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今の自分の料理

料理人になった自分の話。

そもそも家業が飲食店を営んでいたこともあって、父が市場に仕入れに行く際に一緒に連れて行ってもらうのは好きだった。(子供はついて行くと何かしらおじさん達に貰える=父は買わされる)
近い世界にはいたものの料理人になるなどといった憧れもなく。

高校時代はアルバイトで居酒屋さんで働いていたものの、掛け持ちで働いていた工事現場や内装屋さんの手許作業のほうが好きだったし、特に何になりたいといった思いもなかったから、どちらかといえばそちらの職人さんになるのかなぁと虚ろ気に思ったりしてたような気が。

職業を選ぶ時期に来て、なんとなく始めた料理の世界。
踏み込んでみたものの、細かい作業も多いし、単調な単純作業が延々続く、労働時間も長い。
黙々と丁寧に作業をし続ける先輩たちの姿を見て、元来めんどくさがりの私が料理人になれるとは自分自身思わなかった。

それでも時が経つうち、少しずつ作業を覚え、少しずつ料理をさせて貰い、イタリア料理に憧れ、こんな料理作りたいと思う頃には料理が好きになり、努力もしたと思うが気が付けば料理人(Chef)になった。
始めも途中のどこかでも躓いたり(今も)、出来なくてほんと自分が嫌になったことは多々あったものの。(笑)

今は本当に料理をすることが好きだし、考えることも料理のことばかり。

そして年齢を重ねるにつれ、料理に対する考えも変わりつつあって、イタリア料理人ではあるのだけれどそれも少し柔軟に考えるようになった。
20代の頃は”イタリア現地のように”という思いも強かったし、それを知りたくてイタリアに行ったり働いたりとしたのだけれど、その見てきたもの学んできた事にプラスして、日本人として生まれてきた自分自身の育ちや培ってきたものと今の時代を取り入れた料理にシフトしてきている。

今の自分の料理はそんな感じだと思う。

またとないこの期間にいろいろ学んだり見つめなおしたり、いろいろ刺激を受けて、いい料理を作れる料理人になれたらと。
これからの自分に期待して。






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