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いわきFC、大黒柱・山下選手の活躍で勝利!

 J2リーグ第32節、8月27日(日)、対ロアッソ熊本戦をネット観戦。結果は、4-2のスカッとする逆転劇、勝ち点37、15位に浮上した。今後、この勢いをもってチームは、どんどん上を目指すことになるだろう。
 今回の田村采配は、試合後のインタビューで本人がミスと認めた先発布陣が原因で思わぬ前半ビハインドを強いられてしまった。しかし、ハーフタイムでの「激」と選手交代が功を奏して、見事な逆転勝利を手に入れた。試合開始時の布陣は、家泉、遠藤選手に石田選手を加えた3バック。アンカーに下田、中盤に宮本、山口選手、左右ワイドに山下、谷村選手、前線2トップは、有田、有馬選手のアリアリコンビ。宮本選手の攻撃力を活かしたいという工夫の布陣。結果、9分にコーナーキックから家泉選手の今期初ゴールが生まれあっさりと先制。山下選手の速いボールを相手選手がそらしたのだが、これがうまく家泉選手の足元に入り、当てた(当たった?)ボールは熊本ゴールに吸い込まれた。本人もびっくりの初ゴール(後半の2ゴール目は完璧なヘディング)だった。「入る時は入る、取れるときは取れる」のようなちょっとラッキーな先制点だった。すぐ後に、有田選手のループシュートがクロスバーをたたくなど、いわき側に楽勝ムードが漂い始め、熊本側には「今日もダメか(2か月以上リーグ戦勝利なし)」の雰囲気が出た。
 だが、油断大敵、自信なさげだった熊本が20分過ぎあたりから勢いを取り戻し、細かいパスワークでいわき右サイドを攻略。23分、30分と立て続けにゴールを奪い、熊本の1点リードで前半終了となってしまった。田村監督が自分のミスと言ったのは、熊本の左サイドからの攻撃をうまく防げなかったことを指すのだろう。
 ハーフタイムのロッカールームでの「激」の詳しい内容は、今後YouTubeにアップされる「Behind the Scene」を待つが、「ハードワークが足りない」と激しく指摘したようだった。そこで、石田→河村、有馬→岩渕、山口→加藤選手の3枚代えを行い後半のギアアップを狙った。視聴者としては、「途中出場の岩渕」への期待が大きく、リードされていても結構楽観的だった。その楽観的な予想通り、息を吹き返したいわきが攻勢をしかける。後半8分、谷村選手のフィードが中央の岩渕選手に入り、ダイレクトシュートを放つ。惜しくもボール左ポスト当たりゴールとならず。その後、いわきのコーナーキックが増えて得点の可能性が高まった後半16分、山下選手の鋭いボールに走りこんだ家泉選手が豪快なヘディングシュートを相手ゴールに突き刺した。2-2の同点。直後、有田→吉澤選手と新手を加え完全に「押せ押せ」状態となった。
 後半24分、遠藤選手が無理な体勢から蹴り出したボールが熊本ゴールライン方向へ飛んだ。相手ゴールキックかと思われたが、諦めずに追いかけた岩渕選手が何とか残し、ボールはペナルティエリア内へコロコロ。これに吉澤選手と相手DFが反応、出足で勝った吉澤選手を相手DFが倒した。PK獲得。さて、キッカーは?2試合前の甲府戦で、自らのシュートで獲得した(相手のハンド)PKを止められた岩渕選手のリベンジか?PKの原因を作ったストライカーの吉澤選手か?意外なことに、田村監督は、キッカーに山下選手を指名した。チーム最古参のキャプテンは、駆け引きなく豪快なキックをGKが届かない右上に突き刺した。昨年のJ3で無得点だったキャプテンにJリーグ初ゴールが生まれた。とかく人柄を称賛される山下選手へのさらなるご褒美は、その4分後に待っていた。ハーフウェイライン付近で下田選手が平川選手に倒され(イエロー)でFK。この時、岩渕選手が相手ベンチに何か言ってイエロー、下田選手が若いのに似合わず大人の対応をするなどちょっとごたごたがあった後、FKを遠藤選手がゴール前へロングボール供給。相手が跳ね返すと山下選手がヘディングで左にいた河村選手へ、河村選手がゴール前にヘディングを入れるとペナルティスポット付近にいた吉澤選手がヘディングで山下選手へ。これを山下選手が豪快にボレーで再びネットを揺らしたのだ。空中を4回跳ねたボールを見事に蹴りむという珍しいゴールとなった。
 山下選手2得点、家泉選手2得点。MFとDFの真面目な二人がやってくれ、5試合ぶりの勝利をサポーターに届けた。試合終了後、いわきFCの相手サポーターへの感謝の挨拶もだんだん板につき、評価されるようになってきた。サポーターとしては、ワクワクする逆転劇をありがとうと言いたい。熊本も良いチームで、天皇杯では、まだ勝ち残っており、今週水曜日には、ホームでヴィッセル神戸と準々決勝を戦うことになっている。ぜひFC東京戦に続いてアップセットを果たしてJ2の実力を示してほしい。
 次節は、9月3日(日)、ホームで現在10位のファジアーノ岡山戦(午後6時KO)。前回は、4月2日(日)第7節のアウエー戦で1-1とドロー。1∸0でリードを保ち後半アディショナルタイムまで進むも、PKを献上。勝ち点3ゲームを逃した。今回は、ホームであるし、複数得点で勢いもある。上位を倒してさらに順位を上げるチャンス到来だ。
 
 
 
 

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