第41号『3つの仮想回転軸を感じよう!(X軸編)~あなたが知らない安全快適な一般道走行の必須条件とは?~』
2014年9月12日配信(発行部数 384部)
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こんにちは。
「車の修理屋たけしくん」です。
運転者に必要なインフォメーションが感じにくくなってきた現代の自動車。
ブレーキもハンドルもアクセルも全ての操作が漫然となりがちですね。
市街地で出来るブレーキングやハンドリングの練習など
今までお伝えした内容をすでに実践されているあなたは、痛感されていることと思います。
そして、市街地では分かりにくい運転技術の巧拙は、山坂道で際立ちます。
いろいろな曲がり具合のカーブの連鎖に、勾配も上り下りと様々。
基本をしっかり反復して、カーブの連鎖を華麗に駆け抜けましょう!
市街地ですぐに始められる安全運転術について第35号から具体的にお伝えしています。
第35号は ブレーキングについて
第36号は カーブの読み方について
第37号は ハンドリングについて
第38号は ライン取りについて
第39号は ドライビングポジションについて
第40号は ワンポイントレッスンと同乗体験
そして、今回は第41号
『3つの仮想回転軸を感じよう!(X軸編)~あなたが知らない安全快適な一般道走行の必須条件とは?~』
です。
走行中の自動車は、3つの仮想回転軸を中心に揺動しています。
これらの動きは市街地走行でも十分感じ取れるものです。正しいドライビングポジションで敏感になった体各部から情報を感じ取りましょう。
1つ目は前後方向のX軸。
2つ目は左右方向のY軸。
そして3つ目は上下方向のZ軸です。
今回はX軸です。X軸を中心にした揺動は「ロール」または「ローリング」と呼ばれ、
自動車の挙動で一番話題にされるものではないでしょうか。
カーブを曲がっているときの車体は、カーブ外側が沈み込み、逆にカーブ内側が浮き上がりますので分かりやすいですね。
ロールによってカーブ外側タイヤの荷重が増し、グリップ力が向上しますから、安定したカーブ通過には不可欠な動きといえます。
それが、どうして「車体が傾いて不安だからロールを減らしたい」という要望が出るのでしょうか?
僕にはカーブ通過を不安定にしたいと聞こえてなりません。
多くは誤解です。
ロールが発生して怖い思いをするほとんどの場合、カーブの曲がり具合がきちんと読めずに、減速が不足している上、ハンドルをカーブ中盤~終盤に切り足すことに起因しています。
技量不足のオーバースピードですから怖くて当たり前です。
運転技術は棚上げし、固いコイルスプリングやスタビライザでロールを減らしましょうか?
ついでに車高を低くして重心を下げると安定ですか?
自動車のサスペンションにご興味をお持ちのあなたは既にご承知のことと思いますが、単に車高を下げただけでは、重心は下がりますが、それ以上にX軸が下がります。
X軸のことを「ロールセンター」と表現されていることが多いですね。
重心とX軸の距離が大きくなると、ロールは増える方向です。
しかし、多くのローダウンスプリングは辻褄を合わせるためにとても固く作られていて確かにロールは減ります。
そして、振り子の原理で発生したより大きな力が、ロールせずタイヤに伝わりますから過敏です。
これを「キビキビ」と言われるのだと思います。
タイヤをロールの荷重移動によってグイッと路面に押し付けている状態のグリップ力と、
そうでないタイヤの表層グリップ力では、路面状況の変化に対する安定感がまるで違います。
そして一番大切なことは、「発生したロールを如何に収束させるか」です。
そのほとんどが運転技術で解決でき、良質のショックアブソーバがその手助けをしてくれるのです。
次のカーブへの安定したアプローチのために、あなたの車のX軸を感じてください。
《第41号「3つの仮想回転軸を感じよう!(X軸編)~あなたが知らない安全快適な一般道走行の必須条件とは?~」おわり》
それでは、次号をお楽しみに。最後までお読み頂きありがとうございました。
◆たけしくんコメント◆
何だか急に小難しい話になってますね(苦笑)
この号のあと、Y軸(ピッチ)Z軸(ヨー)と続きます。苦痛でなければ次の号もお付き合い下さい(笑)
さて、ロール、ピッチ、ヨー、3種の動きに分類し語られることが多い
クルマの挙動。
間違った足回りの典型例は、
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