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安倍元首相暗殺の真犯人を追え。トランプ復活で真相解明のチャンスだ!
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安倍元総理の暗殺から既に2年以上の歳月が流れている。日本の歴史上、最も長く総理大臣を務め、世界にも広く知られた政治家が、白昼銃撃されて死亡したニュースは、世界を驚かせた。
安倍さんを手製の銃で撃って殺害したとされる山上被告は即時捉えられたが、今日に至るまでいまだに初公判が開かれない異常事態が続いている。
ところでこの事件、山上被告は単独犯では無いのではないかとの見方がもともとあり、様々な仮説が唱えられている。
共犯説には、おおよそ2つあって、1つは安倍さんを殺害したのは山上被告だが、純粋の単独犯ではなく大きな組織に操られたのではないか、との見方。
もう一つは、組織的であるにとどまらず、安倍さんを死に至らせたのは、山上被告の手製銃の弾ではなく、別のところから同時に発射された銃弾によるものだ、との説である。
しかしながら、今のところ捜査当局の奈良県警は、山上被告の単独犯と考えているようである。
さて、
それ、ほんま?
真実はシンプルだ!がこのコラムのテーゼである。
私はもともと始めの「操られた」説であったが、最近、他の狙撃犯が同時に撃ったとの説を検証してみた。
その結果、見方は変わった。
結論をいえば、安倍さんを死に至らしめたのは山上被告の放った銃弾で無いのは明らかである。
よって、奈良県警は真犯人を全力で追跡しなければならない。
と言うものである。
それどころか現状では、奈良県警にも共犯の疑いさえ、懸けられても致し方ないのだ。
根拠を述べよう。
事実確認
まず事実を確認しておこう。
安倍さんが凶弾に倒れたのは2022年(令和4年)、7月8日、参議院選挙で佐藤啓候補応援のため、奈良市内の大和西大寺駅の北口で演説を行っていた最中である。大和西大寺駅は、近鉄奈良線と京都線が交差するターミナル駅だ。
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西大寺駅北口のバスロータリーの北にある、通称ゼブラゾーンと言われるガードレール(現在は撤去済み)で囲まれた細長いエリアの、西側よりの場所で安倍さんはマイクを握っていた。赤い高さ40センチほどの箱の上に北向きに立って応援演説をしていたところ、背後(下の写真では手前から)から近寄ってきた山上被告が手製の銃で2発発砲、2回目の発砲時に安倍さんはその場に倒れ込んだ。
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その場に居合わせた看護婦や医師が応急処置に当たったが、既に安倍さんは心肺停止状態になっていた。急遽救急車からドクターヘリによる移送が行われ、現場から約21キロ離れた奈良県立医科大学に到着している。発砲を受けたのは午前11時31分、病院到着は12時20分だった。
奈良県立医科大学では、救命救急センターで福島英輔教授をヘッドとする20人規模の医療チームが組成され安倍さんの治療に当たったが、心肺停止状態からの回復に至らず午後5時3分に死亡が確認された。
山上被告は事件の後、統一教会問題で安倍さんが強い関係があったことが殺害の動機であると述べているそうで、この問題をめぐって以後統一教会と政治とのつながりが改めて注目され、大きな問題となったが、この問題は置いておく。
疑問
ただし当初から、私は統一教会への怨恨のために安倍さんを狙撃した、という山上被告の説明に疑問を持った。自らの判断でそのような行動に至るのは相当の飛躍で、彼を操るような情報操作が行われたのではないか?すなわち、山上被告をリードして殺害に至らせた黒幕がいるのではないか、との思いが否定できなかった。
この見方は今でも変わっていなが、それとは別にこの事件の直後から別に狙撃犯がいるのではないか、との見方が広がっていた。これはJ・F・ケネディの暗殺におけるオズワルド単独犯説に対する疑いと同様の文脈である。
以前から面識がある元札幌医科大学の高田純教授は、現場の音声分析などをもとに別の銃撃があった、との説を展開している。
(ターサン出版「奈良の変」)
今年7月8日の安倍さんの3周忌に合わせて忍ぶ会が東京で行われた。それに出席したのを機会に、改めてこの事件が本当はどうだったのかを自分で考えてみることにした。
福島教授の記者会見
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事件の真相を知るためには、原点に帰って何が起こったかを伝える元資料をしっかり確認することだ。この事件では、事件直後に行われた救命処置に当たった奈良県立医科大学の福島教授の記者会見が最も重要な情報である。
私もこの動画を改めてYouTubeで確認した。
事件の時にもリアルタイムで見た記憶があるが、再度この会見を見直してみると、この事件には別の狙撃班がいることがはっきりとわかるのである。
記者会見ビデオ
福島教授が何を話したか?少し長いが以下に主要な部分を抜粋してみよう。
それでは私、福島の方からお伝えさせていただきます。
安倍晋三氏ですが、本日午後0時20分に搬送されまして、病院到着時に心肺停止状態。蘇生処置をいたしましたが、残念ながら午後5時3分にお亡くなりになられました。来られた際に頸部2か所に銃創がありまして、心臓および大血管の損傷による心肺停止と考えられます。当センターの方で大量輸血を行いましたけども、残念ながらというふうな結果になっております。
(以下質疑)
一首の傷は大きさやどのあたりとか具体的に教えてください
「場所はですね、真ん中のところと少し右の2か所です。大きさは非常に小さい」
ー銃で撃たれたということだが、傷の深さは?
「深さというのは心臓にまで到達する深さというふうに理解いただいたらと思います」
一搬送されてから死亡が確認されるまでの4時間半少しの問、どのような処置を具体的に行われていたのでしょうか?
「胸部の止血、それから大量の輸血、この2点です」
一体に2か所銃創があり、心臓と胸部の大血管に損傷があったという言い方で間違いないでしょうか?
「はい、その通りです」
一手術の内容を簡単に説明していただければと
「基本的には出血するところを探しにいかないといけませんので、大きく開胸して、出血点を探しにいくという止血術という表現。蘇生的開胸術です」
一臓器の損傷、内部の損傷は激しかった?
「心臓の傷自体は大きいものがありました」
一具体的にその傷というのはどういった形?
「たぶん、弾丸による心損傷、大きな穴ですね。心臓の壁に空いた穴です」
一貫通したような、反対側の傷はあった?
「1つだけ左の肩に別の傷があったので、おそらくそこが射出口と言われるとこだったんじゃないかというふうに考えています」
ー2つの傷はかなり近いところにあった?
「距離的には5cmぐらい」
一止血はできたが亡くなったのか、止血できずに亡くなったのか?
「止血がコントロールできたとこもあったんですけれども、、、略、、、、完全に止血ができたということは言えないかなと思います。ただ、ある程度大きな血管からの出血はコントロールができたんですが、残念ながら心拍は再開しなかったということです」
ー背後から銃撃を受けたという話があるが、傷は前側に付いていた?
「はい、前頸部です。後ろに傷はありませんでした」
ー2発とも前から入って、片方は左肩にというのは、左側の後ろということですか?
「前というのは場所が前であって、どういう方向で入ったのかは、横からかもしれません。ただ、傷は前にあった」
ー射出口とみられる傷は、後ろ側なんですか?
「左肩の前の方です」
一心臓の傷はどの部分?
「心臓の心室ですね。心室の壁です」
一確認だが、安倍元総理の首の前部に傷があり、首の後ろ側には傷はなくて、肩に射出口とみられる傷があった、こういう理解でよろしいですか?
「今の時点ではそういうふうに理解しています」
一頸部ということは、弾は鎖骨の上から入ったということ?
「高さは鎖骨よりは上ですね。鎖骨には(損傷は)なかったと思います」
すなわち、福島教授は明確に以下の点を述べておられる。
・安倍さんの外傷は、首の下の鎖骨の上あたりに銃創と思われる非常に小さい2つの穴があった。
・2つの穴は首の真ん中とその右5cmぐらいの位置にあった。
・左肩前の部分にも傷跡がありこれは射出口と思われる。
・安倍さんの背中には傷はなかった。
・死因になった傷は銃弾によると思われる心臓の大きな穴と大血管の損傷である。
・大量の出血をしていたので、まず止血を行った後、輸血を行ったが心肺停止から回復するに至らなかった。
福島教授の推定では、首元から入った2つの銃弾のうち、1発は左肩前から出たのではないか。もう1発が心臓大血管と心臓の心室に穴を開けたのであろうとの見立てであった。ただし、心臓に穴を開けた銃弾については発見されなかったとも言っている。
教授の証言と山上被告の犯行事実の食い違い
ところが、この会見で述べられた事は、事件現場の状況から考えると違和感を感じざるを得ない内容なのである。
まず山上被告の1発目の発砲は、安倍さんが演説をしているほぼ真後ろから撃たれている。であれば教授の、「背中に傷がなかった」との発言は1発目は全く体に当たっていないことを意味している。確かにビデオで見ても1発目の発砲後も安倍さんは特に傷を負った様子は見られず、ただ大きな音の確認に後ろを振り向いただけであった。しかし山上被告は手製の散弾銃で撃ったということなので、距離からいっても全く当たらないということがあるのだろうか?
次に首の前面真ん中下部とその5cm右横に銃痕らしき穴があって、そこから弾が入ったのであろうとの発言も、現場の状況から考えると山上被告の単独犯であれば、理屈に合わない。
安倍さんは大きな爆発音が起こったので、確認のために後ろを振り向いているが、立ち位置は変えておらず、体を半分左に捻っただけであとは首と目で音の方角を追って後ろを見ている。首の前とその右横に銃弾を受ける格好にはなっていないのである。
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さらに首から入った弾が左肩の前から出たとなれば、山上被告の方角とは全く逆の方向から銃弾が入ったことになる。
また、首から入った弾が心臓に至ったとの推定も、上から下に弾が進んだことになり山上被告の銃弾の方向と違っている。
確かにこの会見を聞けば、山上被告以外の狙撃犯がいたのではないかとの推定は自然なものとなる。
(なおこの会見の段階では、福島教授には現場の状況の情報は入っていない。)
奈良県警の説明
それでは捜査に当たった奈良県警はこの事件についてどう述べているだろうか?
事件当日直後に県警が記者会見を行った後に司法解剖が行われたが、全く信じられないことだが、その結果については新聞に簡単な記事が出ただけで奈良県警は1度も公開された記者会見を行っていないのである。
ただし1度だけ2022年9月30日の奈良県議会、総務警察委員会で中野議員の質問に答える形で安枝県警本部長が答弁している。その内容は以下の通りである。
奈良県議会質疑
安枝県警本部長答弁
元総理はですね、演説をされている最中、発砲音に気付かれまして、左向きに振り返った。
振り返ったところ、体の左側から銃撃をされているという状況でございました。で、致命傷となりましたのは、左上腕部から入った弾によりまして、左右の鎖骨の下にございます動脈が損傷した、これが致命傷ということでございます。この傷に基づく失血死というふうに死因はされているところでございます。
また、一部でですね、頚部、首にですね、2か所の銃創が認められたというふうな報道が見られるところでございます。ですが、実際のところ、頚部の銃創は1箇所でございまして、その周囲に擦過傷が認められるという状況でございます。この弾は先程の弾と同じくですね、元総理の左側から飛んできまして、右前頚部、この首の右側じゃなくて首の付け根の右前辺りになるんですけれども、そこから入って右上腕骨に至っているという、そういう状況でございます。
元総理の体に入った弾はこの2発だけでございます。いずれも心臓には達しておりません。従いまして、心臓には銃による傷は認められなかった、という状況でございます。
すなわち、この質疑では、銃弾は左上腕から入った銃弾が鎖骨下の動脈を損傷し、これが致命傷となったと言っている。
医師会見と大きく食い違う警察発表
これは福島教授の記者会見の内容とは全く違っていて、教授が主たる死亡要因にあげた心臓の大きな穴については、「心臓には銃による傷は認められなかった」と安枝氏ははっきりと否定しているのである。
(なお、この点に対する追及に非公式であるが警察庁で心臓の「挫滅」、すなわち圧迫による組織破壊があったと説明がされた話がある。しかし心臓マッサージで心臓に穴が開くほどの挫滅がまず起こりえないことは、少し考えれば当然である。福島教授が言う心臓に大きな穴が開いていたと言うような状況になるには、心臓マッサージで肋骨が折れて、しかもその肋骨が心臓に刺さるほどの異様な状況にならなければ起こらないであろう。)
県警本部長のこの説明は、山上被告が放った銃弾が安倍さんを死に至らしめたとのストーリーにはほぼ合致しているが、福島教授の会見での説明とは全く食い違うものである。
さらに現場検証で発見された銃弾などから見ると山上被告が発した銃弾は直径1センチ程度の、鉛ではない鉄鋼弾のようなものと見られている。1センチと言えばほぼパチンコの玉に近い大きさだが、その弾が左上腕部から左右の鎖骨下の動脈を損傷するまで突入したというのであれば、血管だけではなく、骨を含めて相当のダメージを人体に与えるであろう。
それを福島教授が気がつかないことがあるだろうか?
また首の根元の右前から入った弾が右肩に達したとの説明は、安倍さんと山上被告の位置関係から言ってもあり得る話ではない。首の根元はいくら頭を回しても胸が向いている位置から動かないので、現場で安倍さんが山上被告に胸を向けていない以上、右前側の首の根元に弾が入る事はありえない。(2発目の発砲時の写真参照)
いずれにせよ、両者の主張は全く食い違っている。
当然ながら真実は1つなので、どちらかが間違っているか嘘をついていることになる。真実はシンプルなのだ。
もう一度、福島教授の証言を確認してみよう。県警本部長の説明と最も大きく食い違っているのは、心臓に大きな穴が開いていたという福島教授の証言である。この証言の信憑性があるかについて考えてみる。
福島教授証言の信憑性
福島教授のチームは安倍首相が狙撃されたと言う情報を受け、ドクターヘリで運ばれてきた安倍さんの体を12時20分に救急医療センターで受け入れ、それから4時間半以上にわたる救命治療を行った。しかし残念ながら安倍さんは蘇生には至らず、5時3分に死亡が確認されている。
その後、福島教授は東京から駆けつけていた安倍夫人に会見で述べたと同様の説明をした。つまり救命対応の後、すぐに安倍夫人に説明し6時ごろから記者会見を行っている。
ほとんど現場から記者会見現場に直行していると言って良い状況である。すなわち福島教授は突然起こった重大事態に、暇なく全力で対応したのである。
福島教授の略歴について述べておこう。福島教授は現在、奈良県立医科大学の高度救命緊急センターのセンター長であり奈良県の緊急医療の体制確立に尽力してきた方である。安倍さんが運ばれたドクターヘリもこの人の努力で実現した。救急医療の外科医として奈良県のトップレベルの人である事は間違い。
福島教授リンク
この教授の直前のオペの患者についての「心臓に大きな穴が開いていた」との証言が間違いであることがあり得るだろうか?
これを理解するためには、銃撃された患者に外科医がどういう処理をするかについて知っておいたほうがいいだろう。
今回のケースでも外傷がどこにあるかは救急ヘリの段階でも確認されている。そして胸のあたりで内出血があることも確認されている。
(NHKの後日行われたインタビューに基づく報道によると、首の根元に2つの傷があり左肩のあたりにも傷があった事は、ヘリコプターで搬送した担当医師の証言でも裏付けられている。)
NHKの記事
こうなると、外科医は体内で循環器のどこで出血しているかを確認することが、会見でも述べられている通り最初の作業となる。輸血をしても、あるいは心臓マッサージをしても、どこかで血管が大きく破れていれば破損箇所から血液が漏れてしまうので、まず破損部位の止血をすることが第一優先となるのである。
胸部での大量の内出血が確認された段階で、福島教授も胸部を開いてどこが実際に傷を負っているかを探しに行った。その手続きを踏んで止血をした後に輸血を行ったと会見で述べている。
すなわち福島教授は心臓の大血管と心臓の大きな穴を見つけて、それを縫合するなり、テーピングする方法で穴を塞いだことになる。
併せて大量の輸血をしているわけだけれども、その時の輸血量が100単位以上と表現している。NHK報道ではほぼ13リットルに相当し、成人男性の体内の血液量の3倍にも相当する。
すなわちこの教授の証言は、4時間半にわたって安倍さんの蘇生を目指して格闘した奈良県でトップグラスの外科医が、心臓と大血管の傷を自分で探して縫い合わせたことを意味している。
これを理解すれば、教授が会見で何度も言っている心臓に大きな穴があったと言う言葉が真実であるかどうか、誰が考えても明らかであろう。
どちらの言葉が信用できるか
ところがその後に行われた奈良県警による司法解剖の報告では「心臓には銃による傷は認められなかった」(前出の県警本部長の答弁)と言っているのである。
一般には、司法解剖は徹底的な切開を行って事実を確かめに行くので、救命を主としている医療の現場よりはるかに正確である、との意見が見られる。
しかし安倍さんのケースでは、直前まで実際にその傷を縫い合わせてきた人が「心臓に大きな穴があった」と言っている事実を否定するような合理的根拠があるわけがない。
しかもそれを述べているのは、大勢の記者が何度も事実を確認し、今でも映像記録が残っている記者会見の場であって、述べているのは奈良県の緊急医療を引っ張ってきた責任ある立場の外科医なのである。
1度も記者会見によって一般の質疑に答えていない奈良県警の報告と、どちらが信用できるか?これは議論をするレベルの話でもないであろう。
すなわち、ここまでの事実関係を見れば、福島教授の証言が全て正しく、奈良県警察本部長の説明は全く説得力がないことになる。
むしろ県警本部長の説明は、ただ事実を間違えているのではなく、「被告を単独犯にしたいが故の事実の改変を行っているのではないか?」との疑いを持たれても、致し方ない内容である。
福島証言から読み解く事件の真相
福島教授の記者会見での証言が真実であることは、誰も疑う余地は無いところであろう。ならば、この事件の真相は一体どうなのであろう?
安倍さんの外傷として、首の付け根の真ん中とそこから5センチほど右に寄ったところに小さな穴があって、それが銃弾の入り口であろう、と教授は述べている。山上被告の放った銃弾は、直径が1センチと言われ、後日90メートル離れた駐車場から発見された銃弾もちょうどそれぐらいの大きさになっている事はテレビの画面からも確認できる。
この点からも安倍さんの首に開いた2つの穴は山上被告が放った弾によるものでないのは明らかで、別の銃から放たれたものであることになる。
より重要なのは銃弾の方向であって、教授は一つは左肩前に出たのであろうと言っており、もう一つは心臓大動脈と心臓の心室に穴を開けたことになる。
この説明から、最後に安倍さんの胸が向かっていた方向に対して、銃弾は左手にいた山上被告の位置とは逆の、右手前方の上方から飛んできたと考えるのが合理的である。
安倍さんの暗殺事件を扱った小説「暗殺」が少し前に出版されたが、この本にはスナイパーの存在と狙撃場所として西大寺駅北口の左前にあるサンワシティビルの5階を仮定しているが、方向としてはこの仮定は自然なものである。この小説では精巧な空気銃を使って、直径6ミリほどのアマルガム弾(水銀をベースにした合金)を使用した犯行と仮定している。アマルガムは融点が低く、体内に入れば体温で溶解してしまう性質を持っていると言う。
山上被告が発した銃は空砲であったとの説もあるが、むしろ安倍さんのワイシャツの襟が最後に動いた様子を見ると、弾はワイシャツの襟をかすめたと見るのが正しいのかもしれない。いずれにせよ、首下の前とやや右から入った弾は、山上被告が放ったものでない事は明らかで、別の狙撃犯がいたことは確実である。
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青線:警察本部長の答弁に基づく弾丸の推定経路
大きな力が働いているのか?
山上被告が安倍さんの殺人未遂を犯した事は間違いないので、逮捕するのは当然だが、問題はそれで解決済みとすることである。
山上被告とは違う狙撃犯がいた事は確実だから、奈良県警は引き続き大規模に別の犯人を追跡せねばならないであろう。
多大な支持を集め、日本国の責任ある立場を長く続けた安倍晋三氏が暗殺されたのである。国民全般も、もっと問題意識を持たねばならず、警察の不信を抱かせる対応に厳しい批判をするべきである。
山上被告の公判がなかなか開かれないと言いながら、ただそれを待ってたのでは別にいる真犯人を闇の中に沈めてしまうことになるだろう。
警察組織は、自らへの不信を拭うためにも全力で真犯人を追跡するべきである。
ところが、今回の事件について、これを覆い隠そうとする大きな力が働いていると思える節がある。
参議院議員の青山繁晴氏がこの問題を発生直後から執拗に追及している。特に福島教授の証言と司法解剖の結果の矛盾について、どうしてこんなことが起こったんだとの追求を警察庁に対して何度も繰り返したと自身のYouTubeで述べている。
問題なのは、この追求を警察庁の幹部に継続して行ったところ、その幹部が青山氏に対して「こんなことばかり仰ってると、先生のためになりませんよ」という驚くべき発言をした事実である。
Youtube「ぼくらの国会」413回、2022.10.17
どうしてこんなことを言うのだろう?もし警察庁の幹部が純粋にニュートラルな立場でいるならば、青山氏の質問に対して、その疑問を解決する方向で話をしても良いはずである。
それが疑問点には答えようとせず、脅しとも取れるような発言で疑問を封じようとする姿勢を見ると、何か大きな力が働いているのではないかとの疑問を持たざるを得ない。
奈良県警の姿勢も、とても公正に捜査を進めているとの印象は持てず、山上被告の単独犯で押し通したいとの極めて不自然な振る舞いに見える。
真実の解明に動くべき時だ
もし、何かの大きな力で、奈良県警も警察庁の幹部も動かされているとするならば、日本の行政や民主主義にとってあってはならないことであろう。
小説「暗殺」の設定は、狙撃の仕方などについては極めてリアリティがあるが、背景で動いている黒幕が日本の右翼の大物であるとしている点は説得力に欠ける。日本の右翼の大物に今時、奈良県警も警察庁も動かし、疑問を封殺できるような大きな力を持った存在はありえない。
この事件を起こすには周到な準備と疑問を封殺できる手配りが必要だ。こんなことができる力を持っているのは、世界でもおそらく1つしかないだろう。
奈良県警の心ある人は、ぜひこの問題について発言すべきであろうと思うし、それは日本の国にとって非常に重要なことにもなるだろう。
またこれだけの疑惑があるにもかかわらず、警察組織が動こうとしないのであるならば、警察組織を監視する存在である国家公安委員会に問題を投げかける、と言う方法もあるかもしれない。
トランプ大統領再選は絶好のチャンス
今回、トランプが大統領選で劇的な勝利を収めた。今度のトランプ政権では今までのアメリカ政府が関わってきた闇の部分にメスを入れる動きが出てくるだろう。
日本でも安倍首相の暗殺と言う大事件の真相を闇に埋めれさせるのではなく、真実を解明する事は、安倍さんの大の親友でもあったトランプ政権と共に進めれば可能かも知れない。
これまでも、日本の政治家が納得のしにくい亡くなり方をしているケースは少なくない。安倍さんの死を無駄にしないためにも、真相を解明し、不可解な力のコントロールから脱却するべき時が来ているのではないだろうか?