空っぽから未来に
解体工事が始まって1週間。
今日、解体工事の終了のご連絡がきた。
テラスはもちろん客席や全てがなくなっており、(当たり前だが)
元の簡素な状態に戻っていた。
まるで12年前にタイムスリップしたような気持に。
不思議と寂しさより懐かしさがこみあげてきた。
この場所に初めて一緒に来た不動産屋さんを思い出し。見つけたその日の晩に先輩と一緒にお店の前をウロウロした日を思い出し。開業当時のスタッフを思い出したりした。
もしかしたら、この景色を知っている人と共有したかったのかもしれない。
何もなくなった空間は、厨房やテーブルがあった時よりなぜか狭く感じた。
お店は空っぽになり、近く建て壊されることになる。
今まであったこの建物も何もなくなるのだけれど、
また新たにこれからのお店、思い出を作っていこうと思う。
まだ何もないけれど。
そう思った。