雪を見て、海を見て。技術じゃなくて感情で撮りたいと思った。山中夏歩 写真展 『テランセラ』
展示の話をしてもらってからずっと考えた。どうしよう。どうすればいい。 何がベストなのか?
ほかの展示者たちがすごい。こんなすごい人たちのなかで写真を展示するとなると、自分もすごいものを作りあげないといけない。どうすればすごいものができる? 夏歩ちゃんの今までにないような姿にするべきなのだろうか?
とにかく考えた。でも、途中で気づいた。
"自分がやりたいことをやろうとしていないか?"
これは夏歩ちゃんの展示。しかも8年間の集大成。
「おい、コハラ。わかってんのか? 8年分の展示なんだぞ?」
わかってる。でも、最初はわかっていなかった。ほかの写真家さんに負けないようにしないといけないと思っていた。
『写ることは、変わりゆくこと。
ポートレートモデル・山中夏歩の歩んだ、8年間の軌跡』
自分の写真がこのテーマを伝えるためのひとつの要素になれば良い。
そこからは早かった。北は北海道、南は沖縄。弾丸スケジュールで飛んでいった。雪を見て、海を見て。技術じゃなくて感情で撮りたいなって思った。だから写真は素人が撮ったように見えるかもしれない。だけど、こだわりはたくさん詰め込んだ。
僕、展示されている自分の写真を自分が見てみたいって思えたの今日が初めてなんです。それはデザインをしてくれたsachiさんの影響も大きくて、仕上がりが見えないものって、こんなにワクワクするのかと思いました。
いろんな人に協力してもらった。だからカタチになった。
自分の展示を目の前にした。よかった! めっちゃ良い! 自己満足。自惚れ。自分に酔うな。どうぞなんとでも言ってください。でも、そう思えるぐらいベストを尽くしました。
だからこそ見て欲しいんです。それは僕の写真という意味ではなく、山中夏歩を見て欲しい。
写真ってすごい。「本当に写ってるのはひとりだけなのか?」と思えるぐらい見え方が違う。『テランセラ』良い空間だった。早く在廊したい。どの展示も素晴らしいですよ。
夏歩ちゃん、おめでとう。そして、ありがとう。8年と13日間、最高に楽しんで!!
コハラタケル
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