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第17号『CVTに感じる不安 〜金属摩擦と専用フルードを考える〜』

2012年8月21日配信(発行部数 205部)

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さて、今回は第17号

『CVTに感じる不安 〜金属摩擦と専用フルードを考える〜』

です。

CVTという無段自動変速機を搭載した車種が増えつつあります。

最近は大きな車にもCVTが搭載されるようになりました。

最初はベルトの耐久性の問題があったのでしょう。小排気量の小型車のみの設定だったと思います。

動力伝達効率がよいとされるCVTは、燃費がうるさく言われる時代に入って、搭載車両が増えるのは必然ですね。

しかし、スチール製のベルトとプーリーの金属摩擦で動力を伝達する方式に脆弱性を感じるのは僕だけではないはずです。

実際、CVTに従来のATフルードを全量交換した途端、ベルトがスリップして動かなくなるトラブル事例が報告されています。

CVTの要の金属同士の摩擦には専用のケミカルの力が必須なのです。

専用のフルードを介さないとすぐさま機能不全に陥る機構が頼りなく感じるのです。

ただ、あの保守的なトヨタでさえ、CVT搭載車種を増やしています。

僕のところに寄せられるさまざまな故障事例でCVTの故障は確かに目立ちます。

その多くはメーカー指定のフルード交換時期を無視したであろう事例なのですが、従来のATの場合、フルードに関しては交換時期に余裕があり、全く無交換でも車の寿命を全うしたという例も聞きます。

従来のATでも故障が無いことはありません。
しかし、僕はまだまだ強くお客様にCVTお勧めできるような感覚にはならないのです。

《第17号「CVTに感じる不安 〜金属摩擦と専用フルードを考える〜」おわり》

それでは、次号をお楽しみに。最後までお読み頂きありがとうございました。

◆たけしくんコメント◆

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このメルマガを書いて以降、特に軽乗用車、小排気量車を中心に爆発的にCVTが普及しました。

分解したCVT(ダイハツ)の内部を整備研修で見る機会があったのですが、第一印象は、驚くほど

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