見出し画像

5G線上のアリサ【最終章#4話】老害とは言わせない2

#4話:老害とは言わせない2



【視聴時間=02:50】


「タクシーの運転手さんからリツリート来た!」

「大垣のイノンタウン、ロックシティの近くやと」

「あ、またすぐにツリートが……」

「……タクシーの運ちゃん、加護さんに絞められて、ハイジャックされたと……」

「……これ、どっちが捕まることになるのかな?」
平野/井口/平野/池田

どっちもどっちと言いたいけれど八名がすべてを流すであろう。

それほどまでに愛利沙に対し感謝の気持ちと罪悪感が。

けれども加護の帰還は国家の命令だから彼も必死で―――

「―――逃げようとしているけれど、車で追い詰めることに成功したそうや。ロックシティ内の駐車場に全部車を敷き詰めて、タクシーを完全に脱出不可能にしたそうやわ」

GJグッドジョブ!」

〈5G線上のアリサ、次の指示を〉

「了解」
井口/ロートルズ/市民/清水

加護を追跡。

遂に秘書の逃走劇は佳境を迎えた。

「……年寄りにはきつい包囲網ですね……」

〈八名総理の言葉を借りて言わせてもらうわーーー〉

〈ーーーわしらはお荷物なんかやない―――〉

〈―――池田町の年寄りみたいになりたいーーー〉

〈―――国のためにもう―――〉

〈―――老害とは言わせない!〉
加護/市民

「ジジイのGG作戦がまさかこんな形で花開くとは!」

加護は叫ぶ。

命を賭けた追いかけっこはフードコートや、スーパーバローや駐車場で行われた。

老人たちが次から次へとメガネをかけて加護を目指す。

突撃連続。

さすがに年寄り相手に手出しはできないことを知っているから、迷わず加護をロックシティからロックダウンさせ終えた。

〈アリサちゃん、封鎖完了や!〉

〈対象はシンゴジラみたいに沈黙状態。現在映画館のロビーにて停止中〉

〈30億は誰のものになるんや?〉

「関わったみんなに。約束する!」

池田と大垣市内を舞台に戦線を張った5G線上ネット戦は、市民を味方に変えた愛利沙に軍配が上がる。

加護は諦めロックシティの二階に登り映画館のロビーで倒れ、愛利沙が来るのを待っているとフォロワーに報告をされた。


次回の記事と作品です。ぜひご覧ください
5月のnoteカレンダーです。
新着記事と作品は19:00頃にアップします。

『”Return to Battle”perfomed by Tellent Studio,used under license from Shutterstock』

Thank you for reading!