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FCマルヤス岡崎+岡崎のさくら祭り、この組み合わせは誰もがやさしい気持ちになれる。

今回のサッカー旅の舞台は愛知県岡崎市。桜の見ごろだった4月3日(日)に行われたJFL第4節・マルヤス岡崎vsラインメール青森戦の観戦記のほか、岡崎のさくら祭りについてお話します。

僕はいつも旅先で「他人のサッカー」を観る

 OWL magazineは「サポーターの、サポーターによる、サポーターのためのウェブマガジン」です。読者の皆さまにとってサッカー旅は、主な目的として愛するクラブを応援するための「アウェイ遠征」ではないでしょうか。  
 いや、そうですよね。うん、そうですよね。
 あーいいなぁ「アウェイ遠征」いう響きが羨ましいです。

 僕のサッカー旅には「アウェイ遠征」という感覚が全くありません。魂込めてアウェイ遠征へ出かける読者の皆さまを羨ましく思うのです。

 僕はJFLのHonda FCとホンダロックSCのサッカーが好きです。これまでのサッカー旅は、この強いHondaと弱いホンダのチームを中心に予定を組んでいました。

 成績は対照的なチームですが、共に日本のアマチュアサッカー界最高峰のJFLで戦う企業チームなので社会人サッカー選手だった僕にとって憧れの存在なのです。好きや憧れがあるかと言っても、僕は両チームのサポーターだという自覚はありません。箱推しと言われるとそうかなと思う面もあります。ただ、よくよく考えても箱推しと言える感情はあまりない。

 なぜなら、僕は所属する選手の名前と顔、背番号が一致する選手が現在4選手しかいないからです。

 Honda FCやホンダロックを主観に試合も観るので感情移入はもちろんします。だけど、客観的主観と言う言葉があるかは知りませんが、いわゆる「勝負の分かれ目」などを僕は90分間ずっと探しているため、どこか他人事のように冷めた感覚で試合を観てしまいます。

 この観戦方法、実は自己防衛なのです。

 せっかく時間とお金を使って観戦した試合が塩試合だった場合、帰り道の心の持ちようが難しいですよね?ましてやマイペースで行うぼっち観戦なので、気を紛らわせる相手もいない。ならば、一歩引いた状態で観戦すれば、どのような試合であっても最悪その方法が自己防衛となるのです。

 ぼっち観戦するサポーターがアウェイ遠征をし、その試合が塩漬けであったとしても、同じ志を持つ仲間がいるだけでマイナスの気持ちは軽くなる。

 だからこそ僕はサポーターの読者の皆さまが羨ましいと思うし、たまに嫉妬に近い感情を持つこともあります。

日本サッカー三大『オカザキ』を制覇しよう!!

 今年のサッカー旅の目標は他人のサッカーを極めようと考え、スタジアム・対戦カード全てが初めてのものにできる限り挑戦しています。
 その初陣として、2月20日に行われたJ2・ファジアーノ岡山のホーム開幕戦を観戦するために出かけました。

 今回のサッカー旅の舞台は愛知県岡崎市です。なぜこの地域を選んだ理由として、僕はまだ日本サッカー三大『オカザキ』を制覇していないことに気が付いたからです。

 日本サッカー三大『オカザキ』とは以下の通りです(オチはない)。

 まず1つ目のオカザキは彼しかいません。日本サッカー界が誇るスーパーヒーロー・岡崎慎司選手です。

 彼の代名詞と言えるダイビングヘッド。このゴールが生まれるたびに不思議と私たちに勇気を与えてくれます。
 岡崎慎司選手を初めて観たのは高校サッカー選手権・兵庫県予選の時です。彼は1年生から先発メンバーであり、3年生の兄との兄弟ツートップを組んでプレーしていました。この高校時代を知っているからこそ、岡崎慎司選手が積み重ねてきたキャリアに敬意を払います。

 高校卒業後に清水エスパルスへ入団し、頑張ってレギュラー選手になることはあっても、まさか日本代表で50得点の歴代3位という大功績を築き、プレミアリーグ制覇する主要メンバーの一員になるとは全くもってイメージできなかったからです。
 岡崎慎司選手をこれからも同じ兵庫県民として応援し続けていきたいです。

 2つ目のオカザキと言えば、Honda FCの岡崎優希選手です。

 愛知県岡崎市生まれ、岡崎城西高校出身の岡崎優希選手は、昨シーズンのJFLで16得点を挙げて得点王とベストイレブンのW受賞をしました。個人的な印象なのですが、ボールを貰う前の動きや初速スピードが非常に速いため、相手DFの一瞬のスキを突いてシュートを撃つことができます。今シーズンは何得点奪うのかに注目するだけでなく、どのような得点シーンが観れるのかにも注目。この機会に覚えてほしい選手です。

 3つ目のオカザキと言えば、FCマルヤス岡崎です。

 FCマルヤス岡崎は、国内外の主要自動車メーカーの部品を製造しているマルヤス工業株式会社の企業チームです。近年アマチュアサッカー最高峰リーグJFLだけでなく、地域リーグにおいても企業チームが数少なくなりました。企業チームはある意味、絶滅危惧種みたいになっているのは少し寂しいです。

 FCマルヤス岡崎がまだ東海リーグに所属していた頃に、中学校時代からの先輩が所属していました。そういう縁もあり、企業チームならではの「サッカーを続ける喜びや難しさ」を耳にする機会がありました。上位カテゴリーになればなるほど、自律する厳しさも求められるので、色々な面で大変です。

 社会人サッカー選手は平日終業後に遅くまで練習する厳しさに耐えなければいけません。その厳しさに耐えられる理由は、サッカー選手としてまだやり残した想い、諦めきれない想いなどが選手を続けるモチベーションとなっています。しかし、そのモチベーションの根底には、サッカーが大好きであるからこそ続けられるのです。

 年代やカテゴリーこそ違えど、Jリーガーになる夢が叶わなかった者同士として、JFLで戦うFCマルヤス岡崎をまだ観ていないのはダメだと思い、今回のサッカー旅の舞台としてFCマルヤス岡崎の本拠地である愛知県岡崎市を選びました。

FCマルヤス岡崎の練習場入口の風景。
宇都宮徹壱さんが取材でこの地を訪れた際、
この構図で撮影していたのをふと思い出しました。
練習場近くの川沿いの春の風景



やって来たぞマルヤス岡崎龍北スタジアム

この日は新愛称記念式典があります。
岡崎市長や愛知県知事、オカザえもんらVIPが来賓。


 カーナビが目的地近くを示し出したあたりから、岡崎ナンバー以外の車を見かけるようになります。もしやお互いの目的地は同じだったりして...という予感はだいたい当たります。この予感ってほんと不思議です。同じ試合を観る者同士、何か通じるものがあるのでしょうか!?

 当試合前のイベントとして当スタジアムの新愛称記念式典が行われました。
 岡崎市長はマルヤス工業株式会社と「スポーツ振興に関する協定」によってスタジアムの愛称を「マルヤス岡崎龍北スタジアム」にしたという報告を観客に対して行いました。
 この式典では通常この報告が1番大事かと思います。しかし、岡崎市長は岡崎市の取り組みを全力アピールし始めると熱弁が止まりません。今日の記念試合の対戦相手、ラインメール青森の名前を何度も噛んだにも関わらず、予定時間以上に話すのです。

 その熱弁の主な内容は『岡崎のさくら祭り』でした。

以下ではFCマルヤス岡崎vsラインメール青森戦の観戦記のほか、岡崎のさくら祭りの様子などお話がまだまだ続きます!!
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ご参考価格
・FCマルヤス岡崎チケット代:一般・700円
・FCマルヤス岡崎ノート:300円(税込)

本物のオカザえもんもかわいいでござる

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サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポー…

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