第2号 『メカニックの常識を覆した!お客様提案のヒーターコア修理術』
2012年1月9日配信(発行部数 56部)
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発行人の「車の修理屋たけしくん」です。
あなたは、デタラメだらけの自動車修理にうんざりしていませんか?
納得いく説明を受けたことがない…
あれこれ部品を交換したけど全く直らなかった…
びっくりするほど高額な修理代を見積りされた etc...
プロの整備士の目線で役立つ情報を配信しようと思います。
さて、今回は第2号。
『メカニックの常識を覆した!お客様提案のヒーターコア修理術』
です。
診断・修理の内容は以下を参照して下さい。
今回の修理はお客様から修理方法のアイデアを頂戴し、僕が考えも及ばなかった手法で運良く短時間で症状が改善したというものでした。
幸運にも多額の修理費を回避できた理由の一つは、お客様からのコメントにも少し表現されていますが、お客様ご自身のお車に対する
『関心の高さ』
にあると思います。
通常、ヒーターが効かず、ヒーターコアの詰まりが疑わしい場合、
ヒーターコアの交換になり、ダッシュパネル脱着を伴う比較的高額な修理になります。
直接お話を伺うと、異物で詰まっているだけなら何とか別の方法で症状を改善できないか、という強い思いがお客様から伝わってきます。
「ヒーターコアにつながっているホースを離脱して外部から水道水で洗浄できないか?」
「調べたところ水道のホースがヒーターコアの口にピッタリフィットするようだ」
「洗浄できる場合、クーラントの流れとは逆方向で水を通して欲しい」
こういうテクニカルなご提案がある時点で、時間をかけてお調べになられたのでしょう。ご自身のお車に対する真剣さがうかがえます。
そこで僕はまず、メカニックの立場からご提案の洗浄作業に伴うリスクその他をお伝えします。
「ヒーターホースの接続部は強力に固着していることが多く、ほとんどの場合ホースの再利用は出来ない」
「腐りのひどいヒーターコアを洗浄すると、それがきっかけでピンホールが開いてクーラントリークの可能性がある」
「丁寧に作業して運良くヒーターホースが綺麗に離脱出来た場合、締め込みタイプのバンドに換装する」
その後の顛末は記事の通りです。
このようにお客様と一緒に不具合改善のための策を練り、終始作業にお付き合いいただくのはレアケースなのですが、お互いの立場で知恵を出し合い、空間、時間を共有し、一つの目的に向かうことは、とても心地よく、メカニックの役割が明確になってとても嬉しく感じます。
仮に症状が改善されなくても、そのとき取った対策では改善されないという「情報」と「苦労」を共有できますよね。
要するに良くも悪くも「納得」できるのです。
冬は寒く、夏は暑い作業現場ですが、こういったお客様との対話のある仕事が増えればいいなと思います。
「ヒーターが効かないからちょっと診ておいて」
とサッサとその場を去るオーナーだと、了解はもちろん得ますが、すぐさまヒーターコア交換でしょう。
だって『ちょっと』しか診ませんから(笑)
それでは、次号をお楽しみに。最後までお読み頂きありがとうございました。
◆たけしくんコメント◆
いやー、ありましたねぇ。
すごく懐かしいです。
ブログを書き始めたのは2006年4月。
僕の個人情報は当時完全非公開で、写真付き備忘録として、そして全国の同業者間の情報交換が目的でした。
その後、ブログ記事もアクセス数も徐々に増えてきた2011年5月、とある遠方の読者様から
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