【マスターデュエル】スプライトを始めてみよう
今回はスプライトの紹介記事になります。
主に「スプライトを使ってみたいけど、使用感や特徴が分からずためらっている」という方に向けて書いています。
構築や使い方に関しては別途記事を作成しているので、「もうスプライトを持っているよ」という方はそちらを参考にして下さい。
スプライトのマスターデュエル実装は2023年2月14日、セレクションパック「スプライツ・オブ・ミラクル」が初出となります。
およそ一年後の2024年2月7日にはシークレットパック「弾けるビリビリエネルギー!」が実装され、貴重なCPを消費せずにスプライトを入手する事ができるようになりました。やったね!
スプライトはとても楽しいテーマですので、導入にあたって参考にして頂けたら幸いです。
スプライトってどんなテーマ?
スプライトの特徴
スプライトはレベル2、ランク2、リンク2全般をサポートするテーマです。
スプライトの大きな特徴として、効果で指定する範囲が「レベル2・ランク2・リンク2」なら何でもOKと非常に幅広いカードが多いことが挙げられます。
多くのカテゴリではリンク2くらいはいるでしょうから(もちろん例外もありますが)、あらゆるデッキにスプライトを混ぜる事で展開を伸ばしたり妨害数を増やしたり、あるいはスプライトを橋渡しとして別のテーマと繋げられるようになります。
必須カードにURが比較的多く、あまり気軽に手を出せるカテゴリではないでしょうが、現在はシークレットパックも実装されています。一式持っているとデッキ構築の幅が大きく広がってさらに遊戯王が楽しくなりますよ。
もちろん純構築も可能ですから、ぜひ作ってみて下さい。
スプライトは強い?
2024年7月の環境でいえば中堅くらいの強さかと思います。
いずれ別記事で触れようと思いますが、マスターデュエルに先駆けて実装されたOCGでは、スプライトは当初環境を一色に染めるほどの猛威を奮いました。
その影響かマスターデュエルでの実装前後はずいぶん話題になったようです。今でもweb上でその情報を見かけますが、実際にはOCGで一緒に暴れたパワーカードたちの事前規制もあってOCGほどの脅威にはならなかったようです。
そのOCGとマスターデュエルでの環境の差もあって文字ベースではいま一つ強さがつかみにくいかもしれませんがTier1~4のどこにもまず間違いなく入らない、いわゆる環境外のカテゴリと思ってください。
ただし、イビルツインスプライトや鉄獣スプライトといったデッキタイプではマスター1到達やデュエリストカップでの入賞(10000位以内)の報告を耳にします。純構築でのマスター1到達もよく聞きますので、そのくらいの力はあるでしょう。
筆者もシーズン26は純構築で、シーズン30はイビルツインスプライトでマスターランクに上がれました。
スプライトカードの紹介
メインデッキのモンスターたち
スプライトのメインデッキモンスターは5種類で全てレベル2。
共通効果で場にレベル2かランク2 or リンク2がいる場合に手札からチェーンブロックを組まずに特殊召喚できます。
固有効果は以下の通りです。
こうして図にしてみるときわめてシンプルですね。ピクシーズだけ戦闘補助の効果ですが、それ以外はモンスターと魔法罠のサーチと無効。
慣れるまではどれがどれだかわかりづらいと思いますが、スプライトの効果は簡単で覚えやすい方なのですぐにわかるようになると思います。
以下詳細な解説です。
スプライト・ブルー【UR】(準制限)
「スプライト」モンスターをサーチします。このカードでジェットをサーチしてきましょう。
その場合すでにレベル2のブルーが場にいるので実質リクルートとも言えます。素引きなどでジェットがデッキにいないときは状況に応じてサーチ先を変えます。
素引きが強く展開の要と言えるので最大枚数の2枚揃えましょう。
スプライト・ジェット【SR】(準制限)
「スプライト」魔法罠をサーチします。「スプライト」魔法罠4種のうち何をサーチしてくるかは状況によって変わります。
2024年6月の制限改訂で制限から準制限に緩和されたため、エルフで1枚を使いまわすのではなくギガンティックで2枚目に触りにいけるようになったことは非常に大きいです。
採用必須ですが準制限カードなので2枚です。
スプライト・ピクシーズ【N】
いわゆる「オネスト」効果を持ちますが、2軸であればスプライト以外もパンプアップできます。
主に手札誘発としてエルフを戦闘破壊から守ったり、エクスピュアリィ・ノアールなど高打点の耐性持ちモンスターを戦闘破壊で突破するのに使います。
手札から効果を「発動」するため、メインフェイズ2で超雷龍サンダードラゴンを特殊召喚できることは覚えておいてもいいかもしれません。
レアリティがNなので生成してしまいましょう。
採用してもブルーからサーチする前提の1枚。デッキのスロットが足りないときに抜ける最有力候補です。というか他が採用必須で抜けない。
スプライト・レッド【R】
相手モンスター効果を無効にできますが、コストに場のレベル2を要求します。ランク2、リンク2をコストにした場合はボーナスで破壊もできます。
無効にするモンスターの効果は発動場所を選ばないため、手札や墓地で発動した効果にもチェーンできます。展開中は常に場にレッドを構えておくことで灰流うららやニビルなど手札誘発モンスターのケアになります。
ただしモンスター効果無効はカテゴリ外からも多く構えられるため最終盤面にはキャロットを優先して残した方が良いでしょう。
レアリティがRなので生成してしまいましょう。
1~2枚の採用がほとんどです。2枚採用の場合は素引きが強いと判断した時か、妨害に残す用と展開の頭数用の使い分けになります。
スプライト・キャロット【N】
相手の魔法罠効果を無効にできますが、コストに場のレベル2を要求します。ランク2、リンク2をコストにした場合はボーナスで破壊もできます。
レッドと同じく無効にする効果は発動場所を選ばないため、墓地で発動した効果にもチェーンできます。テーマ内外含めてサンダーボルト、ライトニングストーム、拮抗勝負をケアできる数少ない手段です。
最終盤面には優先して残してください。
レアリティがNなので生成してしまいましょう。
レッドと同じく1~2枚の採用がほとんどです。スプライト共通効果は名称ターン1のため重ね引きが重く、3枚採用することはほとんどありません。
魔法罠カード
スプライト・スターター【UR】(準制限)
2枚初動が基本のスプライトにおいて1枚初動になる速攻魔法です。
リクルートしたモンスターの元々の攻撃力分LPを失います。発動してからリクルート先を選ぶ仕様上、残り1000LP以下でどのスプライトをリクルートしてもライフが0になる場合も発動できてしまうので注意してください。
その場合盛大な爆発エフェクトとともにデュエルが突然終了します(n敗)。
また、発動後は2軸しか特殊召喚できなくなる為、2軸以外と混ぜた構築の時も要注意です。
2024年11月の制限改訂で準制限から無制限に緩和されたため、初動の安定感はもちろんの事、誘発の貫通や後続の確保によるリソース面でも大幅にパワーアップしました!
貫通札にもなり得るため素引きが強いカードです。URですがぜひ3枚揃えましょう。
スプライト・ガンマ・バースト【N】
2軸モンスターの攻撃力を1400アップする速攻魔法です。
基本はジェットからサーチして使う後攻札です。相手が弱い盤面を返してきたときは2軸を並べて発動し、一気に相手のライフを刈り取ります。発動時は「お前に次のターンは来ない」と前置きしてカード名を叫びましょう。
隙を見せたらいつでもリーサルを取れる選択肢がある事は大事です。相手のレベル2も一緒にパンプアップしてしまう事には注意しましょう。
ほぼリーサルを取れる場面で使う、サーチ前提のカードですので1枚で充分です。
スプライト・スマッシャーズ【R】
貴重な除去札。ジェットでサーチしてきます。
「墓地に落とさない」「対象に取らない」何より「相手魔法罠ゾーンに触れる」点で極めて優秀。発動済みの永続魔法罠、フィールド魔法を処理できる唯一のカテゴリ内カードです。
白銀姫やフゥリの対象破壊耐性、制限カードの神碑の泉やキトカロス、フランベルジュなど刺さる対面は非常に多く、速攻魔法のため相手の泡影ヴェーラーにチェーンして対象に取られたモンスターをコストでエスケープできたりと小回りも効くので入れ得の1枚。
ストーリー上の繋がりからか「スプリガンズ」モンスターにアクセスできる隠れてない隠された効果がありますが、おそらく永遠に使うことはないと思います。
コストが重く何度も発動できない事とサーチ前提のカードのため採用は1枚で充分でしょう。
スプライト・ダブルクロス【R】
劣勢の盤面をひっくり返す可能性を秘めた大技。
互いのフィールド・墓地のモンスターをランク2のX素材にするかリンク2のリンク先に置きます。
リンク2、ランク2を除去されると腐るリスクを抱えており、使用する際にはサンボル、ライスト、拮抗は必ずケアしましょう。
通常罠のため遅く、基本的には先攻で伏せるカードになります。
後攻時の素引きが弱いため1枚採用か不採用となることが多いです。
エクストラデッキのモンスターたち
ギガンティック・スプライト【UR】
展開の要となるモンスター。
効果外テキストでリンク2も素材にできるため展開に応用が利き、出張要員としても優秀です。
①の効果はEXデッキのモンスターを素材にしている場合、元々の攻撃力を倍にする効果。
これにより3200となった攻撃力をキャットシャークでさらに倍、ガンマ・バーストで最大7800までパンプアップできます。
②はレベル2なら何でもリクルートできる効果。
使用後は2軸しか特殊召喚できなくなる制約が「お互いに」課されます。
これを利用した誘発ケアは展開の基本となるので覚えておきましょう。
具体的には汎用でニビル、PSYフレームギア・γを、テーマごとではハゥフニスやR-ACEインパルスなどがケアできます。
スプライト展開ではブルーをリクルートしてジェットに繋げて、ボードアドバンテージを伸ばすのが基本となります。
必然的に最も手札誘発をくらう可能性が高いモンスターとなるので、可能な限りエルフやレッドでケアしたり貫通札を用意すると良いでしょう。
基本は1枚で充分ですが、ミッドレンジを見据えた構築だと2枚採用することもあります。
スプライト・エルフ【UR】
展開の要その2。
特筆すべきは「片方2軸ならもう片方は何でもOK」という破格の召喚条件。単体出張して他テーマの2軸を使いまわすなどの起用法もよく見られます。
①はリンク先に対象耐性を付与する効果。ギガンティックの効果をエルフのリンク先で発動し、泡影やヴェーラーをケアするのに役立ちます。
②はレベル2を墓地から蘇生するフリーチェーン効果。
小技としてこちらの増殖するGに墓穴の指名者をチェーンされた場合、エルフの効果で増殖するGをフィールドに避難させることで墓穴の指名者を不発にさせたりすることもできます。
ランク2、リンク2を蘇生する場合は相手の場にモンスターがいることが条件なので注意しましょう。
エルフ自身に耐性がなく、①の効果から非常に戦闘破壊を狙われやすいのでピクシーズで戦闘破壊から守るなどの工夫が必要です。
テーマ内で唯一リソースの回復ができるカードです。2枚採用がベストですが、混ぜ物だと1枚とすることも多いです。
スプライト・スプリンド【UR】
墓地肥やし要員。
召喚条件はエルフと同じく非常に緩いのですが、1ターンのうち①②の効果いずれか一つしか使えない事に注意しましょう。
①はレベル2をデッキから墓地に落とす効果。
構築によって落とすモンスターは大抵決まっているので迷うことは少ないでしょう。
スプライト展開の中では素早いアンコウを墓地に落として効果を起動させる事が多いです。
②はモンスターの特殊召喚時に自分フィールドのXモンスターのX素材を取り除くことでモンスターを手札にバウンスします。
自分が特殊召喚した場合でもOKなのと、バウンスの対象は特殊召喚したモンスターでなくても良い事から妨害以外にも使え、意外と応用の利く効果です。
素早いビーバーが制限カードに指定されたことによって、素早いアンコウとそのリクルート先カードの素引きが重くなりました。ビーバー返して。
構築によっては不採用とする場合も増えており、採用するとしても明確な目的のもとで1枚採用で充分です。
強みと弱点
良いところ
効果の範囲が「レベル2、ランク2、リンク2」と広く、構築の自由度が高いです。カテゴリ外から多くの出張パーツを取り入れられるので多少の弱点は構築で補えます。
スロットに空きを多く作れるので、手札誘発を多く積めることも強みです。
また、スプライトは2枚初動のテーマですがレベル2が絡めば手札の組み合わせは選ばないので手札事故は起きにくいとも言えます。
悪いところ
烙印やラビュリンスなど墓地にリソースを貯めるミッドレンジと違い、手札を使ったら使っただけ消えていきます。リソースの回復手段がない典型的な展開系カテゴリですので、サンボルやライスト、拮抗や結界破で盤面が消し飛ぶリスクを抱えます。
これらの対抗手段がキャロットしかおらず、スターターとギガンティックの制約の関係でテーマ外からケア手段を持ってくる方法が限られます。
またバロネスのように単体で完結する妨害がない事もネックになります。
主な妨害除去手段としてレッド、キャロット、スプリンド、スマッシャーズ、ダブルクロスがテーマ内にありますが、いずれも盤面から何かしらのコスト(条件)を要求します。これは壊獣やラヴァ・ゴーレムでリリースされた場合に1除去で2妨害、場合によっては3妨害失う可能性を孕みます。
まとめ
ざっくりスプライトというカテゴリについてまとめてみました。
別記事で構築や出張パーツ、小ネタなどにも触れていきますのでよかったら一緒に参考にしてみて下さい。
皆様のより良い遊戯王ライフの手助けになれば幸いです。
ではまた。
更新履歴
2024.11.3
2024.11.1以降のリミットレギュレーションに対応。