第47号『プリウスからミライへ 〜トヨタが描く次世代モビリティの挑戦〜』
2017年9月14日配信(発行部数 513部)
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こんにちは。
車の修理屋たけしくんです。
今回は第47号
『プリウスからミライへ 〜トヨタが描く次世代モビリティの挑戦〜』
です。
1997年、初代プリウスの登場は衝撃でした。
そして、ちょうど20年が経過して、ここまで街にハイブリッド車が溢れる風景になるとは全く予想していませんでした。
ハイブリッド車を世界に先駆けて量産販売し、基礎を築いた功績は素晴らしく、同じ日本人としてとても誇りに思います。
僕は最初、ハイブリッド車のボンネット内部を見た時、想像をはるかに超える複雑な電子制御化とトヨタの開発力に圧倒されました。
それまで難解に感じていた電子制御エンジンや電子制御ATが単純に思えるほどでした。
これはどこが故障しても大変だ、と思いましたが、4代目プリウスはじめ多くの車種に展開したハイブリッド車がほとんど故障なく走る姿を見て、トヨタの品質こそ僕の想像をはるかに超えるレベルなんだと、ようやく気が付くのです。
さて、2014年にトヨタは次なる一手、燃料電池車「ミライ」を世界初で量産販売を開始しました。
保守的と揶揄される同社ですが、次世代自動車の提案・実現力という点で、世界で一番挑戦的と僕は思います。
ミライには、文字通りトヨタの未来を託しているのでしょう。
僕が最初に「燃料電池」という仕掛けを知ったのは、初代プリウスが発売される直前の1996年でした。
小学校の理科の実験で行った「水の電気分解」の逆、水素と空気中の酸素を反応させて電気を作り、排出するのは水のみという夢の超エコカー。
当時は、水素を燃料にした電気自動車くらいの認識で、直後発売されたプリウスとはイメージが重ならないコンセプトカーでした。
ところが、ミライのカットモデルを見てびっくり!
それはまるでトヨタのハイブリッド車だったのです。
僕には、ガソリンエンジンが燃料電池に、ガソリンタンクが水素タンクに置き換わっただけにしか見えませんでした。
さらにミライは変速機がありませんから、ハイブリッド車よりユニット構成は簡素かもしれません。
実際の燃料電池車開発は、そんなに単純なものではないことは承知しています。
しかし、長年培ってきたハイブリッド車の経験や技術がそのまま応用できることは、トヨタにとって大きなアドバンテージでしょう。
水素ステーションのインフラが整えば、ガソリン給油と変わらない短時間で水素充填ができます。
急速と言っても数10分は必要な充電方式の電気自動車との差は大きいと思います。
普及が進むと、現在の充電スタンドの延長にガソリン給油ほどの利便性が見えないからです。
そして、航続距離や充電時間をガソリンエンジン車と同等にするメインバッテリーの開発は、とても時間が掛かるといわれています。
現在のハイブリッド車の車種展開は、近い将来へ向けたトヨタの布石なのかもしれません。
《第47号「プリウスからミライへ 〜トヨタが描く次世代モビリティの挑戦〜」おわり》
それでは、次号をお楽しみに。最後までお読み頂きありがとうございました。
◆たけしくんコメント◆
数年前、世界規模で脱ガソリン車の動きが急加速しましたが、近年は電気自動車の生産も含めたトータルのCO2排出量としては、期待ほどの削減効果はないという見通しが有力になり、失速の様相を呈しています。
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