プログラミングに学ぶアパレル仕様書の書き方【伝える力】
こんにちは、タケロー・ニーノです。
今回は、アパレルの仕様書もプログラミングの手法を学んで、それに習って作りましょうというお話です。
「はぁ????」
「どういうこと? 意味わかんない!!」
っと思われる方が大半だと思います。ただ、難しいお話をするわけではありません。プログラミングって、コンピュータに伝える力が重要なのです。ただ、丁寧に分かりやすく作りましょうってお話なんですが、、、そんなことやってるわーって言わないで、、、
「まあまあ、少しお時間いただいて、このまま読んでみてもらえませんか」(;^_^A
因みに僕はこの本を読んで、アパレルと大きな違いを感じました。(因みにこれでプログラミングは学べません(;^_^A 概論みたいな本です)
プログラミングとアパレル仕様書
では、そもそもプログラミングとは何なのでしょう?
『プログラム』とは「コンピュータにしてもらいたいことを、コンピュータが分かるように正しく順序立てて書き出した指示」のことです。
コンピュータに伝える力のこと
そしてアパレルの仕様書とは何なのでしょう?
『アパレル仕様書』(指図書)とは「アパレル製品を、工場にこのように作って下さいと書き出した書類」のことですよね。
メーカー・工場作業者に伝える力のこと
あたりまえじゃん!!って思われますよね。
プログラミングの場合
1・プログラミング言語は用途によって異なり、200種類以上存在する
2・コンピュータに合わせて、指示する側が正確に書かなければならない。
3・トラブル(バグ)が起こった時は、指示者側が問題個所を発見し、修正しなければならない。
アパレル仕様書の場合
1・服飾用語やパターン・縫製用語は、学校や会社で違う場合がある。(同じ言葉で違う仕様を意味する場合や、違う言葉なのに同じ仕様である場合がある)
2・指示側の言語は指示者(デザイナー・生産管理)によって異なり、統一されていない。同じ会社でも、違う言葉で指示される場合がある。また、書類ミスに関しては、それによってコストが余分にかかったとしても、指示者側に責任が問われることは少ない。(個人的経験からの意見です)さらに、指摘に対して仕様書がその都度修正されないこともある。
3・トラブルに対しては、工場現場が最もロスが大きいが、なかなかそれが補填されることもない。
アパレルの仕様書はどうするべきか?
1:仕様書は誰にでも分かる言語にする
アパレル業界は、流行をつかむために言葉でマーケティングしてきました。なので、時代に合わせたオシャレな言葉に置き換えることが多い業界です。ですが、生産している人たちはそれが分かりにくい原因となります。ですがオシャレな言葉を仕様書に持ち込む必要はありません。
流行による言葉の違いの例 チョッキ → ベスト → ジレ
仕様表現の違いの例 切り込み前立 L字前立 続き前立
縫製方法での違いの分かり難さの例 伏せ縫い 巻き縫い 折り伏せ縫い
色表現の分かり難さ マルーン(エンジ) アイス(水色系) オートミール(オフベージュ系)
資材表現の違い フードスピンドル = フード紐
2:仕様書だけで確認ができない表現にしない
資材番号のみの記述 C/#56 → 色名が書いていないので、見本帳がないと確認できない。
簡単なイラストのみで、細かな仕様指図がない(外見重視で縫製の仕方おまかせならOKかもですが)
3:パターンと仕様書はそろえること
パターンと仕様書の指示が違うことも、間違いの原因ですよね。パターンがあるから、デザイン画(ハンガーイラスト)は正確でなくていいと思うのは勘違いのもとです。どちらに従ったらいいのかわからない。逆に指示を受ける立場だったら、自分だったらどうだろうと考えて書類は作成すべきだと思います。
デザインによるパターン表現の違い 表衿/裏衿 → スタンドカラーの場合は表裏は逆になる。(内衿 外衿等、間違えない表現をを考える)
まとめ 伝える力
1・仕様書(指図書)は誰に伝えたいのか、誰に分かってもらうためのものであるのか考えて作るべき
2・本来は指示ミスは、指示側の責任と捉えて作るべき
3・指示書のミスは速やかに指示者が修正すべき
ミスは誰にでもあるもので、私も全く完璧にこなせるとは思っていません。今回の記事で、生意気だー!!偉そうだー!!って言われることも覚悟の上です。ただ、プログラミングの基礎を少し勉強して、アパレル業界の仕事に仕方を振り返るきっかけになりました。長らく不振のアパレル業界で、「伝える力」を重視して、ミスをさせない努力がミスをしない努力に繋がると思い、指示する側の心構えとして考えていただければ幸いです。
読んでいただき、ありがとうございました。
サポートいただき、ありがとうございます。今後もモノ作りをサポートできる記事を書いていきたいと思います。今後とも、よろしくお願い致します。