いわきFC、J3優勝、その高品質なわけ
J3第32節、対鹿児島ユナイテッドは、3-0の快勝(前半1∸0)。2、3位チームが負けたので、優勝が決定した。2試合を残しての優勝は、昨年のJFL優勝時の1試合を残しを上回った。いわきのサッカーは、超攻撃的と言われるが、J1優勝のマリノスのスタイルも超攻撃的。そこで、ざっと両者の現時点での結果を比較をしてみる。
マリノス:20勝6敗8分、勝点68、得点70、失点35、得失点差35
いわき: 22勝4敗6分、勝点72、得点69、失点21、得失点差48
いわきにはまだ2試合あるので、得点もマリノスを上回ることだろう。J1とJ3を比べても意味ないという意見もあろうが、一定の条件下で品質を極めるのは、大いに意味があると思う。来年、J2というより厳しい条件下でも、きっと適応して、素晴らしい輝きを放ってくれると信じている。
いわきが攻撃的なのは、点を取る時だけではない。守備の時も実に攻撃的だ。相手が「さあ、仕掛けるぞ」というときに、いわきの選手が後ろからいきなり襲い掛かる。実に小気味が良い。試合終盤になっても、このプレスバックを誰もがさぼらずにやる。点取り屋の有田でさえ最後まで足を止めない。
大卒ルーキーの有田選手は、鹿児島戦で先制点を腰で押し込み、自身リーグ戦16得点目を記録、得点王争いの単独トップとなった。思い起こせば、3月27日の愛媛戦では、後半ロスタイムに登場して、ファーストタッチで決勝ゴールを決めて見せた(1分で1点)。有田のミラクルは、福島ダービーでも起こった。0-0の後半17分から登場、34分に決勝ゴールを挙げ、1∸0の勝利に貢献した。有田選手を初めて見たとき、首が長い印象を持った。「えっ、もしかして、首長竜の生まれ変わり?いわきに来てくれたんだ」なんて思ったことを覚えている。今や、子供たちの人気者である。スタンドの少年達は、「ありたー、ありたー」の声援を送る。
当たりの大卒ルーキーと言えば、CBの家泉選手もそうだ。32試合中、先発は30試合。先発しなかった2試合は、いずれも敗戦だった。家泉は、でかいだけじゃない、足も速い。ほめて言う人は、有田がレバンドフスキーなら、家泉はヴァインダイクだと言う。夢がある話だ。冗談ついでに、岩渕は、神出鬼没なので、久保建英か。まあ、今週は、一週間ずっと「飯うま」である。ありがとう、いわきFC。