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マニュアル:傷つく時、謝る時
「心が傷ついたよ」と言われたら、謝りましょう。
「傷つけてしまってごめん。」はいいでしょう。
自分の気持ちを伝える言葉は自由ですが、言葉には謝りにならないものがあります。そこにはぜひ気をつけましょう。
解説例:
「ごめん、あなたがこんなに傷つきやすいと思わなかった。」は謝りになりません。
むしろ恨んでいる相手に言う言葉として、「ざまあみろ」の意味で使いましょう。
「ごめん、あなたのために言っただけだ。」も謝りになりません。いい人ごっこは誰も傷ついていない時にしましょう。
「お前が傷つくなら謝るけど」、「私だってつらい」も謝りになりません。無駄な前置きです。
定義:
心の傷:直接的または間接的、自尊心または感情に否定、軽蔑、攻撃を受けた後、しばらく残ってしまう苦痛。
謝り:自身のよくない行いについて後悔、結果について反省した後、その悔やみを伝える言葉。
注1:
別に後悔も反省もしていない、相手の傷を理解できないなどの場合は、適当に謝らないように心掛けましょう。
注2:
特に注意すべきなのは、「申し訳ないけど私は悪くない」を伝える言葉は全くの矛盾です。無駄です。悪くなかったら謝らないでいいです。
注意点:
・心の傷は意図しなくてもなり得ます。
・心の傷を伝えることは、余計の力が要ります。それでも伝えたい人は、この人間関係を大切にしている可能性が高いです。
・謝っても必ずしも許してもらえるに限りません。たとえ許したとしても、心の広さと関係なく傷跡は残ります。
・これまで滅多に傷つかない人は、必ずしも強い人ではありません。運がよかった人、自分の傷に気づかない人にあたる可能性もあります。
・自分は自分、相手は相手。自分なら傷つかないから、してもいいと思うのは大変傲慢です。
その他:
・「相手が傷ついているけど、このことは相手が悪い」という場合はもちろんあります。その価値観の相違が二人の関係性において重要な役を担っていうならば説得する必要がありますが、そう重要でもなかったらわざわざ触れないようにしましょう。
・必要であれば、その人間関係を放棄しましょう。傷つきながら無理に維持する人間関係はなければ、無理やり謝らせられるほど維持する人間関係もありません。恋人、友達、親子、どのような人間関係も全て同じです。
自分に合わない人間関係に囚われないよう、傷つく時があれば謝る時もある、そして捨てる時も離れる時もあっていいでしょう。