【エメラルド】 バトルタワー576連勝構築(鉢巻トリック+バトン)
はじめに
こんにちは。Emバトルタワー研究員のたけぴーです。トレーナーカード、はぐれ研究員にしてみました。
前回は、Emバトルタワー802連勝の鉢巻トリックパーティの記事をアップしたのですが、読んでくださった方々、反応してくださった方々、改めてありがとうございます!
前回の記事のリンクもこちらに↓貼っておきます。
さて、今回も新しいパーティを作って試してみたところ感触は良かったので、記事にしてみます。
結果としては576連勝と前回より良い成績は出せなかったのですが、負けた試合は自分の立ち回り次第で確実に勝てていた試合だったと思うので、パーティの評価としては前回に劣らないスペックはあると思っています。
パーティの構築経緯と概要
今回の構築は、こだわりハチマキトリック&バトンタッチパーティです。
こだわりハチマキ(以下鉢巻)のトリックを前提としたうえで、2番手で積み技とバトンタッチを使うことで、エースの制圧力をさらに盤石にするというギミックのパーティです。
具体的に、鉄壁バトンギミックでは、ぼうぎょ(以下Bと表記) のステータスを6段階上昇させてバトンでラティアスに引き継がせることにより、その後の瞑想と合わせて驚異的な耐久力を発揮します。
本来の1ウェポン瞑想ラティの負け筋になり得ていたメタグロス・ハッサムのような並びへの事故率、そしてそれら単体への事故率も下げています。
この「トリック&バトン」パーティは、実は僕も前回の記事のパーティを使う前から少し研究してテストしていました。
しかし、個人的には運用していて一つ気になっていることがありました。
せっかくそこまでお膳立てしても、結局身代わりを壊された後の爪急所等に沈むことには変わりないということ…。
例えば代表的なケースだと、相手が後発でメタグロスを繰り出してきた場合、こちらの攻撃を耐えてコメパン等で身代わりを壊してくるので、次のターンに爪急所(1.25%)を発動された時点でほぼ負けてしまいます。
これだけだとやや細かい負け筋かもしれませんが、そうでなくても、身代わりが壊された後に出てきた爪ポケモンからの急所や一撃技で沈むかもしれません。
結局のところ身代わりが壊れるパターンが多いほど、負け筋を生むことに直結していると言えます。
そこで、エースの身代わりが壊れている状況をできる限り作り出さないことで構築のさらなる強化につながるのではないかと考えました。
今回は、ラティアスに耐久調整を施し、最大限身代わりを残せる立ち回りを実現しています。
パーティ紹介と採用理由
このパーティの基本の立ち回りは、以下のような流れになります。
①フーディンでトリックをして、鉢巻を相手に渡す。
②フーディンでいちゃもんをして、相手が2ターンに1回悪あがきを撃つ状態にする。
③ハッサムを繰り出し、相手のこだわった技のターンは守り、悪あがきのターンに身代わりや鉄壁を積む。
④ハッサムからラティアスへB6段階上昇をバトン。
⑤ラティアスで身代わりを張りつつ安全に瞑想を全積み。
⑥既にダメージを受け消耗している身代わりが壊れるまで瞑想無駄撃ち等で粘り、改めて身代わりを張り直す(この時、新しい身代わりが悪あがきを1回被弾する)。
⑦ドラゴンクローで攻撃。
特に今回は、⑥の部分を意識して調整しています。
ややテンポロスにはなりますが、悪あがき数回で身代わりが壊されるので慣れればそこまで気になるほどのことはありません。これでもトリック&いちゃもんで十分時短出来ているので。相手が初手で補助技を撃ってきて完全にフリーで動けることも多いですしね。
トリック要員:フーディン
今回のトリック要員もフーディンを採用。
ほとんどのポケモンを抜ける素早さが最大の魅力ですが調整すれば最低限度の耐久もあり、最も安定感があって計算がしやすいトリック要員だと思っています。
バトン要員:ハッサム
バトン要員としてはハッサムを採用しました。
耐性が優秀でラティとの相性補完は最高。
そしてバトン要員の中では素の耐久値が高いので、急所で崩壊しにくいことも大きな魅力です。
積みエース要員:ラティアス
積みエース要員はラティアスを採用。
バトルタワーにおける積みエースとして今さら語るまでもなく優秀なラティオス・ラティアス。
このパーティではラティオスには実現できないレベルの耐久調整をしているので、必然的にラティアスになりました。
耐久調整等の詳細に関しては個別解説にて記載します。
個別解説
フーディン
トリックはもちろん、いちゃもんも言わずもがなですかね。軸になる技なので外せません。
電磁波は対プテラを考えると外せませんでした。あと対ドードリオも王者の印による事故が怖いのでトリックせずに電磁波から入ります。
さて、加えて今回は新しく地球投げを採用していますが、これは相手先発の影分身対策です。
仮に回避6段階上昇されていても、ラティアスが2発で倒せる相手であれば確率上さほど問題ないと見ていますが、問題は2発で倒せない相手です。
特に注意したいのが、確定3発(ハピナス、レジスチル)と確定2発プレッシャー(スイクン、フリーザー)の影分身です。これらの相手に下振れるとドラクロのPPがほとんど削られたり最悪切れる可能性もあります。
前者は「よこどり」で、後者は「スキルスワップ」でそれぞれ対策できるのですが、一つの技で最低限両方に対応できるのはフーディンの手でダメージを蓄積させておける技だということで、固定ダメージの地球投げを採用しました。
ただ、地球投げに関しては、敵AIの交代ルーチン周りの仕様をよくわかっていないので撃つのがちょっと怖かったです。幸い使っているときは交代されませんでしたが、有識者の方いらしたら教えていただきたいです…。
なお、今回は先発メタグロスの対処ルートはスキルスワップではなくいちゃもんからなので、スキルスワップは外しています。
【努力値調整】
B…A193爪メタグロスのコメットパンチ確定耐え、A187爪メタグロスのシャドーボール高乱数(87.5%)耐え。
S…S182(クロバット、サンダース)抜き、S180テッカニン抜き、1舞S120ボーマンダ抜き。
A187爪メタグロスのシャドーボールの乱数をさらに妥協しましたが、今回のパーティだと爪シャドボ型はハッサム有利なのでこの乱数の差はあまり重要ではないと判断し、S182サンダースケアを優先しています。
ハッサム
メロメロ対策としてラティアスと性別かぶりを避けたいため絶対に♂です。
迅速に物理耐久を上げる鉄壁で、鉢巻を持ったポケモンを止めつつラティアスへのつなぎの役割を果たします。
ゾンビ性能を発揮するまもみが残飯。なんだかんだでかなりの耐久性能になっていると感じます。
急所ケア等の観点からも身代わりは是非欲しい、いちゃもんとの絡みで守るも欲しいということで、そこに食べ残しが綺麗にかみ合っているという形です。
ハッサムが上を取れている場合はいちゃもん無しでPP切らしも可能だったりします。アーマルドの岩雪崩等。
【努力値調整】
H…全振りでちょうど16n+1。食べ残し効率最大。
A…このハッサムは混乱を受ける可能性がある上、悪あがきを撃つ機会(バトンタッチのPPが多すぎる関係)及び悪あがきのダメージが勝敗を左右する機会がこの構築だとかなりなさそうと感じたのでAは下げている。
B…A200鉢巻ポケモンの悪あがきを身代わりが確定1耐え。
D…C147メタグロスのサイコキネシスを身代わりが確定1耐え。
S…S90(ジュゴン、一部のメタグロス等)抜き。
ラティアス
今回は、リュガめざ竜等ではなくラムドラクロ型。
フーディンでいちゃもんを入れ損ねた場合のライコウ等の雷は一旦瞑想して生身で受けなければいけなかったり、サンダースの10万ボルトを上から受けたりする関係で、ラムの実の安心感は絶大です。
他にも、爪ナマズンの地割れにフーディンが出落ちしてしまった場合に瞑想しながら冷凍ビームを生身で受ける場合なんかもセーフティネットとして機能します。
【努力値調整】
H…4n+1
B…以下全てB6段階上昇で、「A200鉢巻ポケモンの悪あがき+A187メタグロスのシャドーボール(当然A193グロスのコメパンも)」を身代わりが確定耐え、ヘラクロス・サイドンのメガホーン以外のあらゆる物理技を身代わりが確定1耐え、A200サイドンのメガホーンを身代わりが高乱数(93.7%)耐え
C…以下全てC6段階上昇ドラゴンクローで、メタグロス確定2発、サマヨール確定1発、HDハッサム高乱数2発(64.5%)
D…D6段階上昇でレジアイス・ラプラスのふぶき以外のあらゆる特殊技を身代わりが確定1耐え、D2段階上昇でC140ナマズンのれいとうビームを身代わりが確定1耐え。
S…S172抜き
※語弊のある表記ですが上記の「あらゆる物理技」には鉢巻持ちのポケモンを含んでいません。ケッキング以外にラティアスのC6↑ドラクロを耐えられる鉢巻ポケモンはいないのでノーカンとしています。ケッキングはなまけるので身代わり張れます。
この耐久値が意味することは大きく二つあります。
一つ目は、鉢巻悪あがき+後続の攻撃一発ぐらいではほぼ身代わりが壊されることがないということ。後続のメタグロスにドラクロを耐えられて返しの攻撃で身代わりが壊され、次のターンに爪を発動されて急所事故…というケースがかなり防げるようになるかと思います。
二つ目は、万が一身代わりを壊されたときも、ほとんど全てのポケモンの技に対して身代わりを張り直せるということです。これにより、身代わりが壊された状態で次のポケモンと対峙する展開を防げます。
立ち回り
ここでは、より詳細な立ち回りに関する記述を行っていきます。
長くなると思います。もはや自分用のメモみたいなことになりますので、ここから先は読まなくてもいいかもしれません…。
基本と例外
さて、改めてこのパーティの立ち回りを再掲しましょう。
①フーディンでトリックをして、鉢巻を相手に渡す。
②フーディンでいちゃもんをして、相手が2ターンに1回悪あがきを撃つ状態にする。
③ハッサムを繰り出し、相手のこだわった技のターンは守り、悪あがきのターンに身代わりや鉄壁を積む。
④ハッサムからラティアスへB6段階上昇をバトン。
⑤ラティアスで身代わりを張りつつ安全に瞑想を全積み。
⑥既にダメージを受け消耗している身代わりが壊れるまで瞑想無駄撃ち等で粘り、改めて身代わりを張り直す(この時、新しい身代わりが悪あがきを1回被弾する)。
⑦ドラゴンクローで攻撃。
というのが基本のパターンです。
ここで少し補足をすると、例外として②が出来ずに落ちた場合もしっかり対処出来るように構築しています。①すら出来ない場合は少々面倒ですが、そちらも基本的に対応可能です。
まずは、①は出来たけど②が出来なかったケース。つまり、鉢巻トリックは成功したけどいちゃもんまで入れることが出来なかった場合です。これは主にトリックのターンに急所を食らう等で、たまに発生します。
この場合の対応を考えていきましょう。
特殊技の場合、ほとんどラティアスで対応可能です。波乗りや10万ボルト、大文字等。
ラティアスが弱点を突かれる攻撃の場合はハッサムで半減出来るので、その場合ほぼハッサムでPPを削ることが可能。ドラゴンクローや冷凍ビーム等。
冷凍ビームの氷漬けでハッサムが事故った場合でも、おそらく残りPPがラティアスの身代わり連打で枯らせるところまで来ているはずなので、最悪でもラティアス一人で起点にすることは出来るでしょう。
ちなみに、一致かみくだくに関してはDダウン効果もありハッサムによる受けが怪しいので、ヘルガーやサメハダーについてはいちゃもんから入ります。
物理技に関しては、鉢巻を持っているのでより脅威に感じると思います。
特にハッサムに等倍で通る技は厳しいのでは?と思われるかもしれません。
地面技はラティアスでPPを枯らすので実は全く問題なし。
一致岩技はそもそも撃ってくるポケモンが少なく、プテラ以外はハッサムより遅いポケモンしかいません。上にも書きましたが岩雪崩はまもみがで枯らせるのでOK。プテラはトリックせずに電磁波を入れるのでそもそも別ルートです。
格闘技はほとんどフーディンに対して飛んで来ないですし、たまに飛んでくるクロスチョップならまもみがですぐにPPが枯れるので問題ありません。
飛行技も撃つポケモンが限られているので、立ち回りでメタります。ドードリオやオニドリルには鉢巻を渡さず電磁波。ネイティオには鉢巻を渡さずいちゃもん。
つばめがえし個体はフーディンへの打点として他の技のほうが優秀なので初手のフーディン対面でつばめがえしを全然撃ってきません。
最後に、半減できても厄介な高火力はどうなのか。一致すてみタックルのような技ですね。
基本的には、リングマやグランブルのようなハッサムが先制できる相手なら上から鉄壁を積んでまもみがという流れでOKです。鉄壁のターンに生身のハッサムが急所に当てられるとかなり削られますが、身代わりを張るHPはまだ残るので一度の急所ならしっかりと役割を遂行出来ます。
ハッサムが先制できない相手の場合はそもそも鉢巻を渡さないほうが良い場合が多いです。ドードリオは前述の通り電磁波。ケンタロス、ミルタンクにはいちゃもん。
ガルーラのようなハッサムより速いポケモンであっても、メガトンキックなら鉢巻を渡してもラティアスの身代わり連打で残り4発を削ってからハッサムに任せればOK。
①すら出来なかったケース、つまり鉢巻トリックが出来なかった場合は少しハードですが、そもそもそのようなケースは確率も低くパターンも限られてくきます。一応代表的と考えられるものは多少想定して組んでいます。
やはりその意味では、先制の爪持ちが代表的な仮想敵になるでしょう。
リングマやグランブル、カビゴン、メタグロス等。これらの爪高火力ポケモンはフーディンを一撃で沈めてくる可能性があるので脅威ですが、一応ハッサムで起点に出来る相手ではあるので、よほどのことがない限りは大丈夫です。
次に、爪一撃技持ちです。サイドン、ニドキング、アズマオウ、ナマズン、トドゼルガ、ラプラス、ホエルオー、ドンファン、シザリガー等。特にサイドンなんかはメガホーンでフーディンを葬ってくるため、他の一撃持ちよりも危険度高めです。大抵の相手に対してはハッサムの鉄壁+まもみがでなんとか凌ぎたいところです。やはり、身代わりがある分一撃持ちへの勝率は最低限確保されているかと思います。
正直、前回のパーティよりは爪一撃持ちへのケアが薄くなったかなと心配していましたが、500戦以上戦ってフーディンが爪一撃で落とされたことが一度もありませんでした。フーディンが爪一撃をかわしたことは2回以上はあった気がするので、気にしなくていいのかというと微妙なところですが…。
その他、本来はフーディンを落とすことはできないけど爪急所両方が発動した場合や、光の粉でトリックを避け続けてフーディンを落としてきた場合等はもうハッサムとラティアスのコンビネーションで気合を見せるしかありません。これはかなり発生率が低い上になんだかんだで戦えはするので目をつぶります。
【初手トリック以外から入る相手メモ】
最初のターンに、フーディンがトリックをせずに他の技を撃つべき相手をまとめています。ざっと列挙したんで抜けがあるかもしれません。
・初手いちゃもん
メタグロス、ヘルガー、サメハダー、ケンタロス、ミルタンク、ヘラクロス、ネイティオ、ベトベトン、マルノーム
・初手電磁波
プテラ、ドードリオ、オニドリル、アブソル、ヌケニン
トリックパーティの鬼門である先発メタグロスに対しては、フーディンでいちゃもんを入れて落とされた後ハッサムで対面して積んでいきます。数えていませんでしたが10戦以上は先発メタグロスを相手にしたと思います。ヒヤっとしたのはフーディン対面でコメパン外し後大爆発をしてきた試合だけでした。
ドードリオとオニドリルに関してはラムの実型がいますが、ハッサムで何とかなると考えています。
負けた試合についての考察
このパーティは実戦では577戦目に負けました。
ほえるシャワーズにラティがほえられた後、ラティハッサムで連携してシャワーズのPPを枯らすところまでは良かったものの、既にドラクロのダメージで瀕死寸前だったため悪あがきで死なれて積み直せず、後続のトドゼルガにラティハッサム共にやられて終了…
というものでした。
これは完全に、ほえるシャワーズ対面での僕の立ち回りミスでした。
負けた直後は、やはりほえるシャワーズクラスは落とせるだけの火力を持たないとダメだったか?と思いましたが、少し詰めてみるとこのパーティのままで勝てる相手でした。
このパーティにおいて、ラティアスがシャワーズ(及びボスゴドラ)と対峙したときはいきなり攻撃せず、自己再生などで1ターン様子見する選択が正着になりそうです。
今回のような結果を招いてしまう恐れがあるので、ほえる型のシャワーズを瀕死寸前に追い込んでしまうことが一番まずいです。
フロンティアのシャワーズは全部で4つの型がありますが、ほえるを覚えている個体は1個体しかいません。技構成は、「なみのり・ほえる・かみつく・でんこうせっか」。
ほえる型と他3個体に共通する技はなみのりしかなく、基本的にラティアスにはなみのり以外の技を撃ってくると考えられるので、様子見のターンに撃ってきた技によって型が判別できると考えます。
ほえる型ではない場合、身代わりを張った状態で殴って倒します。
ほえる型だった場合は、ほえられた後、なみのりをハッサムのまもみがで全部かほとんど削ることができ、かみつくをラティアスの再生連打で削り切ることができるので、後は残ったでんこうせっかやほえるを適当に受けているだけで悪あがきに追い込めます。そうなればハッサムで鉄壁積んでバトンしてラティアスで瞑想…というパターンにはめられるのでOKです。
最後に
記事を読んでくださってありがとうございました。
かなり長くなりましたが、これでも細かいところに関してはまだまだ書ききれていません。
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