見出し画像

ゴールを目指すための決断 武奈ヶ岳登山にて

武奈ヶ岳ってどんな山?

武奈ヶ岳は、百名山に数えられる伊吹山に次いで滋賀県で二番目に高い山。標高1214mで滋賀県の湖西側で最も高い山です。びわ湖バレイスキー場やびわ湖テラスで有名な蓬莱山よりも高く、山頂には歩いて行くしか方法がありません。今回は、そう簡単にはたどり着けない武奈ヶ岳山頂の360度のパノラマから琵琶湖を眺めるのが目的でした。

画像2

印の葛川坊村町の駐車場から、北東方面の武奈ヶ岳へと向かいます。往復で8.63kmでネットで調べるとコースタイムは約5時間の行程です。途中に御殿山の山頂を通るのですが、今回はそこが大きなチェックポイントになりました。

画像2

10時 武奈ヶ岳登山スタート

画像4

登山口は【阿都山葛川寺 息障明王院】というお寺の脇を抜けて進んでいきます。秋には紅葉がとても美しい名所だそうです。

登山道に入るとすぐに急登のつづら折りが続きます。しばらく雨は降っていなかったので、足元の状態は良好でした。ただ、急勾配が多く前半ということで、あまり気にならなかったのですが、この勾配は帰りに非常に影響することになりました。

画像5

倒木が沢山あったのですが、コースの邪魔にならないように枝を切ってあったり、またいで越えないと進めない場合は、滑らないように刻みを入れてあったり、とっても整備されていました。

10時30分 経験者の離脱

今回は5人のメンバーの中に参加させていただいたのですが、唯一の武奈ヶ岳登山経験者が30分ほど歩いて、離脱することになりました。歩いてみたら、自身の体調が思ったほど良くなかったそうです。よく登山に行かれる方なので早めの判断だったのでしょう。その判断が正しかっただろうと、下りの時に気が付くことになりました。

そこからは、自然保護活動にも参加されている登山のベテラン1人と、自分を含めて久しぶりの登山という3人の計4人で進むことになります。登山道としては整備されていたので、道に迷いそうなことはありませんでした。また、天候が非常に良かったので、登山者も多かったです。

画像6

御殿山の山頂までは、高木の林ばかりで見晴らしがいい景色はなかなか見ることができませんでした。少し谷状の空間で苔だらけの岩場や、小さな花をたまに見ながら進みます。

画像7


武奈ヶ岳登山経験者のご夫婦

登山ならよくあることだと思いますが、休憩ごとに抜きつ抜かれつするような、同じペースくらいで進んでいるご夫婦に会いました。少し話をしたら、これまで何度も山頂まで登ったことがあるそうです。

画像8

その方いわく、
「もう少しで景色が開けてきますよ。」
「あと少し歩いたら、あとは尾根を歩くので楽ですよ」

休憩ごとに3~4回は、同じような会話をしたので、、、
「さっきも、同じこと言うてましたやん!!」
とか会話してました。(これも、あるあるですね。)

画像9

画像10

13時 御殿山山頂の休憩

10時前に登り始めて、だいたい13時、チェックポイントとなる御殿山の山頂に到着しました。

画像11

ここに来るまで、ゆっくり休憩できそうな場所がなかったので、ここでまずは食事を摂ることにしました。ハエとアブが、ブンブン飛んでいて落ち着かなかったです^^;

画像12

この御殿山からでは、琵琶湖は全く望めません。武奈ヶ岳は、ここから見える2つのピークの少し先です。見た目のイメージではかなり遠くに感じました。そして、長めの休憩を取って、皆さん少し疲労感が出てきていました。

そこで、ずっと並進していた【あのご夫婦】
「ここまで来れたら、あとは楽ですよ。」
「遠く見えますけど、最初のピークまでは30分くらいでいけますよ。」
「武奈ヶ岳の山頂まで1時間くらいです。」

そう言って、僕たちの先に進んで行きました。


チャレンジか撤退か?

時刻は13時30分。イメージは山頂まで1時間半?
山頂15時?
下山18時?
山は暗くなるのが早いので、あまり余裕というわけではない。

画像13

遠く見えるゴール
そして、、、
武奈ヶ岳登山の経験者のご夫婦の言っているように、
本当に、僕たちが見えているイメージよりも楽にたどりつけるのか?


13時30分 武奈ヶ岳山頂を目指し進む決断

画像14

①びわ湖の景色を見るために来た。
②ここまで来たら、山頂までは楽というアドバイス
③食料、水はまだ余裕がある。
④明日の体力を気にしなくて良い。

ベテランさんに関しては、運転もしないのでワインを飲んでぐったりしてしまって、撤退に結構傾いていたそうです(^_^;)


遠くに見えたゴールは、思ったより近い

画像15

御殿山から一旦下り、見えていた最初のピークまでは確かに約30分。アドバイス通りの時間で、予想以上に楽に来れました。さらに尾根を進む山道は涼しい風が吹き抜けて、足取りも軽くなって行きます。

画像16


15時前 武奈ヶ岳山頂に到達

画像17


画像18

頂上には期待以上の景色が広がっていました。本当に360度のパノラマ。歩いてしかたどり着けない場所には、気持ちの良い風が吹き、空に手が届きそうな感覚です。びわ湖を見下ろす風景も格別なものがありました。びわ湖にある沖島も見えます。

画像19

冷凍フルーツにサイダーを入れて、山頂でフルーツポンチを堪能。疲れた体に、最高に沁みるご褒美でした。やっぱり、頂上を目指して一歩ずつ歩いて、山頂まで来れて本当に良かったと思います。


決断と結果

御殿山で休憩していたとき、他に3組の登山者さん達が同じように休憩していました。しかし、僕たちの後からは誰も登っては来ませんでした。

①男女一人ずつのグループ ✕ 2
②女性二人のグループ ✕ 1

進むか戻るか

①二人ということでのリスク分散が少ない
②疲労具合
③時間的制約
④武奈ヶ岳の登山経験の有無

進むのか?撤退するのか?
その方々とはお話はしていませんが、きっとびわ湖の景色を見ようと考えていたのではないかと思います。判断の基準や材料も、ほとんど僕たちとは変わらなかったのではないでしょうか?

ただ一つ違ったのは

経験者さんから、「遠く見えるけど、思っているより簡単にたどり着けますよ。」っというアドバイスがあったこと。


15時15分 下り行程で思い知る 
思ったよりも高いところまで来ていたこと。

画像20

結局、山頂までの時間は約4時間。下り始めたのが15時過ぎ、18時頃に麓に着くことを目指しました。チェックポイントとなっていた御殿山までは、約40分で到着。しかし、ここからが非常にキツかったです。

画像21

自分たちが、よくここまで登ってきたなっと感じてしまうほどの急斜面の下り。いくつも続くつづら折り。やがて、僕は靴ずれと、つま先に水ぶくれができてしまいました。そして、その傷みを庇うように歩くことで、足首にも痛みを感じるようになり、まともに歩くこともキツい状況に陥ります。

ここからは、あまりに余裕がなく写真も全然ありません。ストップして足にテーピングしようかっと聞かれましたが、止まったら歩けなくなりそうだったので、ペースを落としながらでも歩き続けることにしました。

下っていて何度も思いました。
よく登ってたな、、、(TдT)

もはや、足に力も入らず、両足に痛みを感じながら、18時15分くらいになんとか麓に着きました。山道を抜けると、僕は靴を脱いで足をひきずって歩いていました。


武奈ヶ岳登山で感じたこと その1

コツコツ歩いている一歩一歩は、自分が思っているより力になり、確実に高いステージに立っている。

勉強や仕事、努力して積み上げていることは、まだ眺めのいい場所に立てなかったとしても、確実に上に登っているということ。かなり高いとこに着くまでは、ほとんど景色は良くない地味な道ですよね。努力はコツコツした継続の先にフッと開けて見えるものなのではないかな。

武奈ヶ岳登山で感じたこと その2

よき先輩経験者のアドバイスは、決断の大きな後押しになる

やっと少し開けた場所に立って、やっぱりまだゴールは遠いなって感じました。でも、自分にはコツコツ登ってきた実績も実力もついている。「ここまで登ってこられたら、ゴールはもうすぐですよ」そのアドバイスを恐る恐る信じて、今回は山頂の絶景を味わいました。

経験者は、やっぱりゴールまでの距離感を知っている。

それにしても、仕事に関して会社員時代を振り返ると、あの時はよくやってたなあとか。今だったら、できないわー。っと思うことがあります。ビジネスでそれをなぞって戻ることはないですが、今回の登山は登りの頑張りをつくづく感じました。しばらくは、武奈ヶ岳には登りたくないっと感じるほどに・・・・・

画像23

画像23

後記

当たり前じゃんって思われることかもしれないですが、今回は久しぶりの登山で、決断や判断について考える出来事がいくつかあったのが印象的でした。ただ、登山に関しては下山を考えて、安全マージンは十分過ぎるほど必要なんだということも感じるほど、体がやばかったです。ビジネスでは昔の苦しさをもう一度やり直すなんて、絶対イヤですけどね。

あとは、楽しい方々と登山は超絶楽しい!!


装備

ザック・・・AIGLE 30リットル
ポール・・・mont-bell
シューズ・・・zamberlan
トップスインナー・・・SKINS
ボトムスインナー・・・CWX ✕ AIGLE
トップス・・・フレッドペリー ✕ narifuriポロシャツ
ボトムス・・・UNIQLO ドライハーフショーツ
帽子・・・ノーブランド

202089武奈ヶ岳_200810



いいなと思ったら応援しよう!

タケロー アパレル生産管理×WEB
サポートいただき、ありがとうございます。今後もモノ作りをサポートできる記事を書いていきたいと思います。今後とも、よろしくお願い致します。