いわきFC:『魂が息吹くFBに』マジで魂が揺さぶされた磐田戦!
J2リーグ第17節、5月21日(日)、対ジュビロ磐田戦をネット観戦。終了間際の遠藤選手の同点ゴールだけでなく、いわきの戦いぶりに何回も「感動」を覚えた試合内容であった。結果は、1対1のドロー。アウエーで勝ち点1を獲得、20位に浮上、自動降格圏外となった。
ジュビロ磐田は、清水エスパルス同様に昨年1部の強豪チーム、戦前は苦戦が予想された。前半は、予想通りの展開で、風上の磐田が攻めて、いわきは守備に専念する展開。いわきの守備陣は、宮本選手が前節に続いてこの試合でも右サイドバックを担当、磐田の猛攻をしのぐのに大いに貢献した。もちろん頑丈な2CB(家泉、遠藤選手)、運動量が半端ない左サイドバックの河村選手、昨年に比べて一段と筋肉鎧が目立つ山下選手などディフェンス陣に加え、全員が守備意識を高く保ち、後半36分までは無失点を続けた。
後半は、前半とは打って変わっていわきの出足の良さが目立つようになり、試合の主導権を握った。磐田は、走り負けを気にし出したかのように、後半8分には、上原選手が無理な守備からイエローカード(この試合、磐田は2、いわきは0)を受け、いわきの優勢がはっきりした。いつ先制点が生まれてもおかしくない雰囲気の中で、しかしながら、36分、磐田のブラジル人MFの地を這うスーパーミドルシュートが、ゴール左隅に突き刺さり、無情にも先制点を劣勢側が手に入れた。
残り時間が少ない中、ベンチも次々に交代カードを切った。中でも、宮本選手をボランチに上げ攻撃に厚みを持たせるようにした。絶対に諦めない姿勢、プレスなど寄せの速さは全く衰えない。だが、途中出場の谷村は、結構悪質なタックルで左足を痛め、ピッチを後にした。そんなギリギリの状態を天も哀れを感じたのか、劇的な同点ゴールが生まれた。後半44分、有田選手が粘った結果で得たCKを、山下・遠藤のコンビが大宮戦に続いて魅せてくれた。するどい弾道のCKを遠藤選手がニアでそらすと、ボールはゴール左に吸い込まれた。
さらに、その後、逆転までのチャンスもあった(宮本選手のクロスがゴールマウス方向へ飛び、GKが掻き出した+その後のCK)が、結局は、1対1のドロー決着。試合後、磐田の選手の中には、膝に手を当ててうつむく者や、倒れこむ者もいて、疲れ切った様子が顕著であった。いわき側は「90分間、止まらない、倒れない」を見せつけたが、逆転できなかった悔しさが表情ににじんでいた。
ところで次節は、あのバスケス・バイロン(今季2得点)が所属する東京ヴェルディと味の素スタジアムで対戦する。バイロンをはじめとするテクニックのヴェルディ 対 フィジカルのいわきFCという構図描くなら、それはもう古い。いろいろな戦い方をできるチームとして進化を続けるいわきFCが、ヴェルディ相手にどんなサッカーをするか、とても面白い一戦が予想される。できれば現場観戦したいものである。