れた。その後、第20節も山形に0-3で敗れ、監督交代につながった。この時期がいわきの最悪期。以後、盛り返したのだから、今度は、「何だか分からないけど負けた」前回のことはすっかり忘れて、リベンジを!
 
 
 
 
 
 
 

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