#Shyhack 満載な懇親会を考えてみた
消極的な人でも無理なく生きていける社会を作る工夫 #shyhack にこだわりのある西田です。こんにちは。
今回は消極的な人でも楽しみやすい懇親会を考えます。これをたたき台として議論し、実際に開催したいと考えています。
この記事で登場する #shyhack まとめ
・サプライズをなくすためにチケットを活用する
・内輪盛り上がりを防ぐために話題を限定する
・割引や特別メニューといったお得要素で人間関係を見える化する
・選択肢を「積極的・ちょっと積極的・消極的」の三択にする
題材:TEDx プレ懇親会
昨年 TEDxKobe 2017 でスピーカーをさせていただきまして、TEDx は高い社交性が求められるイベントで消極的な人にはハードルが高いということを体感しました。(こちらの振り返り記事を読んでいただくとわかりやすいと思います)
消極的な新規参加者にとってのハードルの高さは主に次の3点です。
・参加人数が多い
・常連参加者のつながりが強い
・積極的な人を基準にすべてが考えられている
イベント本体に手を付けて改善するのは色々とハードルが高いので、まずはプレ懇親会という形で考えてみようと思ったのが始まりです。
目標
本番前に知り合いを作ることで安心して本番を迎えることができるようにするのが目標です。プレ懇親会のハードルが高くては元も子もありませんので十分に配慮する必要があります。
ここからはまず、どういう懇親会なのかを一通り説明した後で、配慮について考察していくことにします。
1. 参加申し込み
参加申し込みにはチケットサイトを使います。チケットは普通とプレミアムの2種類用意します。プレミアムチケットには乾杯のあいさつや締めのあいさつなどの権利が付いてきます。
さらに各種の割引条件を提示して当てはまった個数分だけ割引します。割引条件としてはたとえば以下のようなものを考えています。
・学生です
・神戸大学オープンキャンパスに参加した(スポンサー割)
・消極性デザイン宣言を持っている(スポンサー割)
スポンサー割引の分はスポンサーが負担します。スポンサーの募集は事前に別途行います(上記はどちらも私がスポンサーの例です)。具体的な値段設定は未定です。
これに加えて、参加申し込み時に2つアンケート質問をします。
・TEDx にこんな参加者がいたら紹介してほしい
・TEDx でスピーカーをするならこんな主張がしたい
人数は20~30人程度になるのではないかと思います。
2. 懇親会の受付
会場に到着したら受付でチケット種別とスポンサー割引条件を確認して名札を作成します。名札にはその人の満たした割引条件が一目でわかる何かを目印として付けます。受付ではさらに席次表が渡されます。
着席後、プレミアム参加者のあいさつで懇親会の始まりです。
3. 懇親会の序盤
序盤はおいしいご飯を食べながら、申し込み時に行ったアンケートの回答を匿名で一つずつ発表していく企画を行います。テレビ番組で視聴者のお便りを読み上げるコーナーのようなイメージです。
この企画中、場が盛り上がる回答をした人には特別メニュー進呈、ということで名乗り出てくれた場合には特別メニュー席に移動してもらいます。このとき、一人だけ別の参加者を一緒に連れていくことができます。もちろん、名乗り出ないのもありです。嘘をつくのは一応なしです。
ここは司会者の手腕が重要です。いい人がいたら紹介してください。
4. 懇親会の後半
だいたいお腹が満たされたら後半戦。TEDx本番のスピーカーを描いた看板を運び込んで各テーブルに1つずつ立てます。興味のある人のテーブルに移動して、その人について知っていること、本番トークに対する期待、実際に会った時に聞いてみたいことなどを語り合います。適当なタイミングで別のテーブルに移動するようにアナウンスして、いくつかのテーブルを回ります。テーブル数調整のためスポンサーテーブルを作るのもよさそうです。
最後はプレミアム参加者2のあいさつでお開きです。TEDx本番に差し支えないよう二次会はほどほどにしましょうとアナウンスします。
考察編
あいさつ付きのプレミアム参加を設けるのはサプライズを避けるためです。普通の参加として申し込んでおけば突然あいさつをしろと言われることはなさそうだと安心できるということです。あいさつをしたい側としても多めにお金を出すことで堂々と立候補できます。これはギラギラ忘年会で利用されていた方法を参考にしています。
スポンサー割引によって割引する人とされる人で最低でも1つ新しい人間関係が生まれます。さらに、名札を通してどんな人が来ているかを見える化することにもつながります。当てはまる項目が多い人は私は歓迎されていると感じることができて、参加しやすく感じられるでしょう。
指定席にするのは後に座席移動を利用するためですが、どこに座ろうかとキョロキョロしている人で入り口を渋滞させないことも狙っています。
イベント前半と後半の企画は
・話題をTEDxに限定すること
・関心の近い人どうしが話す機会を作ること
・常連参加者のつながり(内輪感)をポジティブに活かすこと
・それでいてあまり強いプレッシャーをかけないこと
を意図しています。
既に知り合っている常連参加者を放っておくとそのほかの参加者がわからない内輪な話題で盛り上がってしまう恐れがあります。TEDxという共通の関心があるのですからそこに話題が集中するように仕向けることが必要です。
プレッシャーをあまりかけずに交流を促すため、匿名で反応を見てから名乗り出ることができるという仕掛けをしています。自分の回答が盛り上がったときに取りうる行動は主に3つを想定しています。
(a)名乗り出て、一番盛り上げてくれた人と特別メニュー席に行く
(b)名乗り出て、知り合いと特別メニュー席に行く
(c)名乗り出ない
この中で一番多くなるのは(a)だと見込んでいます。消極的な人は(b)か(c)を選ぶだろうと思います。名乗り出る名乗り出ないの二択ではなく三択にすることによって少しでも名乗り出てくれる人が増えると見込んでいます。
企画から参加者どうしの紹介などにつながることができるのは常連参加者のつながりがあるからこそです。いい内輪が広がっていくのが理想的ですね。
おわりに
イベントの内容や趣旨を事前に公にすること、意見をもとに改善することもサプライズをなくすという意味で重要です。参加してみたい、開催してみたいといった反応、もっとこうしたほうがいいといった意見が集まるといいなあと思っています。
TEDx の開催ルールに抵触しないかも心配です。するかどうか、どう変えればしないかを教えてくれる人がいたらうれしいです。