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【猫】ACE阻害薬:フォルテコール
もう長いこと服用しています
我が家の兄妹猫が血液検査の結果、腎臓機能悪化の兆しが見られるころから、ずーっと付き合いが続いている「フォルテコール」というクスリ。もう4〜5年になるかな…低用量から始まり、今は次男猫に通常量を服用させています。
ちょっといつのものか分からないのですが、フォルテコールのリーフレットPDFです。「ノバルティス アニマルヘルス株式会社」と記載があることから、2015年以前の同社によるカタログと思われますけれども腎不全の兆候から症状など非常にわかりやすい内容になっています。(ノバルティス アニマルヘルス社は、いまはエランコに吸収されています)
猫の腎不全について書かれていることは、今となっては非常にごもっともなことばかりなんですが、まだ症状が殆どない時点では、全くイメージが湧かないと思うんですよね…
慢性腎不全は、猫ちゃんが元気にみえても少しずつ確実に進行しています。
カタログにもこう記載されていますが、猫が長生きすると、ほぼ全ての個体において腎臓の機能が落ちていっていると言って良いと思います。なるべく早く、ステージにあわせた食餌内容の見直しや各種サプリやクスリの調整が、老猫になった時のQOLを維持出来る唯一の方法だと思います。
決して大げさではないということが分かるのは、腎不全で猫を看取ってからになります…
ちなみに、香川県の秋山動物病院さんが、各種のカタログやリーフレットをPDFにしたものをWebにたくさん置いてくださっています。大変、ありがたいです。
ACE阻害薬とは
ACE阻害薬を簡単に言えば、血圧を上げてしまうホルモンを作る酵素(ACE)を作用しないようにして、高血圧状態を解消し、腎臓の細胞に過度な血圧がかかるのを抑えることを目的としたクスリです。もともとは人間用に作られたクスリです。
ラプロスのように、当初は腎臓そのものを保護する作用もあるとされていたようですが、最近では直接の腎臓保護作用は無いとされているようです。今は、あくまで血圧を下げて腎臓への負担を減らすことを目的としていますが、重度の腎臓障害になると却って悪化させることもあるようで、血液検査でカリウムの量を経過観察していく必要があります。
腎臓機能が下がると血圧が上がり、高血圧が腎臓にさらにダメージを与えるという悪循環が発生するのですが、その意味でも血圧を下げて腎臓に無理をさせないというのは、悪循環を断ち切るためにも重要なようです。
海外からの個人輸入も
しかし、我が家は老猫期に入るまで病気一つしなかったため、動物用の医療保険に入っていませんでした。そのため、慢性病のクスリを全て動物病院で買うと大変なお値段になってしまいます。
我が家では、フォルテコールはかなり前から海外からの個人輸入で調達していました。パッケージに日本語はありませんでしたが、錠剤シートを見るかぎりでは中身は同じでした(笑)。
最近は、フォルテコール=「ベナゼプリル」の錠剤ということで、人間用の「ベナゼプリル」=「チバセン」錠を個人輸入で買っています。チバセンのジェネリックだともっと安く買えると思います。ちなみに、チバセン錠にはフォルテコールのようなヨーグルトフレーバーはついてません(笑)。
動物病院で処方される胃薬、制酸剤も実際には人間用のガスターだったりします。動物病院で処方される医薬品って、動物専用のものって実はかなり少なく、動物専用の医薬品だけでは動物治療は出来ないとも言われています。
もちろん、動物病院としても常に処方するためには在庫を持っておかねばならないため、それらのコストを処方料や売価に転嫁することは仕方ないと思いますが、飼い主としても決まったクスリをある程度まとまった量で使い続けるので、経済的な自衛手段として個人輸入を活用させていただいております…先生、すまぬ。
クスリの個人輸入業者はいくつもありますが、有名ドコロだと間違いなく届くんじゃないかな…「うさパラ」さんは動物用医薬品の個人輸入代行で有名です。ただ、コロナの影響で、注文してから届くまでにかなり時間がかかります。前回も届くまでに1ヶ月かかりました。
今は、同じく猫の腎不全の医薬品として人気の「セミントラ」もコロナの影響で動物病院においても品薄状態(たぶんどこも在庫限り)ですが、個人輸入サイトでもなかなか手に入らないようです。
動物病院から処方された医薬品以外の投与に関しては自己責任です。
ただまあ、我が家に関して言えば、フォルテコールをチバセンに変えても、チバセンのジェネリックにしても特に何も問題ありませんでした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!